美味しい「有機カフェインレスインスタントコーヒー」
オキノ品質!オキノXプレマシャンティの新しいカフェインレスインスタントコーヒー
カフェインレスが、もっと身近になったら。
インスタントコーヒーが、もっと美味しかったら。
オーガニック認証が、もっと日常になったら。
有機認証コーヒーの重鎮「株式会社オキノ」と、
プレマシャンティの想いがひとつになりました。
美味しいがキーワードのインスタントコーヒー、
「有機カフェインレス・CUZCO(クスコ)」
「美味しい」がキーワード、
プレマシャンティのインスタントコーヒー
プレマシャンティに新しい仲間が加わりました。
有機認証を受けたコロンビア産のコーヒー豆をドリップし、フリーズドライ方式でインスタントコーヒーに仕立てました。少しでも多くの方が楽しめるようカフェインを99.8%以上カットしたカフェインレスタイプの「オーガニック カフェインレス・インスタントコーヒー」です。
コーヒー豆の産地は、コロンビア100%。
製法は、フリーズドライ。
つくり手は、オキノ
有機認証コーヒーの大御所ともいえる沖野社長とコロンビアコーヒー生産者組合(FNC)が、長く培ってきたご縁と信頼関係、そしてそれぞれの専門性に裏付けられた品質確かな一品が、カフェインレス・CUZCO(クスコ)です。
初めまして、カフェインレス・CUZCO(クスコ)です
カップに入れて、お湯を注ぐ。
湯を沸かす時間を除けば、10数秒。もしかすると数秒でアツアツの「淹れたて」がいただけるのが、インスタントコーヒーです。
インスタントコーヒーは、コーヒーの抽出液を乾燥し粉末化したもので、カップの底には沈殿物が残りません。またインスタントコーヒーの分量と注ぐお湯の量が同じであれば、テクニックは不要。いつでも、だれが淹れても、味は一定です。(もちろん、開封直後と数ヶ月後では、保存状態で味が変わります。)だから「同じ豆なのに、あなたと私で味が違うわ!」や「どうやっても上手く淹れられない」なコーヒーあるあるとは無縁です。
手間がかからない、抽出に必要なフィルターやドリッパーの用意がいらない、コーヒーガラなどのゴミが出ない、味がブレない、嵩張らないなど、職場やご家庭の日常だけでなく、ピクニックや登山などの行楽のお供にも重宝されます。
製造にも手間がかかり、こんなに便利なインスタントコーヒーなのに、往々にしてなぜか低評価。
その理由は、「美味しくない(!)」
美味しくないなんて、食品にとっては大打撃!致命傷といえるかもしれません。
日常的にインスタントコーヒーを召し上がっている方が、焙煎したコーヒー豆を粉砕しておとすコーヒーを召し上がると、往々にして香りと風味の違いに驚かれます。時には「コーヒーって、こんな美味しかったの!」と云われることだってあります。それくらい違いがわかる「レギュラーコーヒー」とインスタントコーヒーですが、そもそもこの「レギュラーコーヒー」と云う呼び名ですら、インスタントコーヒーあってこそ。更にあまりの低評価に作り手が一大奮起したのか、「インスタント美味しくない説」は薄れつつあるようですが、それも最近のこと。
「インスタントコーヒー=美味しくない」のイメージが優勢だった時代に、香りと味の完成度の高さから、通が認めるインスタントコーヒーとも囁かれてきた有機インスタントコーヒーが、「CUZCO(クスコ)」です。
革命児、「クスコ(CUZCO)」~株式会社オキノ
日本での有機認証フリーズドライ・インスタントコーヒーの先駆けである「クスコ(CUZCO)」は、発売以来、インスタントを超えるインスタントコーヒーとして長く愛されてきました。多くのファンに支持される理由のひとつが、よりドリップコーヒーに近い味わいと香りです。ペルーやボリビア、メキシコなどの様々な産地で有機栽培されたコーヒー豆をブレンドし、酸味・苦み・甘味のバランスも巧みに仕上げた有機インスタントコーヒーは、「インスタント=手軽」、「インスタント=美味しくない」でしかなかった発売当時、美味さを知るひとたちの間にじわじわと広がっていきました。愛好家が増えるに従い、インスタントコーヒーのイメージを変える役割すら果たしていたのかもしれません。
