肌が求める「美味しさ」~プレマシャンティボディケア
自然から与えられた素材を使い、先人の知恵に倣ってつくられたアイテムを中心にお届けします。
ナチュラルって、どういう意味?
シンプルって?
答えを求めてたどり着いた先は、
わかりやすくあり続けることでした。
「ナチュラル」を見直す
普段の暮らしの中で、「ナチュラル」や「オーガニック」、「自然派」「エコ」という表現を耳にする機会がふえました。食料品だけでなく、日用雑貨、化粧品など、その範囲は多岐にわたります。実際のところ「オーガニック」は、日本農林規格による有機JAS法が農産物と農産物加工食品を明確に定義づけているのみで、食品の枠を一歩越えれば使い方は自由です。「ナチュラル」や「自然派」に至っては、まったくといっていいほど規制がなく、配合を確認すると、首をかしげたくなるものも少なくありません。
規制の枠を超えると、「オーガニック」は言葉そのものがもつ意にもどります。オーガニック、つまり、”有機の、有機体の”。ここでいう有機は、”無機=生命力を感じないもの、他とのつながりが断絶しているもの”の対義語としての有機です。自然派やナチュラルもまた同じ。無機的でなければ、自然派、ナチュラルというコピーや名前がついています。 。
じゃあ、どういう意味?
プレマシャンティ®のボディケアの出発点は、
このシンプルな疑問です。
内側から身体をつくる食品と外側から身体をいたわるボディケアには、「内か外か」という以外に大きな違いはありません。だからプレマシャンティのボディケアでは、食べるものを選ぶように、身体を手入れするものを選んでいます。食品と混同しやすい「オーガニック」や「有機」、また定義があいまいで使い古された「ナチュラル」や「自然派」という表現のかわりに、独自の定義と表現で「わかりやすさ」を心がけるのも、日本ではまだまだ十分ではないボディケア製品の公的な基準を補おうとする試みのひとつです。
身体を内側から養う食品のプレマシャンティは、何よりも「美味しい」を大切にしています。食べ物である以上、どんなに論理的・倫理的・道徳的に素晴らしくても、味が伴わないと「食べたい!」とは思わないと考えるからです。プレマシャンティに関わるメンバーが自信をもって「これは美味しい」とお勧め出来、作り手が誇りをもってお届けしたいと考える作品のみをご紹介する食品と同じように、ボディケアもまた、弊社代表やスタッフ、プレマシャンティチームのメンバーが、「肌の嗜好(しこう)」にあった使い続けたいアイテムだけをご紹介します。
快適・心地よい~プレマシャンティ・ボディケア
植物や他の生き物とともに暮らしてきた私たちの祖先は、身体を手入れするために身近な動植物を活用していました。植物の実や花、樹皮、海藻、塩、はちみつ、ぬか、豆・・・。世界中には数えきれないほど数多の文化があり、それぞれが様々な気候環境や動植物と隣り合わせて暮らし、出来上がってきたものです。ですから、「身づくろい」ひとつとっても、何を使うか、どうするかはその土地任せ。バラエティに富んでいます。そして時代を遡れば遡った分だけ、加工法は単純になります。原料もまた、時代を遡れば遡った分だけ、大自然と隣り合わせです。
先人たちが暮らした当時の作り方をそのまま再現できれば良いのですが、現代には現代の衛生基準があり、スキンケアと名乗るには守らなくてはならない法律があります。また近代になって普及した薬品や化学合成農業資材もあり、大自然からの恵みをそのまま加工し、ボディケアに使うにはためらいが伴います。プレマシャンティのボディケアには、気候や環境に適応して育った生物を単純明快な方法で加工し使ってきた先人の智慧に倣い、有機栽培された植物や製造者の独自の基準で栽培・収集・厳選された動植物を原料に、現代の基準に沿った方法で創られた作品たちがそろっています。
プレマシャンティ・ボディケアは・・・
「単純明快」
