「住澤さんのお米(あきたこまち)」青森の自然農法玄米
大地と育てるひとを感じるお米
プレマシャンティ®は、繋がりのなかで生まれます。
それは人であったり、自然であったり、商品であったりします。
ご紹介頂いたご縁を辿って各地を旅するうちに、その土地だからこその出会いもあります。
その土地でしか、その時期にしか出会えない味。
皆さんにご紹介したいけれど、生ものであったり、作る量が限られていたりと、私たちがお預かりするには難しい商品も決して少なくありません。
また作り手を身近に感じて初めて、より深い味わいが生まれる商品もあります。
プレマシャンティ®の開拓チームが、各地を巡り、作り手の目を見て、言葉を交わして惚れ込んだ数々を、桜のカードを添えてお届けします。
「テロワール」を感じる、あきたこまち
大地と育てるひとを感じるお米
ワインを語ると、必ず出てくる表現が「テロワール」。
ワインの味を決める重要な要素とされる「テロワール」は、ぶどうの育った地形や地域、雨・気温・日照量などの気象条件、土壌の質、水質など、ぶどうを取り巻くすべての自然環境を総括している単語です。ワインだけでなく、日本酒やコーヒー、日本茶にも、最近は「テロワール」という表現をみかけるようになりましたが、このあきたこまちを頂いた時、「お米にも、テロワールがあるのだ」と得心しました。
テロワールを感じるあきたこまちのつくり手は、住澤香苗さん。
生まれ故郷の青森県八戸市南郷で、ご両親の跡を継ぎ、30年以上も土の植物を育てる力と、植物自身が育つ力を見守りながら暮らしておられます。また2002年には、志をともにする女性たちと共に「アグリメイト南郷」を立上げ、食べる側、自分と家族の健やかな暮らしを守る側からの食づくりに携わってこられました。米だけでなく野菜も育てているアグリメイト南郷は、「食べる」活動も活発です。「たんぽぽの会」と名付けられた子育て支援のチームでは、積極的に食育活動を行っていますし、また、幼稚園などでアグリメイト南郷の米や野菜をつかった給食を実現したりもしています。南郷地区の全小学校では、給食にお米やみそ、野菜などがつかわれています。
食卓は、健やかさの源
自らが育てた農産物を、自身と家族と共に日々食べながら、心身ともに健康になってこそ、はじめて周りのひとたちに自信をもって、その良さを伝えられるのではないかと考えるのが、住澤さんを筆頭とした「アグリメイト南郷」の女性たちの軸になる農法です。
住澤さんは、学校を卒業した直後に務めた美容室で、ひどい手荒れと体調の悪さに悩んでおられたといいます。自らの身体の状態と暮らし方に関係があるのではと考え、悩んだ末に美容院を退職し、ご両親のあとを継ぎ農に携わるようになりました。ご両親がもともと、植物の育つ力と、大地と自然の力を信じ、自然を観察しながら、愛情をもって農業を営んでおられたこともあり、自身が抱えていた悩みや考えもあったのでしょう、自然に彼らと同じ農法を実践し続けておられます。現在はMOA自然農法文化事業団から「MOA自然農法」の認定を受け、志を同じくする同士たちとともに、夏場には大量の蛍がみられる農場を中心に、食をキーワードとした活動を広げておられます。
MOA自然農法とは
MOA自然農法は、岡田茂吉が、農薬や化学肥料にたよらず、生命体である土の持つ力を最大限に発揮させ、自然環境を清らかに保ちつつ、安全で、おいしくて生命力にみちた美しい作物の栽培を願って昭和10年代に創始した農法です。化学的に合成された肥料や農薬を使用せず、土の偉力(土が持っている作物を育む力)を発揮させて、農産物を栽培する方法で。次の6つを基本に栽培を行っています。
- 1)土の偉力を発揮させる
- 2)自然の仕組みや働きを基準にする
- 3)土壌や作物に愛情をかける
- 4)計画的な作付けを心がける
- 5)作物に適した日当たりと水分を確保する
- 6)自然農法で育てた種を用いる。
またこの「MOA自然農法ガイドライン」に記された基準とルールに従って、農薬・化学肥料を使用(依存)せず栽培する農法のなかで、自然農法を継続して24ヶ月以上の農産物に与えられる認定が「MOA自然農法」認定です。なかでも植物性資材(肥料)のみを使用するものには、「MOA自然農法」 植物性資材のみ使用の認定マークが付与されます。
※(MOAインターナショナル ホームページ 及び 一般社団法人MOA自然農法文化事業団「MOA自然農法ガイドライン 改訂版」より引用)
住澤さんの活動の軸には、『これから日本を背負って立つ子どもたちの、健やかな命を育むお米や野菜を届けたい』という想いがあります。時には大量の虫がでたり、思うように発芽しなかったり、台風や豪雨に見舞われたり、日照時間が足りなかったりと、苦労が絶えないうえに、慣行農法に比べ、収穫量も決して多いとはいえない育て方だからこそ、収穫された農産物を一番美味しい状態でお届けできるよう、また美味しく召し上がって頂けるよう工夫をされています。少量ずつの注文を受け、籾で保管したお米を御注文の都度、籾すりをし、『今摺り米』にして発送するのも、その工夫のひとつです(※)。
(※)弊社は鳳物流センターに、一旦納品されます。お客様のご注文に対して、都度、籾すりをしてお届けしているわけではありません。ななるべく籾すりしたてのお米をお届けできるよう、弊社への納品は最低数量とし鮮度の良い今摺り米を常に仕入れる様に努めております。
文責:プレマシャンティ開発チーム横山