「CUZCO(クスコ)」の原料には、ペルーやボリビア、メキシコ、マダガスカル、パプアニューギニアなどの世界のコーヒー豆産地で、ヨーロッパ/北米の有機認証基準のもと栽培された品質の高い有機認証生豆が選ばれています。それぞれの産地で育てられた異なる味わいの豆を、焙煎によって個性を引き出し、更に抽出液をフリーズドライ加工した後に、香りと味わいのバランスが良くなるようブレンドされています。
しかしクスコが愛される「味」には、材料として選ばれた豆の品質以外にも秘密があります。
それは原産国「ドイツ」に凝縮された、加工技術の高さです。
世界に先駆けて、フリーズドライ(凍結乾燥方式)でインスタントコーヒーの製造を始めた国が、ドイツ。有機認証をもったフリーズドライコーヒーの製造工場がいち早くできたのも、またドイツです。そして、味わいにおいても日本に親和性が高く、技術や品質においても信頼がおける、日本人の好みのフリーズドライ・インスタントコーヒーが生産できる国がドイツでもあります。
あまり知られてはいませんが、ドイツは世界でも屈指のコーヒー豆輸入国で、輸入量は常に上位3位以内に入るほどです。ハンブルグの港で荷下ろしされたコーヒー豆が、ドイツで焙煎されてヨーロッパ中を巡っているのでは?と云われるくらい輸入量も多いのですが、同時にドイツの暮らしのなかにコーヒーが文化として根付いています。昼食と夕食の間にいただく軽い軽食の時間を、日本語では「おやつの時間」と云いますが、ドイツ人の同僚たちが「コーヒーを飲む(Kaffeetrinken)時間」と云うのを聞いて驚いた記憶があります。(Kaffeetrinkenというのに、炭酸飲料水とスナック菓子を食べるので私は大笑いでした。)またエスプレッソを好むイタリアとは違い、ドイツのコーヒーは日本と似たドリップ式です。ペーパードリップと呼ばれる紙のフィルター(ろ紙)を通してコーヒー液を抽出する方法を考え出したのもまたドイツで、彼らにとってはこのドリップ方式で抽出しされた味が馴染深いコーヒーでもあり、ドイツで育ったコーヒー文化を受け継いだのが、日本のコーヒー文化の出発点ともいえるのではないでしょうか。
美味しさは品質だと云われる株式会社オキノの沖野社長。
「このコーヒーが美味しい!」と声を寄せてもらえるコーヒーづくりを最大のテーマとし、本当に美味しいと思えるものを、「美味しいから」と自信をもってお勧めできるものだけを、世界を俯瞰し追い続けてきた沖野社長が生み出した傑作のひとつが「クスコ(CUZCO)」でもあります。
美味しさは品質
オキノ 沖野社長にインタビュー
豆を変え、産地を変え、新しく送り出された「有機カフェインレス・クスコ(CUZCO)」にもまた、沖野社長の想いが詰まっています。
沖野社長とコロンビア
株式会社オキノは日本で「オーガニック」や「有機認証」という概念すら定着する以前から、コロンビアコーヒー生産者組合(FNC)と共に、有機認証のコーヒー豆が日本で根を張るよう土壌をつくりあげてきました。1927年に生産者たちの手で設立されたコロンビアコーヒー生産者組合(FNC)は、56万を超えるコロンビア国内のコーヒー生産者によって成り立つ農業関連NGOです。代々受け継いできた豊かな自然環境の中で、コーヒーの作り手たちが共に暮らし続けていけるよう、コロンビア国内では農家への技術支援や指導、自然環境の調査・研究、コーヒー栽培に関する研究・技術開発、収穫されたコーヒー豆の適性な全量買取、国外に対しては高品質なコロンビア産コーヒー豆の認知向上と販売・輸出などに携わっています。「カフェインレス・クスコ(CUZCO)」には、コロンビアコーヒー生産者組合が、圃場管理・コーヒーの栽培から豆の加工・輸出まで、一貫して管理している高品質でトレーサビリティの高い有機認証コーヒー豆を使用しています。またフリーズドライ加工は、コロンビアコーヒー生産者組合の関連会社であるBuencafé(ブエンカフェ)が担当しています。Buencafé(ブエンカフェ)は、コロンビア屈指のコーヒー栽培地 カルダス県にある、世界最大級のフリーズドライ工場です。純粋な湧き水と優れたコロンビアコーヒーのみを使い、非常に低い温度で濃縮・乾燥する加工技術は、世界最大の生豆産地であるコロンビアの歴史と経験、そしてコーヒーに関わる人々の止まることのない品質への探求心によって支えられています。そして日本国内では、日本の有機認証コーヒーの先駆者ともいえる「株式会社オキノ」が、独自の厳しい品質基準のもと、責任を持って「有機カフェインレス・クスコ(CUZCO)」を製品化しています。