毎日、朝晩、身体につかうものだから、自分自身でもできるんじゃない?と思えるほどの身近さが一番。ローズマリーやバラの花びら、木の実、水など。手で摘み取り、水蒸気で蒸留し、乾燥させ、加熱し、すりつぶし・・・。作り方から原材料にいたるまで、「見ればわかる」、「理解できる」単純さを大切にしています。普段の生活で聞いたことのない名前の植物や、存在も知らなかった生き物の力を借りたりもしますが、調べれば見つかる、元の姿がわかる、作り方も理解できる単純さを大切だと考えます。
「温故知新」
身体を手入れする文化の始まりは、古代にまでさかのぼります。古代ローマでは強い日差しから肌を守るためにゴマ油やオリーブオイル、ひまし油を使い、古代ローマでは肌を潤すために穀物の粉とロバの乳でパックを作っていたといいますし、日本でも平安時代にはお手入れの概念が誕生していたといいます。もっとも、当時と現代では「ボディケア」の概念も定義も大きく異なるでしょうが、何十年、何百年、何千年と使われてきたハーブや香草、動植物は、使い続けられてきた理由があります。どんな地域で、どんなものが使われてきたのか。世界各地への距離がぐんと縮まった現代、気候環境が変わりつつある今だから、先人の智慧が次の私たちの生きる道しるべになりえると考えます。
「一期一会」
自然に与えられた動植物を活用しているから、出来上がるものは毎回異なります。仕上がりが変わらないように各作り手は「基準」を設けていますし、時には法的な制約に基づいて作品を作り出しているものの、原料である動植物が天産物である以上は、形や香り、肌触りなどが微妙に異なってしまいます。地球環境に大きく依存した私たちの暮らしは、安定しているようでも、実際は常に変動の中にあるのだと教えてくれる作品たち。毎年の収穫物や天候を凝縮しお届けできる「たったひとつ」の作品が、プレマシャンティのボディケアです
ボディケア~スリーステップ
洗う ~天然スポンジとハーブソープ~
汗をかく季節は、肌への刺激にあふれています。排気ガスや砂ぼこりに加えて、紫外線、汗そのもの、そして衣類も。一日の終わりには、肌への刺激物をすっきり落としてリフレッシュしたいものです。肌が敏感であればあるほど重要になるお手入れも、敏感ゆえに使えるボディケア用品は限定されます。天然海綿スポンジは、一旦水で柔らかく戻すと、まるで羽が肌をなでるような軽く柔らかい心地よさにかわります。人の肌と同じアミノ酸で構成されたタンパク質でなる海綿の繊維は、どこかシルクのブラシにも似た肌触りです。
ボディ用には大小の気孔がバランスよく混ざり、より柔らかな肌触りのハニコム種。フェイス用にはより弾力があり、密集した小さな気孔が肌をなぜるソフトシルク種。湯や水を含ませて肌をなでるだけでも十分気持ちが良いですが、スポンジの性質を十分に生かす石鹸と一緒に使うと、細かく滑らかなホイップクリームのような泡が楽しめます。天然スポンジには使う石鹸も相性があるのか、どの石鹸でも細かく滑らかなホイップのような泡になるわけではありません。国内外含め名前の知れた植物性原料の石鹸を数多く試した中で、クリームのような泡が一番長く続き、海綿スポンジにもダメージが少なかった石鹸をあわせてご紹介しています。作り手に絶対的な信頼をおき、彼らの選ぶ原料と作り出す作品に自信をもってお届けするハーブソープは、天然スポンジにも私たちの肌にも心地よいボディケアです。
スポンジとは、もともとは水中に暮らす生物の名です。そのスポンジを模して合成樹脂でつくった「人造スポンジ」の認知がより高くなり、日本では天然スポンジの存在が押しやられてしまいました。熱帯を中心に世界中の海に生息する海綿動物は、恐竜が生まれる以前、海に生命が誕生した頃から生き続けてきた生き物だといわれます。95%の海綿動物が属する普通海綿綱は、ヒトの肌や骨などを構成するタンパク質の1種であるコラーゲンの原点とも考えられる物質で形成された柔らかな骨格をもっています。天然スポンジになるのは、普通海綿綱のなかでも、片手ほどの限られた種でしかありません。
