気分に合わせて選ぶ「有機栽培·自然栽培のお米」
毎年100軒以上の農家を訪問する食味鑑定士が選んだ「食べたいお米」たち
「おいしいお米を食べたい!」という、欲求があります。
「おいしいお米を育てたい!!」という、想いがあります。
「生命力に満ちた郷土を次世代に引き継ぎたい」という想いとともに、食べるひと·育てるひとがつながった未来を見据えた暮らし方があります。
探しました、美味しいお米!
お米マイスターをご存じですか。お米マイスター全国ネットワークHPによると、一般財団法人日本米穀商連合会(日米連)が運営するお米マイスター制度は、お米の専門知識を持つ人たちを育成·認定する制度で、お米マイスターはお米の博士号とも呼べる資格なのだとか。全国に2700人以上いるマイスターたちは、お米の品質を見極める力を研ぎ澄ますのはもちろん、美味しい炊飯の仕方の研究·提案したり、お米の特徴を生かしたブレンドや精米方法を研究したり、新鮮で美味しいまま保管する方法を研究しているそうです。また全国の田んぼから美味しいお米を探し出すのも彼らの役目です。
そんなお米マイスターのひとりである小野寺理騎さんとご縁を頂いたのが、2023年6月。
はじめて「お米を食味する」専門家と出会い、作り手とは違う視点でお話を聞かせて頂きました。お米マイスターの中でも最高ランクの5つ星の認定を受けると同時に、「米·食味鑑定士」でもある小野寺さんは、全国各地 毎年100軒以上の農家さんを訪問し、年間200種類以上のお米を食味鑑定しておられます。
お米の食味と云うと、毎年新米の時期になると話題になる「米·食味分析鑑定コンクール」です。毎年11月に開催されている国際コンクール、「米·食味分析鑑定コンクール」には、全国から数千点のお米が出品されます。出品数は回を重ねるごとに増えており、米·食味分析鑑定コンクール:国際大会 in 富士山 実行委員会によって発行された開催記念誌によると、2021年度に開催された第23回コンクールでは、4755の出品があったそうです。また毎年の恒例行事になった「米の食味ランキング」では、全国から100をはるかに超える銘柄が出品され、「外観·香り·味·粘り·硬さ·総合評価」を競いあっています。これらのコンクールのような場を、有機JASの認定農法や自然農法など育て方にも特徴のあるお米に限定して開催しようと、2023年度に新たに企画·運営に携わっておられるのが小野寺さんです。
コンクールの名前はなんと、「玄米限定·土鍋炊飯食味グランプリ「玄米王」」!
土鍋炊き玄米に限定した食味コンクールです。
そんな小野寺さんが「これは!」と推薦くださった、全国各地の作り手さんとお米たち。
「美味しさ」の追及はもちろんだけれど、何より毎日食べたい味をとお願いしただけあって、どれも舌にしっくり馴染むだけでなく、ああまた食べたいと感じられるお味です。
ご紹介するのは、どれも玄米で2kg入り。
急に暑くなった昨今だから冷蔵庫の野菜保管室に入れて美味しさを保ちたいと考える方にも、ひとり暮らしであまり自炊をしない方にも、あまりお米を召し上がらないご家庭にも、お料理にあわせて色々なお米を楽しみたい方にも、手軽に手に取って頂きやすいサイズにしました。産地も品種も色々だから、お好みにあわせて、お料理にあわせて、季節にあわせて、炊き方も工夫しながら楽しんでいただければ幸いです。
滋賀県産·にこまる
作り手:若井農園 若井康徳さん
滋賀県竜王町にて十六代続く歴史ある米農家。鏡山からの清らかな水、豊かな土壌を活かし、農薬や化学肥料に頼らない米作りをしています。田んぼ毎にしっかりと特徴を把握し、稲の顔を見ながら、それぞれに合わせた個別管理を徹底し、丁寧に育てました。