有機カフェインレス・クスコ~味わいの秘密
アラビカ種100%~コロンビア産に意味がある
原料は、コロンビアで有機栽培されたアラビカ種のコーヒー豆です。
今や数百と云われる品種があるコーヒー豆も、もとは3つの種だと云われます。三大原種と呼ばれるアラビカ種、ロブスタ種、リベリカ種のうち、私たちの身近には、アラビカ種とロブスタ種に源流を持つ豆たちを見かけます。ざくっと大きくわけるなら、焙煎豆(粉)や喫茶店・カフェなどで、焙煎豆をドリップして頂くコーヒーにはアラビカ種が多く、缶コーヒーやインスタントコーヒーの原料として使われるコーヒー豆にはロブスタ種が多く使われます。世界で栽培されているコーヒー豆の半分以上がアラビカ種だといわれますが、栽培がしやすいのかというと決してそうではありません。生育地を選び、病気にも弱く、ロブスタ種と比べると特定の土壌を好み、気温、湿度、標高など栽培条件が厳しいうえに、収穫量も少なく、労働力と手間がかかります。栽培の難しさや手間をおいてもアラビカ種が主流であり続けるのは、豊かな風味と酸味、複雑さ。焙煎によって引き出される香り、苦み、甘味、コクなどの美味しさを持っているからです。なかでもコロンビアで栽培されるアラビカ種は、エメラルドマウンテンに代表される卓越した「美味さ」が好まれ、総じて昔から高値で取引されています。
南米コロンビアは、アラビカコーヒーノキの生育に理想とされる標高と栄養価が高く水はけのよい火山灰性の土壌、日照時間、降雨量、そして乾季と雨季が交互に訪れる気候をすべて満たす稀少な国のひとつです。また日中と朝晩の気温差が大きく、糖度の高い豆が収穫できます。国土の北部には、標高5700メートルを超えるクリストバル・コロンとシモン・ボリーバルを擁するシエラ・ネバダ・デ・サンタ・マルタ山地、国土の南北を太平洋沿いに走るアンデス山脈は、深い渓谷と水量豊かな川で分断された東部山脈、中央山脈、西部山脈の3つの山脈が並走しており、中央部から南へ順に、ネバド・デル・ルイス、ネバド・デル・ウイラ、ガレラス、クンバルの4つの活火山があります。またアンデス山脈の麓(ふもと)から続く丘陵地帯には、豊かな生物多様性を持つ高地や熱帯雨林が広がっています。コロンビア産コーヒー豆の大雑把な特徴は、キレの良さ、芳醇な甘みと柔らかな苦み、豊かな果実感、スッキリした酸味、クセが少なくバランスの良いコクがある非常に飲みやすく落ち着きのある味わい。ですがコロンビアの国土の広さと地形の豊かさにより、「コロンビア産コーヒーの特徴」と一括りにしてしまうのは、あまりにも大雑把すぎるほど、それぞれの地域の特質によって栽培も特徴づけられ、生み出される味わいも複雑に異なります。
コロンビア産・アラビカ種100%のインスタントコーヒーは世界中で販売されていますが、味わいも千差万別。その理由のひとつが、コロンビアという国土が生み出す味わいの幅広さと奥行きの深さです。
99%以上 カフェインレス~でも、美味しい
カフェインレスコーヒーとは、生豆にカフェインを抜く処理を施したコーヒーのこと。
プレマシャンティの有機カフェインレスインスタントコーヒー・クスコは、スイス式水抽出法(Swiss water method)でカフェインを抜き取っています。基準は、カナダ・アメリカ合衆国・欧州連合(EU)です。
