プレマシャンティ®からの贈り物 蕎麦屋の生そば&つゆ【冷凍便】
創業100年、かつお節問屋がつくる「身震いするほど、旨い」蕎麦
プレマシャンティ®は、繋がりのなかで生まれます。
それは人であったり、自然であったり、商品であったりします。
ご紹介頂いたご縁を辿って各地を旅するうちに、その土地だからこその出会いもあります。
その土地でしか、その時期にしか出会えない味。
皆さんにご紹介したいけれど、生ものであったり、作る量が限られていたりと、私たちがお預かりするには難しい商品も決して少なくありません。
また作り手を身近に感じて初めて、より深い味わいが生まれる商品もあります。
プレマシャンティ®の開拓チームが、各地を巡り、作り手の目を見て、言葉を交わして惚れ込んだ数々をお届けします。
節の目利きが贈る、美味い蕎麦
打ちたて蕎麦を、素早く丁寧に切りそろえ、さっと湯にあて、香りが高くたちあがる時に、ずっと啜って頂く。強いコシと、滑らかな喉ごしと、噛むと喉から鼻腔をかけのぼる香りが、ゆがきたての日本蕎麦を頂く醍醐味です。
湯がきたての日本蕎麦?
違います。
蕎麦切りは打ちたて・切りたて・湯がきたてで、
はじめて「蕎麦切り」。
湯がきたて・打ち立ては、麺としての
「蕎麦」の味の一部です。
蕎麦切りとは?
蕎麦切りとは、そば粉を捏ねたものを薄く延ばし、麺状に切りそろえたもので、現代では一般的に「蕎麦」や「和蕎麦」と呼ばれるものです。その歴史を辿ると縄文時代にまで遡ると云われる蕎麦の歴史は、食としては最初、そばの実を湯がいたものや粉にしてねったもの(そばがき)が出発点だったと考えられています。今日、蕎麦と呼ばれる麺状のものが食べられるようになったのは、蕎麦の歴史から考えるなら最近のこと。江戸時代ではないかと考察されます。そば粉を練って、薄く延ばし、細く切り揃え、麺状にして頂く蕎麦は、当時は蕎麦切りと呼ばれており、今でもその呼び名が残る地域は少なくありません。
蕎麦は打ちたて、湯がきたて~台所に、蕎麦屋の味
口内に福を呼び込む香しい蕎麦の香りと、しなやかなのに歯を押し返すような強いコシの麺を、ご家庭でも堪能できる「冷凍蕎麦」が登場しました。
作り手は、東京の湯浅商店。
原点は浅草、創業100年を超えるかつを節問屋です。
代々 江戸の蕎麦屋にかつをなどの節を卸し、蕎麦屋のもうひとつの屋台骨ともいえる「だし」、蕎麦屋の味の根っこを支えてきました。湯をかけるだけで、旨みがじわーーっと染み出す湯浅商店のかつを節は、仕入れから削りまで、語り出したら止まらない、目利きを超えた職人芸です。「かつを節屋」として、数多の蕎麦職人たちと商いを続けてきた湯浅商店だからこそ、蕎麦屋が追い求める節を探求し続けたいと、始めたのが蕎麦屋です。
目利きが選んだかつを節でひいた「だし」。
そのだしに合う、旨い蕎麦。
蕎麦好きなお客様と一期一会の勝負を続ける、蕎麦職人。
そんな蕎麦職人たちを充足し続けるかつを節問屋は、蕎麦にも、つゆにも、一家言あるのです。
蕎麦はうちたて、「生」に限ります
生そばが一番うまい?
