プレマシャンティからの贈り物 お家で発酵・熟成させる「半熟 仕込み味噌」
時間の経過とともに進む熟成と、熟成にあわせて変わる色目や味わいを、一年とおしてお愉しみください。
プレマシャンティは、繋がりのなかで生まれます。
それは人であったり、自然であったり、商品であったりします。
ご紹介頂いたご縁を辿って各地を旅するうちに、その土地だからこその出会いもあります。
その土地でしか、その時期にしか出会えない味。
皆さんにご紹介したいけれど、生ものであったり、作る量が限られていたりと、私たちがお預かりするには難しい商品も決して少なくありません。
また作り手を身近に感じて初めて、より深い味わいが生まれる商品もあります。
プレマシャンティの開拓チームが、各地を巡り、作り手の目を見て、言葉を交わして惚れ込んだ数々を、桜のカードを添えてお届けします。
味噌仕込み
味噌仕込みは、大豆を蒸して潰して、塩切りした米糀と合わせるだけ。
文章にすれば “とっても単純な” 作業ではあるのですけれど、実際にやるとなると、これがひと手間どころか、ひと労働。仕込みたい分量によっては、一日仕事になってしまうので、気軽に「一年分の味噌を我が家で」なんて云えないと、考えておられる方も多いのではないでしょうか。それでも、一度、我が家で仕込んでしまうと、忘れられないのが「てまえみそ」の味わいでもあります。
半熟仕込み味噌とは
半熟仕込み味噌は、家庭で熟成し「てまえみそ」を育てるお手軽な「みその卵」です。
味噌蔵の職人が、大豆を茹で・潰し・塩と米糀をあわせたみその種を、発酵が始まってからお届けするので、
各ご家庭で中蓋や重しをのせたあと、「半熟仕込み味噌」を数か月寝かせ熟成させて、「てまえみそ」を育ててください。
味噌が好む場所は、直接日が当たらず、温度の差が極力小さい、年間をとおして涼しい場所です。
保管する場所にもよりますが、白いお味噌が好みの方は、夏場は1~3か月、冬場は2~4か月を目安にしてください。
熟成期間によって風味や色目が変化するのはもちろん、仕込み容器や寝かせる場所(保管場所)、途中で天地返しをするかしないかでも、味わいはかわります。
なんと数千!郷土の味をつくる醸造
日本には、多彩なお味噌が存在します。
大豆、米、麦、塩。そして、麹菌。
たったこれだけの材料なのに、味の広がりは、どうして?と云いたくなるほど豊かです。
味噌が伝来したのが飛鳥時代頃だといわれますから、日本人と味噌のお付き合いは、なんと1300年以上!日本全国に広がり、時代に、そして気候や風土、地域性にあわせて姿を変えながら、現在では数千種に及ぶ味噌があるのだそうです。
大きく分けると、麦みそ、豆みそ、米みそ。
その土地で育ちやすい、手に入りやすい作物と、天候にも影響を受けるのか、この3種のみそは比較的はっきりと、地域ごとに分かれているようにも見えます。麦に麹をつけて味噌に仕込む「麦みそ」が多く食されている福岡、佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島。色目は淡く、味は比較的甘口です。中四国の一部、福岡や宮崎と隣接した愛媛、山口、そして広島もまた、麦みそ文化圏です。大豆に麹をつけて仕込む豆味噌は、愛知・三重・岐阜の東海三県に根を張ったキレが良く濃い旨みの味噌です。赤褐色で、きりっと辛口。ものによっては2年、3年と長期間かけて熟成させるのもまた、豆味噌の特徴です。
米糀で仕込む味噌は、日本で一番範囲が広く、豆味噌・麦味噌文化圏を除いたすべての地域に育っています。使う素材は同じでも、米糀と塩の割合、醸造期間を変えながら、北から南へ、辛口で切れの良い味噌から、中辛口、甘口のまったりした味噌へと味わいが変わります。味わいの違いと同じように、色目も幅広く、赤色から淡色・白色と、「米味噌」とひとくくりにしてしまうのは、大雑把すぎないだろうかと心配になるほどです。
麦みそも、豆みそも、米みそも、「麹を何につけるか?」の大きな分類の中に、麹菌の違い、米・麦・大豆の品種の違い、塩の違い、原料が育つ土地やつくられる場所の違いによる味わいの違いなどが重なり合って、更には天候や醸造する「蔵」の違いも重なって、味わいの違いを育てるのですから、下手をすると味噌のつくり手の数以上の多彩な味わいの違いをみせるのが、「味噌」という醸造調味料の醍醐味なのかもしれません。これだけ豊かな広がりを持つ味噌の中で、現在の日本にもっとも浸透しているのが「信州みそ」です。
万能?!信州みそ