基準がカナダ・アメリカ合衆国・EUであると敢えて書くのは、日本とそれらの地域とでは、カフェインレスの基準が異なるからです。日本では、「レギュラーコーヒー及びインスタントコーヒーの表示に関する公正競争規約」の公正競争規約施行規則 (※)には、日本では『カフェインを 90%以上除去したコーヒーにあっては、「カフェインレスコーヒー」、「デカフェネィテッドコーヒー」等と表示する』とあるのに対し、カナダ・アメリカ・EUの基準は、レギュラーコーヒーでは0.1%以上、インスタントコーヒーでは0.3%以上のカフェインが残留している場合、カフェインレス(デカフェ)とは呼べないと規則づけられています。言い換えると、日本でご紹介するには、9.99%のカフェインが残っていても「カフェインレス・インスタントコーヒー」と名乗れますが、カナダ・欧米基準では0.3%のカフェインが残っていたら、「カフェインレス・インスタントコーヒー」ではありません。カフェインを極力摂取しない意志表示がカフェインレスという選択であるなら、プレマシャンティの「有機カフェインレスインスタントコーヒー・クスコ」がどの基準を選ぶのか。99.8%カフェインレスがその答えです。
ディカフェやカフェインレスとも呼ばれるカフェインレスコーヒーが出始めた頃、「カフェインに敏感に反応するから」や、「健康上の理由で仕方なく」飲むひとが非常に多く、暫くはディカフェを飲んでいたけれど、結局、普通のコーヒーを量を減らし・時間を決めて飲むようになったという声を頻繁にききました。カフェインレスが出始めた当時、脱カフェイン処理を施した豆は、カフェイン以外の成分も抜け出してしまい、味や香りが劣ってしまうことに原因があったようです。また脱カフェイン処理をする際、経済的に効率が良い「有機溶媒抽出」が主流の抽出法として用いらてきましたが、使用する有機溶媒が直接豆に触れることを厭う声も少なからずありました。そこで誕生したのが、スイス式水抽出法(Swiss water method)です。
スイス式水抽出法(Swiss water method)は、水を介して生豆からカフェインを除去する方法です。生豆を水に浸して溶けだした水溶性成分の中からカフェインだけを抽出・除去した後、残りの水溶性成分を生豆に戻します。
- 有機溶媒が直接豆にふれないこと
- カフェイン以外の水溶性成分の損失が少ないこと
- 比較的経済的であること
の3点から、有機認証のコーヒーでは特に主流になりつつある抽出法です。そして、豆本来の風味を極力損なわず、より厳しい基準にあわせてカフェインを抜き取ったコーヒー豆を、嗜好品として仕上げるのが焙煎という工程です。
【脱カフェイン処理について】
有機溶媒抽出や水抽出法以外にも、超臨界二酸化炭素抽出や液体二酸化炭素抽出法と呼ばれる脱カフェイン処理法があります。このふたつはどちらもその名のとおり、二酸化炭素を使う手法です。二酸化炭素を使う処理法は、生豆の香りや味を損ない難い手法ではありますが、まだまだ設備が少なく、コストが非常に高い上に時間がかかります。有機溶媒を使わないカフェインレスコーヒーをお探しで、価格が高くてもかまわないと考えておられる方には、この2つの処理法でカフェインの含有量を下げたものをお勧めします。
味わいをつくる~焙煎
コーヒー豆は、緑色の種です。
くすんだ白に近い緑からエメラルドのような緑まで、色合いに幅があるものの、色合いは緑色。香りや味がほとんどない生豆と呼ばれるこの緑の種子に熱を加え、香りや味わいを引き出し、変化させる作業を焙煎といいます。加熱すると生豆の成分が化学反応をおこし、香りはもちろん、甘味や酸味がはっきりしたり、苦みが加わったり、軽さ重さや深さが変化したりと、味わいの輪郭ができあがります。焙煎の度合いは、産地や豆の性質をみながら焙煎者が見極めるもの。「焙煎」はコーヒーの味を決める要素のひとつであり、焙煎するひとの好みとセンスひとつで、同じ豆が様々な味わいに変化します
焙煎の度合いは、大雑把に浅いほうから順に、ライト、ミディアム、ダークの3つに区分できます。シナモンローストやハイロースト、シティロースト、イタリアンローストなど、どこかで聞いた覚えのある呼び名は、これら3つの区分のどこかに属しています。例えば、焙煎が浅ければ酸味が、深くなれば苦みが深まります。焙煎の度合いが浅いよりは深いほうが甘味の輪郭がはっきりし、南国のパッションフルーツのようなフルーティな味わいは焙煎が浅いほうが感じやすいです。
