我が家に1本常備したいハーブ水「ウィッチヘーゼルウォーター」でバテ肌レスキュー
保存料フリー、化学溶剤フリー、アルコールフリー。ティーンエイジャーに、テカリと乾燥のコンビに、アウトドア派に。
植物と水だけのハーバルウォーターで、快適すっきり肌
化粧水と呼ぶには、勿体ない。
北米大陸の先住民の叡智を引継ぎ、
ナチュラルコスメ先進国で蒸留した、
アメリカンウィッチヘーゼルウォーター。
私のための、あなたのための、大切なひとたちのための、
マルチタスクの「魔法の水」。
ウィッチヘーゼルをご存知ですか?
「ウィッチヘーゼル」とは?
ウィッチヘーゼルは、学名をハマメリス(Hamamelis)といいます。日本語では、マンサク。春一番に「まず咲く」が転じて「マンサク」と呼ばれるようになったとも、マンサクが花を沢山つける年には豊作になると考えられ「万作(マンサク)」と呼ばれるようになったともいわれます。花弁が赤や白、薄紅であったり、マンサクの名がついたりしている亜種や園芸品種、変種が複数ありますが、現時点では、マンサク科マンサク属(ハマメリス)に分類される落葉樹は4種で、東アジアと北米の温帯域を好んで分布しており、暑さにも寒さにも強いという特徴をもっています。
そのうちのひとつが、学名をハマメリス・ジャポニカ(Hamamelis japonica)、日本の固有種である「マンサク」です。英語ではジャパニーズウィッチヘーゼル(Japanese witch hazel)といい、本州(関東から西の太平洋側)、四国、九州にかけ分布している落葉広葉樹です。日本のマンサクは、春一番、まだ木々の芽吹きも始まらない雪の残る時期に、雪を押しのけるように、細長いひも状のリボンのような(錦糸卵を何本か束ねたような)花弁をもつ個性的な形状の黄色い花を咲かせます。花の多寡で、その年の農作物の豊凶を占っていたとも云われ、稲作を中心とした日本の暮らしと密接なかかわりを持ってきました。花が終わった頃に顔を出すマンサクの葉は、生薬名を「満作葉(マンサクヨウ)」といい、収斂(シュウレン)、止血、湿疹、止瀉(シシャ)として活用されてきました。
対して、秋に花開くのがアメリカマンサク(学名:Hamamelis virginiana)です。アメリカマンサクは、別名をアメリカン・ウィッチヘーゼル。4種あるマンサク科マンサク属の落葉低木のひとつで、アメリカ東部とカナダが原産で、日本のマンサクと同じくひも状の花を咲かせます。「マンサク」とは開花時期が異なり、場所にもよりますが10月下旬から11月初旬頃。黄色い花がぱっと開くさまは、周りが明るくなるようで壮観です。北米大陸の先住民たちもまた、このアメリカン・ウィッチヘーゼルの葉や樹皮を、日々の暮らしの中で活用していたと考えられています。北米の先住民たちが蓄積した伝統的な智慧は、17世紀に北米大陸に渡ったピルグリム・ファーザーズに、そして自然と化学を融合して取り入れたエクレクティック派に引き継がれました。自然科学と化学が主力になった現在、ウィッチヘーゼル(ハマメリス・バージニアナ)は分析と解析のもと、化学的な裏付けを得るようになりました。
先住民が創傷や皮膚のトラブル、腫れなど多岐にわたって使っていたアメリカン・ウィッチヘーゼルの樹皮を煎じたエキスは、製法はより洗練され変わりましたが、今でも北アメリカの一部の地域では、「家庭の常備薬」という呼び方で大切にしています。
※上記は植物の一般的な性質を述べたもので、化粧品の効能を示したものではありません。
魔女?魔法??名前の由来
ウィッチヘーゼルは、witch hazel。
Witchを辞書で調べると・・・
【名詞】女魔法使い, 魔女、すごく魅力のある女
【動詞】…に魔法をかける、…を魅する, うっとりさせる
※プログレッシブ英和中辞典(第4版)(小学館)による
Hazelは、北半球に生息する被子植物のハシバミ属。チョコレートと相性の良いナッツのひとつとしてヨーロッパや中央アジアに定着している『ヘーゼルナッツ』は、このハシバミ属のセイヨウハシバミ(Corylus avellana、コモンヘーゼル)の実です。ですから、そのまま訳すなら「魔女のハシバミ」でしょうか。
その秘めた力に「魔女が宿る木」だと考えられ、ウィッチ・ヘーゼル(=魔女のハシバミ)と呼ぶようになったのだとか、北米大陸の先住民が、この木の枝を「占い棒」に使っていたから「魔女(Witch/ウィッチ)のハシバミ」と呼ぶようになったとか、名前の由来は様々ですが、ウィッチヘーゼルの呼び名はむしろ、「ウィッチ」よりも「ヘーゼル」に起因するところが大きいとも考えられています。