淡色・辛口の信州みそは、使いやすさもあってか、市場のなんと約40%を占めているというのですから驚きです。米みそである信州みその材料は、米と大豆と塩。種づけした米を麹に育て、蒸してすりつぶした大豆、塩とあわせて寝かせます。辛口・中辛口・甘口などという呼び方をする味噌の「辛さ」は、塩分の多少で生じるものと思われがちです。しかし実際は、麹と大豆の配合割合による部分が大きく、「麹歩合」と呼ばれる大豆と米の配合率で味わいがきまります(塩の量が一定の場合に限る)。10割麹味噌は、米:大豆が10:10の等倍、6割麹味噌は米:大豆が6:10、20割麹味噌は米:大豆が20:10で、塩の量を一定にした場合、麹歩合が高くなれば甘口に仕上がります。
淡色系(やまぶき色)で辛口の信州みそは、一般的に麹歩合が6割~8割。さっぱりとしたうま味の中に、乳酸菌の作用か、気にならないほどほのかな酸味が残ります。みそ汁にしても、お料理に使っても、比較的使いやすく、どんな具材とも「それなりに合う」柔軟性に富んだ味わいのお味噌が多いのも、信州みそが定着している理由のひとつかもしれません。使い勝手の良さという1点で、プレマシャンティでも「信州みそ」をご紹介しています。
職人仕込みで、我が家育ち~美味しいとこどり手前みそ
プレマシャンティの吟醸信州みその作り手は、信州上田の武田味噌醸造さん。
社章はなんと、武田菱です。
東京から北陸新幹線で1時間半。長野県の東部に位置する上田市は、市中の中心を千曲川が流れ、菅平と美ヶ原を南北にもつ、豊かな森林と清流に恵まれた自然豊かなまちです。標高400~800mに位置し、四方を山に囲まれていることもあり、典型的な内陸気候で、昼と夜、夏と冬の気温差が大きいですが、山間部以外は冬場の積雪量は少なく、一年を通じてお天気の日が多い雨の少ない土地柄だと云われています。この上田市のほぼ中心に位置するのが、戦国の世に知将 真田昌幸によって築城された「上田城」です。上田城を中心に城下町が形成され、政治や交易の中心となった信州上田は、明治・大正・昭和初期と発展した養蚕業とともに隆盛を極めました。信州上田・城下町の面影を今に残した「上田宿」の一角、旧北國街道柳町に拠点を置く信州みその味噌蔵が武田味噌醸造です。
1930年の発足以来、初代武田兵助の「美味しい味噌は、常にお客様と共にある」の意志を継いだ味噌づくりには、時代とともに変わりゆくお客様の嗜好に沿いながらも、昔から変わらない素材・技術・心の3つに重きを置いた職人仕込みの味噌づくりに励んでこられました。大豆を洗い、米を洗い、大豆を潰し、桶に運び入れ・・・。機械の力を借りられる部分は潔く機械の力を借り、職人たちは、日々 味噌仕込み~半熟仕込み味噌で手前味噌の技術を磨いています。原材料を吟味し、麹の仕上がりや大豆の蒸し加減を確かめながら仕込むお味噌は、どれも優しい甘さと、後からじわじわと舌を満足させる滋味が豊かで、とても使いやすいのが特徴です。何よりのご馳走は、熟成した味噌のまろやかな香り!開封したての味噌の香りの豊かさに、胃も刺激されてしまうのです。
味噌職人の目で吟味した材料と、仕込の技術。
我が家で楽しむ、てまえみそ。
このふたつのおいしいところだけを集めたみそが、半熟 仕込み味噌です。
職人の手で仕込まれて、発酵がはじまったなと確認された半分仕込みが済んだお届けする味噌の「たね」を、ご家庭で発酵・熟成させて、てまえみそに仕上げます。大豆も米糀も塩も、まったくおなじものなのに、それぞれの家の味に仕上がるのだから不思議です。
半熟 仕込み味噌の麹歩合は8割。
熟成期間やや短めの白めのお味噌
国産の大豆と国産の米を使い、米糀8に対して大豆が10の、キレのよい味わいに仕上がる王道の信州みその麹歩合です。おみそ汁にするなら、わかめやえのき、大根、油揚げ、豆腐などの定番の具材はもちろん、かぼちゃやさつまいも、たまねぎなどの甘い野菜とも、ごぼうやセロリ、なすびなどのひと癖ありそうな野菜たちまで、万能に合わせる味わいのお味噌です。どんな料理もそつなくこなす器用さを生かし、具だくさんの豚汁や、鶏肉と根菜類を炒めあわせたさつま汁、みそ仕立てのほうとう鍋や鮭のちゃんちゃん焼き、回鍋肉などなど、信州みそを使って幅広い味噌料理をお楽しみください。豆腐と野菜を炒め合わせたけんちん汁を、みそ仕立てにしても面白いですね。
熟成期間やや長めの赤めのお味噌
国ご家庭で好みのみそに育てる楽しさや、出来上がったみその掘りたての香しさを、半熟 仕込み味噌で!時間の経過とともに進む熟成と、熟成にあわせて変わる色目や味わいを、一年とおしてお愉しみください。
ご家庭で好みのみそに育てる楽しさや、出来上がったみその掘りたての香しさを、半熟 仕込み味噌で!時間の経過とともに進む熟成と、熟成にあわせて変わる色目や味わいを、一年とおしてお愉しみください。
プレマシャンティの吟醸信州みそは、特別に原料を変え、少量だけで仕込んで頂いている特別なお味噌です。お届けする半熟 仕込み味噌とは、原材料も味わいも異なります。