プレマシャンティからの贈り物 須賀さんの旬の野菜ボックス
須賀さん一家の愛情を満タンに蓄えた野菜を直送便でお届けします
プレマシャンティは、繋がりのなかで生まれます。
それは人であったり、自然であったり、商品であったりします。
ご紹介頂いたご縁を辿って各地を旅するうちに、その土地だからこその出会いもあります。
その土地でしか、その時期にしか出会えない味。
皆さんにご紹介したいけれど、生ものであったり、作る量が限られていたりと、私たちがお預かりするには難しい商品も決して少なくありません。
また作り手を身近に感じて初めて、より深い味わいが生まれる商品もあります。
プレマシャンティの開拓チームが、各地を巡り、作り手の目を見て、言葉を交わして惚れ込んだ数々を、桜のカードを添えてお届けします。
食材には「旬」があります。
その時の気分で食べたい食材を選び、欲しいものがいつでも手に入る暮らしをしていると、「農作物には旬がある」知識は持っていても、生活の中では希薄になりがちです。
広辞苑によると、旬とは「魚介・野菜・果物などがよくとれて味の最もよい時」。大辞林には、「魚介類・野菜などの、味のよい食べ頃の時期。出盛りの時期」とあります。食べる側の視点で考えるなら、「旬」とは野菜や果物、魚介などが、他の時期に比べて”いちばんおいしくて、栄養価も高くなる”時期なのでしょう。視点を変え、育てる側(漁をする側)に立つならば、「旬」とは、無理を最小限にとどめられる季節です。また、根を張った場所から動くことのない果物や植物にとっては、あるがままに、自然に育つ季節です。
「究極の旬」
私たちの身の回りでは、春には春の、夏には夏の、秋には秋の、冬には冬の、それぞれの季節の植物が、気温や土の温度の変化、太陽の角度などの違いを感じ取り、その時期が来れば芽吹き、花をつけ、種を落とします。その営みは、長きにわたってそれぞれの植物に刻まれたものです。大地に生きる植物は、最適な時期に芽吹き、動けない自分を守りながら、風や虫などの力も借りて繁殖します。私たちが食すために育てる野菜には、往々にして人の意思が介在するので”自然そのまま”ではありえませんが、自然が本来持つ力を土台に、極力手をかけず、植物のあるがままに任せて育つ「究極の旬」とも呼べる野菜を届けるひとたちがいます。
化学合成農薬や化成肥料に頼らない農業
埼玉県児玉郡上里町で農業を営む須賀さん一家は、江戸時代から続く農家です。群馬県との県境にほど近いこの土地で、半世紀以上も”土”を育て、”適地適作(てきちてきさく)・適期適作(てっきてきさく)”を実践してこられました。須賀さん一家が自然農法に取り組み始めたのは、MOA自然農法と岡田茂吉の考え方との出会いがきっかけでした。一男さんが、昭和20年代前半に医者から見放されるほどの大病を患った頃のことです。病弱だった自らの身体をとおして、食物が健康に与える影響の大きさを知り、長男利治さんの誕生を機に、ご夫婦で化学合成農薬や化成肥料に頼らない農業に従事すると決意します。時代は高度成長期の真っただ中。単一植生と耕起や防除などの営農による人為的な農作物の管理が推奨され、農村部から都市部への人口の流出と農業と他産業との収入格差が広がる中で、農業の機械化が進み、除草剤や農薬などの農業資材が普及し、単収を上げ農業労働を軽減するための施策が矢継ぎ早にたてられた時代でした。時代に逆行するかのような須賀さんの農法は、周囲の目には、異質なものにうつったのでしょう。地域の農家の理解を得られない中で、須賀さんは自然から学び、試行錯誤を繰り返し、MOA自然農法に取り組んでこられました。
MOA自然農法は、岡田茂吉が、農薬や化学肥料にたよらず、生命体である土の持つ力を最大限に発揮させ、自然環境を清らかに保ちつつ、安全で、おいしくて生命力にみちた美しい作物の栽培を願って昭和10年代に創始した農法です。(MOAインターナショナル ホームページより引用)
土づくり