有機カフェインレスインスタントコーヒー・クスコは、ダークローストの1種であるフレンチ風に仕上げています。
フレンチ風はアレンジコーヒーなどにはピッタリな、味わいのはっきりしたコーヒーらしいコーヒーが楽しめる深めの焙煎。エスプレッソを嗜むイタリアンローストほど、苦みは強くはないものの、香りの輪郭がはっきりするとともに、甘味も深まり、コクがでてきます。酸味を抑えて甘味と香ばしさを引き出し、コーヒーらしい香りを一層強く表に出した「甘味と味わいの深さ」が絶妙なバランスで仕上がったフレンチ風コーヒーです。ブラックでそのままいただくだけでなく、濃い目にいれたカフェインレス・クスコを、ナッツミルクや牛乳などで割って。製菓や料理の素材として。薄めにいれてブラックで頂いても、コーヒーらしい香りと味わいが楽しめます。
一旦抽出したコーヒー液を再び凝縮するのが、インスタントコーヒーです。 落としたてを頂いた時に「美味しい!」と感動したコーヒーも、時間が経つと酸味が出たり、苦みが出たり、甘味が消えたり、水っぽくなったりと味が変化するのがコーヒーという飲み物です。アイスにするのか、カフェオレにするのか、エスプレッソにするのか、ブラックのままかでも、焙煎は変わります。落としたてのコーヒーに近い味わいを、フリーズドライで再現するための焙煎が、「有機カフェインレスインスタントコーヒー・クスコ」の味を作り出している秘密の一つです。
違いがある、インスタントコーヒー?
一旦抽出したコーヒー液を再び凝縮するのが、インスタントコーヒーです。 落としたてを頂いた時に「美味しい!」と感動したコーヒーも、時間が経つと酸味が出たり、苦みが出たり、甘味が消えたり、水っぽくなったりと味が変化するのがコーヒーという飲み物です。アイスにするのか、カフェオレにするのか、エスプレッソにするのか、ブラックのままかでも、焙煎は変わります。落としたてのコーヒーに近い味わいを、フリーズドライで再現するための焙煎が、「有機カフェインレスインスタントコーヒー・クスコ」の味を作り出している秘密の一つです。
【インスタントコーヒーの種類】
インスタントコーヒーの種類は、製法で区分するならフリーズドライ方式とスプレードライ方式の2種類です。
フリーズドライ
フリーズドライは、日本語にすると真空凍結乾燥。大量に抽出したコーヒー液を、-40℃から-50℃の間で急速冷凍し、氷結した結晶を超低圧の環境で素早く乾燥させる方法です。一般的に、短時間で乾燥させるには「高い温度が必要」なイメージがありますが、フリーズドライ時の温度は常温に近いため、加熱による風味変化が抑えられる傾向にあります。
スプレードライ方式
スプレードライ方式は、噴霧乾燥方式とも呼ばれ、20-30メートルの高さから霧状に噴射したコーヒー液から、熱風で水分を飛ばし、瞬時乾燥させる方法です。スプレードライは「霧」の文字が示すとおり、仕上がりの粒子は細かく、溶けやすいのが特徴です。乾燥時に加熱する分、香りや風味は変化します。
簡単に比較すると・・・
粒子 | 溶けやすさ | 香り・風味 | グラム単価 | |
---|---|---|---|---|
フリーズドライ方式 | 大きい | 熱い湯が溶けやすい | より強い | 高め |
スプレードライ方式 | 小さい | 温度が低くても溶けやすい | 弱い | 低め |
コーヒーは嗜好品なので、千差万別の個人の好みに合わせて選べばよいものです。その前提のもとで敢えてそれぞれの適性を探ったなら、フリーズドライ方式はブラック向き、スプレードライ方式はカフェオレや製菓向きとざっくり振り分けられます。
お湯を注ぐだけで出来上がるコーヒーを「インスタントコーヒー」とするなら、あともう1種類、レギュラーソリュブルコーヒーと呼ばれるものもあります。これは抽出したコーヒー液と、粉砕し微粒子にしたコーヒー豆を混ぜ、乾燥させる某社独自の製法です。レギュラーコーヒーに比べて香りが足りない、風味が足りないと云われるインスタントコーヒーの地位浮上を狙って開発されたようですが、お値段は高めです。
インスタントコーヒーのイメージは?