湯浅商店 3代目店主の湯浅 勇さん曰く、「蕎麦は、十割。生に限る」。
もちろん、乾麺も美味しいのです。けれど本当の旨さは、生にあると云われます。
蕎麦好きが毎年楽しみにする新そばも、実はこの「蕎麦は生に限る」のひとことに重なります。「蕎麦の旨さ」と密接な関係にあるのが、「蕎麦の水分量」。蕎麦好きが新そばを祝い、新そばを狙って食べに行くのは、そばの実の瑞々しさが、蕎麦切りの瑞々しい旨さの理由のひとつでもあるからなのだそうです。
これはどこか、お米にも似ています。
「新米を炊く時は、気持ち水を少なめに」と云いますが、新米が始まる9月頃と次の収穫が始まる翌年の8月頃では、米の一粒一粒に含まれる水分量に違いがあります。収穫した稲穂を干して乾燥するけれど、乾燥したとはいえやはり、まだまだ瑞々しいのが新米。対して、米が快適に、旨みが保たれる温度で冷蔵保存したとしても、収穫からほぼ1年もするとさらに乾燥が進み、米粒からは水分が抜けています。さらに粒よりも水分が少ないのが、米粉です。米を粉に挽いた時点で、細胞に含まれる水分は蒸発しやすくなります。
蕎麦切りも同じで、新蕎麦の実を挽いて粉にし、打った蕎麦をその場で切って茹でるのと、切って干して乾燥させて頂くのでは、瑞々しさが違います。いくら新そばの実をつかっていても、干蕎麦はやはり干した乾きものです。新そばでなくても、挽きたての蕎麦粉を練って伸ばして切りそろえ、その場で湯がいた蕎麦切りは、干蕎麦とは瑞々しさが別格です。もちろん干蕎麦には、干蕎麦にしかない旨さもあります。とはいえやはり、生の蕎麦でしか味わえない蕎麦の醍醐味があるのは、揺るがない事実です。
旨い蕎麦は、十割
蕎麦の旨さをはっきりと感じられるのは、十割そばです。
十割そばとは、小麦粉や山芋などのつなぎを入れずに、そば粉100%(十割)で打ったそばのこと。蕎麦の香りがもっとも楽しめるのはこの十割そばですが、熟練の技がなければ打てないとも云われます。そば粉十割でつなぎを使わず打とうとすると、まとまらない・つながらないを体感します。まとまらない・つながらないのは、そば粉には小麦のような「粘り」がないから。いわゆる「グルテン」が含まれていません。十割そばの切れの良さや、崩れほぐれるような食感は、グルテンを含まない所以。蕎麦には、ごはんやうどんと比べても多くのたんぱく質を含んでいますが、そのたんぱく質には、粘りのもとになるグルテンが含まれていません。蕎麦切りが食され始めた江戸の頃には、「蕎麦」と云えば十割を指すものだったようですが、ある時点からつなぎを使った蕎麦打ちが始まり、「二八そば」と呼ばれる小麦粉を2割加えた蕎麦が登場します。
とはいうものの、蕎麦が上手く打てたかどうかは、ゆでるまではわかりません。十割そばもさることながら、茹でる前には長く美しい蕎麦が、さてゆでようと沸き立つ湯に入れた途端に、ぶちぶちとちぎれて短い蕎麦にゆであがるなんてことも、珍しくはありません。これはゆがき方と同時に、蕎麦の打ちはじめ、最初の一歩の水回しにも問題があるのだとか。粉に挽いた蕎麦が初めて水に触れる工程が「水回し」であり、いかに均一に、丁寧に加水されたかで「蕎麦切りの質」が決まるのです。
蕎麦屋の修業は、水回し3年、延ばし3月、切り3日。
この言葉からも、いかに加水が難しいかを感じ取れるのではないでしょうか。
蕎麦湯も楽しむ十割そばと飲み切りたいそばつゆ
今回お届けする蕎麦は、十割です。
同じ十割そばでも、2種類の蕎麦をお届けします。
ひとつは、更科。もうひとつは、田舎。
更科そばは、一番粉と呼ばれる色の白いそば粉を使います。これは蕎麦の実を挽いた時に、一番最初に出てくる蕎麦の実の芯の部分、乳胚の中心部分のみを集めた粉です。甘皮などの色のついた部分が入らないので、蕎麦に打つと白さが際立つ麺に仕上がります。(時には若干、緑がかった麺にも見えます。)皮の部分が入らないので、蕎麦らしい香りが薄い反面、ほんのりと甘さを感じる味わいや、際立ったのど越しで、更科=高級というイメージがあるのもまた事実です。
