プレマシャンティからの贈り物「りんねしゃ おからクッキー」
ギフトにも最適です。プレマシャンティオリジナル商品紹介カードを添えてお届けします。
プレマシャンティは、繋がりのなかで生まれます。
それは人であったり、自然であったり、商品であったりします。
ご紹介頂いたご縁を辿って各地を旅するうちに、その土地だからこその出会いもあります。
その土地でしか、その時期にしか出会えない味。
皆さんにご紹介したいけれど、生ものであったり、作る量が限られていたりと、私たちがお預かりするには難しい商品も決して少なくありません。
また作り手を身近に感じて初めて、より深い味わいが生まれる商品もあります。
プレマシャンティの開発チームが、各地を巡り、作り手の目を見て、言葉を交わして惚れ込んだ数々を、桜のカードを添えてお届けします。
りんねしゃ おからクッキーの工房にお邪魔しました
懐かしいよね、変わらないよね、という味があります。
りんねしゃのおからクッキーもそのひとつ。
生まれてから作り方も配合も変わっていません
と大島さん。
中学生の頃、りんねしゃの創立者であるお父様から、クッキーづくりに関わってみないかと誘われて以来、おからクッキーは彼女の一部になりました。
りんねしゃの前進は、共同購入。高度成長期の真っ只中、大手の企業が躍進し豊かさの定義が刻々と変化する中、環境負荷の少ない洗濯石鹸や、乳化剤やイーストを使わない食パン、化学合成された農業資材を使用せずに作った野菜など、伝統を踏まえたうえで未来へ命を繋ぎたいとりんねしゃの活動が始まりました。
おからクッキーの原料となるおからもまた、この活動で生まれた商品のひとつです。
近隣の豆腐屋さんの協力を得て、愛知県産大豆で消泡剤を使わずに、にがりだけで寄せる豆腐。朝一番に出来上がった豆腐とともに引き取った「おから」も、最初は皆で分け合っていました。
ある時、「このおからをつくって、子供のお菓子をつくろう」と思いつき、試作を繰り返したのち出来上がったクッキーを、最初は豆腐と一緒に無料で配布していました。
北海道産の小麦をひいた小麦粉、四葉のバター、
種子島の粗製糖、愛知県産大豆のおから、天日塩。
今のおからクッキーの配合の基礎は、この当時から変わっていません。豆腐屋さんから引き取った水分をたっぷり含むおからを、自分たちで乾かすというこの工程も変わりません。
生地を練り上げ型に入れてカット、天板に並べてオーブンで焼き上げる手作業も変わりません。ひとつの大きな違いは、粗製糖が店に届くようになったこと。
当時、普通に買えるのは白砂糖ばかりだったから、白砂糖になる前の、種子島から届いた粗製糖を、父親が関西の港までトラックを運転して取りに行って、材料として使用していました。
最初はプレーンから始まりましたが、レーズン、黒五、にんじん、かぼちゃと種類が増えました。
特にレーズンの入ったクッキーは、作り方に独自の工夫があります。
生地を練るときに分量のレーズンを混ぜ込み、次にすべて取り出してから、のばした生地の上に再び綺麗に一列に並べて成形します。
「一枚のクッキーに、最低3粒はレーズンがはいるように」との配慮ですが、生地全体にレーズンの風味をつけるには、並べるだけでは不十分。
生地にレーズンを練りこんでおく必要があります。
工夫は、作り方だけではありません。原料である小麦粉やかぼちゃなどの農産物も、滝上町から届きます。
小麦は、ご縁の深い農家にお願いしたもの。
かぼちゃは、北海道紋別郡滝上町に開拓した自分たちの農園から届くようになりました。
北海道でとれたかぼちゃを、スタッフと弟が車で愛知まで運んでくるので、それを何日かかけて加工して、一年間使えるように冷凍保存しておくんです。
収穫の時期には、徹夜で作業をすることも少なくありません。大島さんは、
「今時、こんなことするひとも少ないけどね」と笑います。
「父親に『手伝ってみないか』と誘われたときは、嫌で嫌で仕方がなかった」と仰いますが、
10年間、毎日同じことを繰り返すなかで、身につく物事があると云った父の言葉には、何も間違いがなかった
と確信をもって教えてくださいました。
身体が覚えた感覚や、食べ続けて養われた味覚は、
そう簡単には変わりません。
今だから、子供の頃に何を食べるか、
何を食べて育つかが、どれだけ大切かがよくわかります。
毎年少しずつ変わる大豆や小麦、季節の変化で異なる生地加減。自然のあるがままを焼き込んだりんねしゃのおからクッキーは、生地がしっかりと締まった、薄いのに歯ごたえがあります。
口に含むと、小麦の甘みとバターの香りが広がり、かみ砕くと甘みとコクが調和して満足感につながります。
口に含んだ後も、しっかりと噛み続けられるので、食べ応えも十分。
次々に食べたくなる味なのに、不思議な満腹感に、気持ちも満足してしまうのは、おからの力だけではないはずです。