子どもの頃、家においてあった「インスタントコーヒー」は、好奇心を刺激してやまないものでした。
何故って、決して飲ませてもらえないのに、毎、目が覚めると、香ばしい香りの残滓に嗅覚が刺激されるから。
子どもが触れてはいけないものは、手の届かない場所に、あるいは、目につかない場所に隠してあった我が家ですが、保管場所に手が届くまで成長したある日、家に誰もいない頃合いを見計らって、見よう見まねでこっそり飲んで、あまりの苦さに大後悔でした。齢を重ね、その後も、ふと思い出し何度か挑戦したけれど、ミルクを入れようが、砂糖を入れようが、飲み物として「美味しい」とは感じなかったように記憶します。それでも時々飲んでいたのは、「私おとなじゃん?」な気分を味わいたかったからかもしれません。
私にとってのインスタントコーヒーは、『苦い・香りがない・えぐい』の3拍子。砂糖を入れると酸味が立ち、牛乳に入れても上手く溶けないし、製菓につかっても味のバランスが中途半端で、どうしようもないから近寄らない。ドリップコーヒーを飲むようになってからは一層、毛嫌いし避けるだけの存在でしたが、ある時、お邪魔した先でインスタントコーヒーに対する固定概念が転覆しました。
出して頂いたコーヒーを前に、お話を続けること約1時間。
帰り際に申し訳ないと思いながら、すっかり冷めた飲み物に口をつけ、考えもせず「これはどこのお豆ですか?」と尋ねた私に、お返事は端的でした。
「インスタントです。」
衝撃でした。私にとって冷めたインスタントコーヒーは、飲めたものではなかったのに!ましてや、ブラックならなおさら。「こんなインスタントコーヒーがあるのか!」と衝撃を受けたのが、「クスコ(CUZCO)」でした。
プレマシャンティがまだこの世に登場する前、プレマ株式会社に入社して、お取引先から初めてご紹介頂いたのが「株式会社オキノ」の沖野社長で、ゼロから手掛けた一番最初のお仕事が、オキノのコーヒー豆直送だったのは、今考えても不思議なご縁です。お目にかかる機会がなければ、きっと「クスコ(CUZCO)」と沖野社長が繋がりませんでしたから。
沖野社長には、初めてお目にかかって以来、刺激を頂いてばかりです。有機栽培のこと、品質のこと、生産者のこと、食品のこと、味のこと・・・。沖野社長のお話に学び、また自分で考え、時には問いを投げかけながら、「もし○○さんならどうするだろう?どう考えるだろう??」と、プレマシャンティを続けていく中で、支えになった方々のひとりでもあります。「クスコ(CUZCO)・有機カフェインレス・インスタントコーヒー」は、今回、沖野社長に直々にお声がけを頂きプレマシャンティの仲間に加わりました。
カフェインレスの需要が著しく拡大しつつあるとは云われても、カフェインレスコーヒーの市場は世界でもまだ10%程度だとされています。有機認証の食品や農産物も、オーガニックのお手本のように言われる北米・欧州でも全食品の販売に占める割合は6~8%に過ぎません。究極を目指すなら、有機栽培のコーヒー豆を、有機溶媒を一切使用しない液体二酸化炭素抽出法カフェイン抽出し、フリーズドライ方式で有機インスタントコーヒーにすればいいのだろうけれど、手軽に飲めるカフェインレス・インスタントコーヒーを目指すなら、これが今の最善です。美味しくないと続かない、だから味も今の最善です。
文責:プレマシャンティ開拓チーム 横山奈保