プレマシャンティ®からの贈り物 日本酒「唎(KIKU)」
お酒の声を「唎(き)」き、味わうための日本酒です。
プレマシャンティ®は、繋がりのなかで生まれます。
それは人であったり、自然であったり、商品であったりします。
ご紹介頂いたご縁を辿って各地を旅するうちに、その土地だからこその出会いもあります。
その土地でしか、その時期にしか出会えない味。
皆さんにご紹介したいけれど、生ものであったり、作る量が限られていたりと、私たちがお預かりするには難しい商品も決して少なくありません。
また作り手を身近に感じて初めて、より深い味わいが生まれる商品もあります。
プレマシャンティ®の開拓チームが、各地を巡り、作り手の目を見て、言葉を交わして惚れ込んだ数々を、桜のカードを添えてお届けします。
本数限定!おすそ分けしたい日本酒「唎(KIKU)」
2018年、プレマシャンティ®にご縁の深い愛農流通センターさんからの声がけで始まった秘密の会合から生まれた贈り物「唎(KIKU)」。
「唎」は、kiku。「唎」は、Koe。
「唎(KIKU)」は、お酒の声を
「唎(き)」き、
味わうための日本酒です。
米の作り手探しや酒蔵探しを出発点に、酒米を選び、作り手の手にゆだね、自然にゆだね、天地の恵みで頂いた米を原料に、こんなお酒にしたいと夢を描いて酵母を選び、精米度合いを決めて、杜氏の手に委ね・・・。米がどれだけ収穫できるか、どんなお酒に育つか、そしてそのお酒が蔵を出られるのかさえも手探りのなんとも贅沢なプロジェクト。「自分たちが、大切なひとと、一緒に楽しみたいお酒」をつくってみたいと智慧を寄せ合い、まず2年、2回は同じ方々と同じ仕込みをしようと酒造りがはじまりました。
お米の作り手は、「貴久生農場」三浦さん。
岐阜県の恵那山岡町で、小里川最上流の澄んだ沢水を引き、自家の堆肥だけで土を肥やして100%使用、除草剤一回散布(田植え時)のみで酒米「ひだほまれ」を栽培しました。和牛を飼い、鶏を飼い、米を育てる三浦さん一家。土地に根を張り、育てた米から得た稲わらや米が牛や鶏の食事となり、鶏や牛から得る肥料で土を肥やし営むまさに一蓮托生の暮らしだから、土地や自然に負荷をかける化学合成された農業資材は極力持ち込んでいません。「貴いものを末永く(久く)生産する」。これが貴久生農場の名に込められた想いです。
岐阜の険しい山と自然に恵まれた恵那市山岡町は、朝晩の寒暖の差が激しく、寒天の生産地としても知られています。米もこの自然環境が好ましいのか、山岡町はまた最高評価「特A」の米を育む場所でもあります。岐阜で育てるならと、お米も岐阜県を代表する酒米「ひだほまれ」に決まりました。大粒で五味(甘・辛・酸・渋・苦)のバランスが良く、タンパク質が少ないので、質の高い酒が生まれるとされる酒米です。
岐阜の土地が育んだ米の味を引き出すには、やはり同県内の水がいいのでは?と辿り着いた酒蔵が、同県賀茂郡八百津町の「花盛(はなざかり)酒造」さんです。岐阜県の中南部に位置する八百津町は、木曽川本流と飛騨川に挟まれ、豊かな山林に恵まれています。木曽川の豊かで良質な伏流水で昔ながらの仕込みを続ける「花盛酒造」さんは、ヤエガキ式と呼ばれる絞りにも特徴があります。「大布」と呼ばれる大きな袋にもろみを入れ、幾層にも重ねて絞る「八重垣」式は、もろみそのものの重さでまず絞り、その後圧力をかける絞り方です。極力空気に触れないように絞る現代の絞りとは一線を隔し、蔵の空気に触れさせながら独特の風味を作り上げる昔ながらの手法で生まれるお酒は、まさに「蔵の味」そのものでもあります。