というのも、コモンヘーゼルは、東ヨーロッパにおいては、数千年もの間、暮らしの隣にあり続けた植物のひとつであるからです。焦げたヘーゼル堅果の殻が大量に発見されたスコットランド コロンゼー島の貝塚は、中石器時代、紀元前7000年のものだと分析された事実からも、ハシバミ属の歴史の長さがわかります。英国では軽量で硬く、弾力性に富んだセイヨウハシバミの木材を、古くから屋根葺き材料、編み垣、桶のたが、燃料、ステッキ、水脈を探るダウジングの木など多岐にわたって活用してきましたし、ケルト神話ではハシバミの実を智慧の実として、北欧神話ではハシバミを雷神トールの樹と呼び、雷よけや火事よけのお守りとして、またギリシャ神話では魔術と医療のシンボルとしています。(余談になりますが、キリスト教化が進むにつれ、ハシバミのイメージが対立しはじめ、不実と悪習を暗喩し始めますが、これは「魔女(Witch)」の意味合いが移り変わった過程とどこか似ています。)
Witch(ウィッチ)の語源のひとつと考えられている印欧祖語のweik-は、曲がるや折り曲げるの意味を持っているのですが、Wychもまた「しなやか」を意味する単語です。あくまでも想像にすぎないものの、ハシバミと隣り合わせで暮らしてきた人々が、北米大陸でハマメリス(Hamamelis)に出会い、葉や種子のどこか馴染み深い様相や、暮らしの中に取り入れて暮らすさま、また葉や樹皮などの持つ不思議な力に、自然の法則をしなやかに操る植物との敬意と畏怖を込めて、Wych-Hazel(“ウィッチ”・ヘーゼル)、あるいはWitch Hazel(ウィッチヘーゼル)と呼ぶようになったのかもしれません。
家族に必須?魔法のウィッチヘーゼルウォーター
ウィッチヘーゼルウォーターは、汗や皮脂によるテカリが気になる肌に、ぼんやりとした毛穴にと、肌をさっぱり・きりっと引き締める伝統的なハーブ・ウォーターのひとつです。アメリカ大陸では、先住民たちがウィッチヘーゼルの樹皮を煎じたエキスを、創傷や皮膚のトラブル、腫れなど多岐にわたって使っていたといいますが、その流れを汲んでか、北アメリカでは今でも、「家庭の常備薬」という呼び方をするところもあるのだとか。油っぽい肌をすっきり潤す化粧水としてはもちろん、ひげを剃った後や日焼けした後に、また肌がむず痒い時や、肌をすっきりさせたい時のふき取りにと、まさに万能。年齢問わず、男女問わず、家族の必須アイテムとして活躍します。
プレマシャンティのウィッチヘーゼルウォーターは、乾燥したハマメリスの葉と小枝、樹皮を水蒸気蒸留した芳香蒸留水です。アルコールや賦香を添加せず、ウィッチヘーゼル特有の、少しブランデーにも似た淡い香りそのままを生かしました。女性好みのダマスクローズのような甘い香りとは異なり、男女問わず好まれるさわやかでウッディな香りです。アルコールを加えていないのに、肌につけたときにはスーッとした清涼感があり、ほてった肌を冷ましたい時にも役立ちます。
芳香蒸留水とは?
植物は虫やカビなどから自身を守るために、虫や鳥を誘惑し繁殖するために、生育テリトリーを守るために、またその他様々な理由から、「香り」を持っています。バラやオレンジの花、ラベンダーやローズマリー、カモミールのようなハーブなどの香りの高い植物は、一般的に「香料植物」と呼ばれ、我々の先人たちによって世界中で活用されてきました。ハーブやスパイスは料理につかい、茶席ではくろもじ楊枝が欠かせず、忌避力の高いヒノキはタンスに使われ、香りの成分は香水やお香などに。先人たちの経験と工夫によって、暮らしの中に取り入れられた植物の香りは、人間の文化や歴史と決して切り離せない関係にあるといっても過言ではないでしょう。近年、リラクゼーションや美容をキーワードに、一般的に広く知られるようになったエッセンシャルオイル(精油)や芳香蒸留水もまた、暮らしと共にあり続けた香りのカタチのひとつです。
水蒸気を使った蒸留法の発明は、中世イスラームに遡ります。錬金術の隆盛期にアラビアで始まった水蒸気蒸留法は、中世ヨーロッパにわたり、その原理や理論はほとんど形をかえることなく現代に引き継がれています。水蒸気蒸留法が生まれる以前も香気成分は抽出され、薬や香料として活用されていたようですが、水蒸気による精油の製造法が広く伝播して以降、より多くの植物の香気成分が、より広く多くの分野で活用されるようになったといいます。
「ウィッチヘーゼルウォーター」の自己紹介!