命のある土には、バクテリアなどの微生物や土壌生物などが息づいて、朽ちた植物などを分解し再び土に戻す命のサイクルが出来上がっています。命のサイクルができあがっている土壌は、耕したり、肥料を与えたりと人が過剰に手を加えなくとも、まるで里山のように、柔らかく、温かく、バランスの良い栄養分を含んでいるといいます。植物は、この土に力いっぱい根を張って、己の強い生命力を頼りにたくましく育ちます。そしてこの土地で育った植物は、また来年も同じ場所で命をつなげるようにと新たな命となる「種」を紡ぎます。須賀さんにとっての土づくりとは、里山があるがままに培ってきたような、大自然がもともと備え持つ循環が最大限に生きた「自然」に近い、野菜が己の力で元気いっぱいに育つ土づくりです。
適地適作・適期適作
植物には、それぞれ好みの土壌や環境があります。例えば、里芋が湿気を好むのに対して、さつま芋は通気性がよく水はけのよい場所を好みます。土壌の種類や水はけの良さ、日照時間などの固定された条件のもとで、育ちやすい植物(野菜)を選ぶのが「適地適作」です。対して「適期適作」は、時期との組み合わせです。「旬」は、それが一番おいしく栄養価も高い季節といわれますが、植物の側から考えるなら、「一年で最も育ちやすい」季節でもあります。例えば、ナス科のトマトやなすは、初夏や初秋の日当たりが良く、比較的暖かで乾燥した季節を好むように、ウリ科のキュウリやスイカは初夏から真夏、秋口までの夏場を好みます。それぞれの栽培野菜の「旬」を一般的にわかりやすくしたのが、種まきカレンダーとよばれるものです。
対して須賀さんの「適期適作」は、”見極める”こと。
それぞれの植物が育ちやすい季節を目安に、今まで積み重ねてきた経験と栽培記録、そして日々の気候の変化を観察し、「植物が、病気や虫に負けずに、己の力で強く育ち命を繋げるであろう時期」を見極めたうえで、生命力と経験を蓄えた種を、その力が発揮しやすい土地に極力戻すことが、須賀さん一家とその仲間たちにとっての「適地適作・適期適作」だといえます。
旬のカレンダー
須賀さん一家とその仲間たちが育てている野菜を、目安にして頂けるよう、旬のカレンダーにまとめました。各月の旬のお野菜から、6品目を組み合わせてお届けします。
気候やその年の状況によって、収穫時期や作付けする野菜が変わることもございます。
また須賀さん一家と志を共にする仲間たちが育てる野菜の中から、その季節の選りすぐりの旬の野菜をお届けします。お野菜の組み合わせは、その時々の収穫によって変化しますので、あらかじめご了承ください
野菜の命を頂く、作り手の心を頂く
健康な土づくりから、健康な野菜を育て、果てはその野菜を食べる人たちも皆健康であるようにと願って農業に携わってきた須賀一男さん。その姿を見て育ち、意思を継いだ利治さん。そしてその二人に倣い、学び、同じ世界に飛び込んだ勇弥さん。次世代の担い手が見つからないと云われる今、親子3代で、気持ちを同じくする仲間たちと、生命力に満ちた野菜を年間をとおして食卓に届けられるようにと尽力しておられます。毎日ほぼ休みなく畑に足を運び、こまめに目を配りながら育てる野菜は、年間数十品目にもわたります。須賀さんたちのお野菜は、噛めば噛むほど味が出るのはもちろんのこと、箱を開けた瞬間に驚くほど美しいのです。
私たちの命は、命によって紡がれています。
動物であれ、植物であれ、私たちの身体を支え、
健康を支えるのは他の命です。
野菜が私たちの命を育むように、土が野菜を育んでいます。
土は土中のバクテリアや生き物たちが、そこに生きて命を終えた植物たちが、育んでいます。
その営みを支えるのは、自然の愛情であり、また作り手の想いです。
文責:プレマシャンティ開発チーム 横山奈保
旬のお野菜を、定期的にお届けします!
2020年4月のご紹介開始当初から、「決まったスケジュールで野菜が届くと嬉しい」というお声を頂いていました。圃場の作付けや発送の混み具合との調整があり、しばらくお時間を頂いていましたが、2020年9月のお届けより月2回、第2週目と第4週目の水曜日に定期的に発送しています(※)。
各お届け日毎にお申し込み頂けますので、ご予定にあわせご用命ください。
※年末年始やお盆などにかかる場合は、お届けの週を変更する場合もございます。
月の前半・後半にわけ、それぞれの当月の発送が終わった時点で、翌月のお申し込みがいただけます。
例)月後半発送 の当月・次月 お届け予定が下記の場合
9月14日(月)締め切り 9月23日(水) 発送
10月12日(月)締め切り 10月21日 (水)発送
9月23日の発送が済み次第、10月21日発送(12日締切分)のご用命を承まわります。