この更科そばの対極にあるとされるのが、田舎そばです。更科に比べ色目が黒く、蕎麦らしい香りが強く、野趣あふれる味わいが特徴です。そばの皮の部分も挽いて入った粉で、更科の繊細な麺質に比べると、若干太目でどっしりとした力強さが味わえます。口に含むと蕎麦の香りが高く広がり、香りとあわせ旨みが広がります。
それぞれ味わいは異なりますが、共通するのは麺の質。
十割そば独特のほろっと崩れるような食感と合わさって、噛むと歯を押し返すようなしっかりとした麺の弾力とコシは、十割そばとは思えません。つるん、ぷるんと口内で飛び跳ね返るような麺の旨さ。そしてこの麺の質が、蕎麦の旨さをひときわに引き立てます。
かつを節問屋自慢のそばつゆ
更科も、田舎も、両方の麺を引き立てるのがかつを節問屋自慢のそばつゆです。
つゆに触れたそばをすすり上げると、口内から鼻孔に抜けるかつをの香り!つゆそのものの味の妙で、更科でも田舎でも、麺の旨さがひきたつのはもちろんですが、面白いことにかつをの香りと重なる蕎麦の香りが、なお一層、それぞれの蕎麦の味わいを特徴づけます。
更科そばの甘味、田舎そばの複雑な深い味わい。そのどちらをもそれぞれに深め、際立だせるのが、かねさんのそばつゆです。
材料は、かつを節、宗田節、さば節。
自社で仕入れたかつを節を惜しみなくつかった、だしのうま味と味わいが堪能できるそばつゆです。
十割蕎麦を引き立てるそばつゆに、そばつゆを引き立てる十割蕎麦。
しょうゆに砂糖、みりんでつくる「かえし」に、節屋だから出せる旨いだしをあわせたそばつゆは、最後の一滴まで飲み干したくなる納得の旨さです。
他の蕎麦などと頂くと、甘い・辛いと気になるかもしれませんが、香り高い田舎蕎麦、甘みが生きた更科ともに、この蕎麦と頂くためのそばつゆと納得します。
そば粉100%の蕎麦をゆで上げた濃厚な蕎麦湯で薄めたそばつゆも、だしの香りがふわんと立ってまたオツです。
盛り蕎麦など、冷たい蕎麦には2倍に。
かけそばには、3倍を目安に希釈してください。
材料:しょうゆ(国内製造、小麦・大豆を含む)、砂糖、混合削り節(さば、宗田、かつお)、みりん/ビタミンB1
命を入れる、ゆがきの妙
どんなに旨い蕎麦でも、ゆがき方ひとつで生き死にが決まります。
蕎麦を仕上げるのは、調理をするあなたです。
まず、たっぷりの氷を用意します。
そして大き目のボウルに、氷を入れて指先も切れそうに冷たい氷水をご準備ください。
次に、大き目の鍋に並々と水を入れ、たっぷりの湯をぐらぐらと沸かします。
少なくとも3リットルは必要です。お鍋は、注いだ3リットルの水が鍋の7分目か7分目にくるくらいの大きなお鍋がちょうど良いです。蕎麦を入れると水面が泡立ち、もくもくと盛り上がってきますから、このお鍋の大きさもとても大切なポイントです。
鍋に湯が沸いたら、麺をそっと落とします。
そしてすかさず、菜箸で底に麺が貼りつかないようゆっくり優しく麺を動かします。
ここで箸を動かす力が強いと、麺が切れます。ゆっくり、優しく、なでるように。それでいて、底に麺が貼りつかないよう、麺をほぐすように混ぜてください。
麺がほぐれてきたら、沸騰する湯の対流に任せて、鍋の底につかないように菜箸を時々、泳がせるようにしてください。途中水面がブクブク泡立ち、鍋のふちまで盛り上がってきたら、火を弱めて泡を沈めてください。決して水をささないこと。びっくり水は、禁止です。水を挿して一旦温度が下がってしまうと、その瞬間に麺は死にます。だから絶対に禁止です。
ゆであがった麺をザルで引き揚げ、氷水に放り込みます。
氷水に放って一気にそして十分に冷やし、麺が締まったら、流水にあててぬめりをとります。冷水で冷えきっていない麺は、崩れて切れますので、冷え切るまで決して触らないように!冷たい水に手を突っ込んで、ざっと濯いだ麺から水を切ったら、さあ!
麺の命は、ゆがきたて。ゆがいた側から、さっさと、素早く、召し上がってください。
旨い蕎麦切り ポイント5つ
- たっぷりの冷水を準備する
- 大き目の鍋にたっぷりの湯をぐらぐら沸かし、強火でゆでる
- だまにならないよう箸で麺をほぐす
- ゆっくり、優しく、箸をいれる
- 冷水で一気に締めて、素早く頂く