名称 | ウィッチヘーゼルウォーター Witch Hazel Water |
---|---|
学名 | Hamamelis virginiana |
科名 | マンサク科 |
抽出部位 | 葉、小枝、樹皮 |
抽出方法 | 水蒸気蒸留法 |
pH値 | 5.0(弱酸性) |
ハマメリタンニン | |
ハマメロース | |
フラボノイド、カテキン、プロアントシアニジン、没食子酸(ぼっしょくしさん)、サポニン |
一般的に知られている役割
- ハマメリタンニン
- マンサク属の植物から発見されたタンニン。樹皮・葉に多く含まれるとされ、収斂性と抗炎症性を持つ。種々の活性酵素・フリーラジカルに対して強い消去能を有し、活性酵素による細胞損傷を防ぐ効果が知られている。また老化を防ぐ効果があるともいわれる。
- ハマメロース
- マンサク属の植物から発見された分枝糖の一種。化粧品の保湿成分として、D-ハマメロースがつかわれている
- フラボノイド
- 天然の有機化合物でポリフェノールの一種。一般的には、抗酸化作用を持つといわれる。
- プロアントシアニジン
- 様々な植物に含まれるポリフェノールの一種。
プレマシャンティのウィッチヘーゼルウォーターは、フランスで有機栽培されたアメリカン・ウィッチヘーゼルの葉と樹皮を現地で水蒸気蒸留し、日本に輸入。化粧品製造認可工場で、スプレーボトルに充填しています。ヘッドを押すと思わず目をつぶってしまうほど勢いよく出てくるスプレーが多い中で、肌にふわっとベールをかけるかのように、優しく霧状のハーバルウォーターがのるようにと、沢山ある選択肢の中から、このスプレーノズルを選びました。あまり強い香りの無いウィッチヘーゼルですが、細かい霧状に散布し、空気を含ませることで、ほんのりとウッディな香りも楽しめます。また日焼けなどで、直接肌に触りたくない時にも、細かい霧が穏やかに肌に降り積もります。
ハマメリス(ウィッチヘーゼル)の不思議
ハーブやナチュラルコスメの店頭に、ラベンダーウォーターやダマスクローズウォーターなどと同列で並んでいるウィッチヘーゼルウォーター。原料が植物だけで、蒸留されているという意味では「仲間」ですが、角度を変えて見てみると、ひとくくりに「仲間」にできない違いが多くあります。
アルコールフリー、でも混ざる?
ハンドメイドの化粧品には、エッセンシャルオイル(精油)とウィッチヘーゼルウォーターをミックスする処方が出てきます。ウィッチヘーゼルを蒸留しているとはいえ、ウォーターと呼ぶ以上は「水」。ですがなぜか、ウィッチヘーゼルウォーターは、ダマスクローズやラベンダーに比べて、エッセンシャルオイルが混ざりやすいようです。
ウィッチヘーゼルウォーターにも確かに香りがありますが、ローズやラベンダーのような濃い香りがないからという理由もあるのかもしれません。ウィッチヘーゼルと相性が良いとされるのが、ジュニパーベリーやベルガモット、レモン、マンダリンなどの柑橘類、ミント、ティーツリー。香りの好みははっきり分かれますので、一概にこれが良い!という組み合わせはないけれど、アルコールやエタノールを使う代わりに、残ってしまったウィッチヘーゼル水に精油を加えてルームスプレーにするのも一興です。
蒸留するのは、何のため?