頂くお酒は、ほんの・ひとくち。
口に含んだ瞬間の香りを、風味を味わうお酒と、酒蔵の空気がたまらなく好きで、日本酒づくりプロジェクトの発起人に名を連ねました。沢山は飲めないからこその楽しみ方があるのだろうと、無類の日本酒好きの皆さんに加わって、「自分たちのお酒」が生まれました。
私たちが造りたいのは、
「大切な人に、おすそ分けしたくなるお酒」です。
精米度合いは、55%。
品種は、ひだほまれ。
絞りは「ヤエガキ式搾り」。
2018年の天候が育てた米の味と、その冬の気温で育った酒の味をお楽しみください。
開けた瞬間のフルーティで新鮮な味わいと、その後にじわじわ変化する風味は、まさに一期一会。
「袋吊り自然垂れ」は、モロミを袋に入れて吊るし、こぼれ落ちるしずくを集めて瓶詰めしたお酒です。 「責め」は、絞りの最後、野趣あふれる味わいのお酒です。
ほぼ一年、蔵にお預けしておりました初年度の成果を、今回各12本限定でお届けします。
2020年「唎(KIKU)」~御開帳
日本酒プロジェクト 2年目です。
同じお米・同じ蔵・同じ水・同じ酵母を使っているのに、なぜ味が違うんだろうと首を傾げたくなりますが、その年、その年の天候が育てる米の味わいと、仕込みの時期の酵母が息づき、酒を育てる環境によって、味わいは不思議と変わってきます。その違いは、時には顕著で、時には微細。自然が育てる植物と、自然が育てる酵母が重なり合って、混ざり合って創り出すのが、お酒の味わいなのだなあと、至極当たり前のことに今更ながらに気が付きます。
2020年の年明けに仕込まれた「唎(KIKU)」のもとになるのは、2019年に収穫されたお米です。作り手は、昨年と同じく「貴久生農場」三浦さん。品種も同じ、ひだほまれ です。2019年は長梅雨で、天候が安定しなかったこともあり、2018年の収穫時と比べると、穂が出るのが2週間ほど遅く、圃場でのんびりと育っていました。昨年と同じ圃場で育っているのに、気候によって毎年違う、まさに生き物ですが、人の営みは淡々と機械的に進みます。まだ収穫もはじまらないうちから、精米の予約だ、見込み収量はどの程度だと、慌ただしいことでした。
花盛酒造さまに持ち込んだのが12月下旬、仕込みが始まったのが2020年の1月で、
「平均すると寒くない冬」に仕込まれたお酒の味は・・・
やや甘めで芳醇な味わい、爽やかな酸味、やわらかな吟醸香!!
2019年のお味は、「キレのよいすっきりとした辛口、程よい熟成感」だったことを考えると、やっぱり寒さ穏やかな年のお酒なのかしらとも思ったりしています。
ご紹介するお酒は、昨年と同じく「袋吊り自然垂れ」と「責め」の2種です。
「袋吊り自然垂れ」は、モロミを袋に入れて吊るし、こぼれ落ちるしずくを集めて瓶詰めしたお酒です。 「責め」は、絞りの最後、野趣あふれる味わいのお酒です。
今年は蔵元で適温保管頂いていた2019年の「責め」と2020年の「責め」の味比べができるよう、2種のセットもご紹介します。
フルーティーなお酒がお好みの方には、2020年。
キリッと辛口のお酒がお好みの方には、2019年。
産年によって異なる味と、絞り方によって異なる味わい。
飲み比べるもよし、お料理にあわせるも良し、その日の気分で選ぶも良し。
お味が異なろうと、変わらないのは「おすそ分けしたくなるお酒」であること。
どうぞ大切な方々と、存分にお楽しみください。