該当の田んぼでは5年以上継続して農薬·化学肥料·家畜堆肥を一切使用していません。
田んぼには、稲わら·佅殻の他、有機JASの認証を受けた「魚粉」を使用しています。また、育苗時の土は有機JAS認証済みで肥料成分の無いものを使用しています。
- 化学肥料:不使用
- 化学農薬:不使用
- 家畜堆肥:不使用
- 除草剤:不使用(畦畔を含む)
- 海洋性肥料:魚粉
「にこまる」は、「ヒノヒカリ」に代わりうる品種として、「きぬむすめ」と「北陸174号」の交配組み合わせから育成された「コシヒカリ」系統の品種です。高い気温にもより適応しやすく、収穫量が多いので、九州で多く育てられています。炊飯すると光沢が良く粘りが強いのが特徴です。
透明感のある粒は美しく、舌に乗せた瞬間から甘さを感じ、噛み締めるたびに増していきます。しっとりと粘りながらも潤いがあるため喉越しがよく、余韻も良い。粘りのあるお米のため玄米でも比較的柔らかく食べやすいお米です。
〔小野寺さんのコメント〕
秋田県産·ササニシキ
作り手:ヤマチョウ 佐々木大作さん
秋田県にかほ市、2000mを超える雄大な鳥海山の麓。名水100選に選ばれた清らかな水が流れる自然豊かな美しい環境で、育苗用に使う土から手作りで、化学肥料、農薬、除草剤を使わず丁寧に育てました。食べるひとを第一に、自然の流れに合わせた米作りをしています。
該当の田んぼでは3年以上継続して農薬·化学肥料·家畜堆肥を一切使用していません。田んぼには、該当の田んぼから獲れた稲わら以外は一切入れずに、限りなく自然の循環に近い環境で栽培しました。
育苗に使う土は、田んぼの土に稲わらと米糠、佅殻を焼いて炭化させた自家製の「佅殻くん炭」を混ぜ込み一年程寝かせた自作の培土を使用しています。
- 化学肥料:不使用
- 化学農薬:不使用
- 家畜堆肥:不使用
- 除草剤:不使用
小粒だが厚みがあり、サクサクとした歯切れの良い食感が良いお米です。香りがすっきりと鼻に抜け、味わいも穏やか。喉越しもスッと消えるので次の一口を誘うお米です。
〔小野寺さんのコメント〕
熊本県熊本市産 ぴかまる
作り手:こなつ農園 小夏英昭さん
こなつ農園さんの田んぼは熊本県熊本市城南町にあります。この地域は、縄文時代の土器や石包丁が数多く発掘され、昔から稲作を中心とした農業が盛んに行われてきました。田んぼに流れこむ水はシリカ(珪酸)を非常に多く含んでいるため、茎葉がしっかりと健やかに育ち、病害虫にも強く、昔から良いお米が取れる地域とされてきました。
化学合成農薬や化学肥料を一切使わず、安全性·おいしさにこだわって栽培されたお米です。育苗時に病気を防ぐため種子消毒として「食酢」を使用しています。また、育苗時の土は購入資材はありますが、有機JAS認証済みで肥料成分の無いものを使用しています。
- 化学肥料:不使用
- 化学農薬:不使用
- 家畜堆肥:不使用
- 除草剤:不使用(畦畔を含む)
ぴかまるは2015年に新しく登場した、低アミロース米の「関東 221 号」と「にこまる」の交配種から選抜·育成された品種です。高い気温にもより適応しやすく、収穫量も多い特徴をもち、炊飯すると低アミロース米らしく強い粘りを感じます。
大粒でハリがあり、プチプチと弾けるような玄米らしい噛み心地を楽しむことができます。歯を入れると徐々にしっとりと粘り出し、香ばしくまろやかな旨味がじんわりと口に広がります。飲み込んだ後も口にまったりとした余韻を楽しむことができます。
〔小野寺さんのコメント〕