芳香蒸留水の多くは、精油(エッセンシャルオイル)と共に得られます。
ところがハマメリスに限っては、ハマメリスの精油やウィッチヘーゼルの精油とよばれるものには、ほぼ遭遇する機会がありません。何故ならウィッチヘーゼルを蒸留する目的は、純粋にウィッチヘーゼルのエキスを凝縮することにあるからです。
ウィッチヘーゼルのエキスを抽出する方法は、主に2つあります。1)溶媒にウィッチヘーゼルの樹皮や葉を漬込み圧力をかけて抽出する方法と、2)水蒸気蒸留する方法です。
化粧品原料としても多用されているハマメリスエキス(または、ハマメリスエキストラクト、ハマメリス抽出物)は、BG(1,3-ブチレングリコール)やエタノールに成分を溶解させる抽出法をとります。判りやすくいうなら、梅酒をつくるようなイメージでしょうか。梅酒をつくる時には、リカーやブランデー、日本酒などに梅を一定期間漬込んで、梅がしわしわになった頃に、梅の風味がうつったお酒を頂きます。ハマメリスエキスの場合は、リカーやブランデーのかわりに、抽出したい成分の溶解性に優れたBGやエタノールなどを溶媒に、葉や枝や樹皮などの利用部位を入れ、煮出したり、圧をかけたり、ろ過したりなどの必要な工程を経てウィッチヘーゼルの成分を凝縮します。現在は、効率よく必要な成分を抽出するという点では、この手法は有効であると考えられています。対して、水蒸気蒸留法は、アロマオイルを精製する際に多用される手法のひとつで、利用部位を水蒸気で蒸し、生じる水蒸気を集めて冷却して得られる液体を集めます。この集められた液体が、ハマメリス芳香蒸留水。いわゆる水とウィッチヘーゼルのみでつくる「ウィッチヘーゼルウォーター」です。
ハマメリスを蒸留しただけの蒸留水には何も添加していなくても、何故か肌に塗布すると、特に拭き取ると、アルコールで肌を拭いた時のような清涼感が残ります。またハマメリスエキストラクトにみられるようなハマメリタンニンの含有はないと云われるのに、肌をしゃっきりさせる力をもっていたりと、とても不思議です。
使ってみました!ウィッチヘーゼル
一年中、肌が褐色の私。
夏場は海上で、冬場は雪山で、色が褪せる暇がないほど真っ黒に焼け、日焼けしてもほとんど変わらず、赤くなることも、痛くなることもないので、身体に日焼け止めをつける習慣がありません。
その私が、盛大に後悔したのが2019年の夏です。
標高3000メートル近い山中で、ほれぼれするような晴天に恵まれ、雪の残る山と広がる大地に浮かれ過ぎて、夏山の日差しを完全に甘くみていました。
夏山の日差しは、厳しいです。
日「焼け」ではなく、日「焦げ」になります。
焦げるだけならまだしも、肌が泡立って湿疹と肌荒れで、むず痒く、熱っぽく、ひりひりと水すら沁みて痛くなるほど、見事に紫外線にやられました。皮膚はざらざらで、細かい湿疹に覆われて、氷でキンキンに冷やした水につける以外に手の施しようがないくらいひどい目にあいました。水で濡らしたタオルで覆って冷やそうにも、タオルの毛がこすれて痛く仕方がないし、日焼けのあとにともらったローションは、患部が一層むず痒くうずくだけで全く役にはたちません。
肌トラブル?そうだ!ウィッチヘーゼルウォーター!!!
たまたま持っていたプレマシャンティのウィッチヘーゼルウォーターを、患部に塗布したら・・・快適!!アルコールのような爽感が痛みを伴うのではと、気がかりではあったけれど、日焼け直後は爽感どころではなかったようで、ただ水がかかった気持ちの良さのみ。風のそよぎでさえざわざわと肌が泡立つようだったのに、ノズルから出る霧のように細かいウィッチヘーゼルウォーターは不快ではなく、むしろ薄い水のベールがわからないほどの軽さで肌を覆うので、ほんのりと冷えて快適ですらありました。
ボトルごと冷蔵庫で冷やし、ひたすら焼けた肌にスプレーし続けること3日間。
いつの間にかむず痒さが消え、湿疹も治まっていました。
こげた肌は、とにかく、とにかく、水分を吸収します。
「スポンジのように」というには、乾き過ぎているんじゃないかと思えるくらい、わずか3日の間に実質2本使い切るほど、せっせとスプレーし続けたのですけれど、これが良かったのかどうなのか、焦げ切った肌がむけることはありませんでした。
夏になるとコンビ肌が一層ひどくなり、毛穴がクレーターのように緩むので、絶対必要と手元に置いているウィチヘーゼルウォーターですが、夏の日差しと仲良くするのに心強い味方を手に入れたと認識を新たにしています。
プレマシャンティ開拓チーム 横山奈保
※使用者個人の体感です。効果・効能を示すものではありません。