生物である以上、生息する環境によって品質も変わるようで、世界最高とされるのが地中海産。なかでも伝統的な加工技術を持つのがイタリアです。プレマシャンティのボディケアでは、同じイタリアで加工された海綿の中でも、他との顕著な違いが肌で体感できた天然スポンジをご紹介しています。
潤す ~フローラルウォーター~
フローラルウォーターはハーブウォーターや芳香蒸留水とも呼ばれ、ハーブなどの植物を水蒸気蒸留し、植物の成分や香りを凝縮する際に得られる液体です。水蒸気蒸留では、植物に含まれる油分や親油性の高い成分がエッセンシャルオイル(精油)として凝縮され、水溶性の高い成分がフローラルウォーターとして凝縮されます。エッセンシャルオイルの副産物のように扱われがちなフローラルウォーターですが、植物には水により溶けやすい成分が多くふくまれており、この親水性の高い成分がより多く凝縮されたものがフローラルウォーターです。禁忌事項の多い精油と違い、活用範囲も広いのも特徴です。フローラルウォーターは化粧水の原型ともいわれており、バラの花びらを蒸留したローズウォーターは、フローラルウォーターの歴史の原点でもあります。
フローラルウォーターの原料は、水と植物。作り方も単純明快で、水を熱して水蒸気にし、蒸留器に入れた植物を水蒸気で加熱、成分を含んだ水蒸気を冷却するだけです。作り方が明解である分、原料の育った場所や環境は大切です。また保存性を高めるために防腐剤やアルコール類を添加していないかも確認する必要があります。
保護する ~オイル~
現代の私たちを取り囲む環境は、自然環境の変化によるものと私たちの暮らし方の変化によるものが合わさり、解きほぐすのが困難なほど複雑です。外に出れば排気ガスや黄砂、細かい塵(ちり)や花粉・・・。痛いほど強い太陽の光は、紫外線となって肌を焼きます。室内では冷暖房などの空調による乾燥が待ち、衣類の化学繊維による刺激、洗剤やハウスケア用品、建材に含まれる合成物質など、昔では到底考えられなかった数多の要素が身体を刺激します。肌自体には保護機能があるものの、追い付いているのかは疑問です。かといって、肌の自衛の力を弱めるような過度の保護は、ありがたくないのでは?肌を過度に刺激せず、肌の保護機能を助けるボディケアを考え、辿り着いたのがオイルによる保護です。
オイルで肌を保護する習慣は、多くの文化で伝統的に存在し、その歴史は紀元前、古代文明にまで遡るといいます。乾燥が激しい土地、厳しい寒さと隣り合わせの土地、紫外線が多く降り注ぐ土地。それぞれの土地で隣り合わせて暮らす動植物の力を借りて、肌を保護してきた私たちの先人の智慧には、多くのヒントが含まれています。
手入れする ~オーラルケア~
歯ブラシや練り歯磨きが当たり前になった現代ですが、ペースト状の歯磨き粉が普及したのは明治・大正期のこと。「歯磨き粉」の原型が登場したのは江戸時代だといわれ、「白い歯=おしゃれ=もてる(!)」と陶土をつかった歯磨き粉が江戸の男性に普及したのだとか。
身体の健康状態に影響を及ぼすといわれる、歯や歯茎などのお口の手入れ。近年、医学的なまた化学的な研究が進み、急に大きく取り上げられるようになった感もありますが、実は口腔内のお手入れは紀元前にまでその歴史をさかのぼるといいます。江戸っ子がもてたいと使い始めた歯磨き粉とは別に、日本で伝統的につかわれてきたのが塩や米ぬか、はこべやなすのヘタ焼き。春の七草のひとつであるナデシコ科の植物「はこべ」は、食用にされる他、干して粉体にしたものと塩をまぜて歯磨きに使用されました。またなすびのヘタも天日乾燥した後、炭化したものが口腔内手入れに活用されています。チューブの歯磨き粉に慣れていると、泡が立たないと磨いた気がしないという声も少なくありませんが、先人の智慧に倣い「磨く」のではなく「手入れする」に重点をおいたお手入れ方法で、口腔内の健康を維持するのもプレマシャンティのボディケアのひとつです。