プレマ・宮古島プロジェクトオリジナル
「宮古島産 黒糖」

ミネラル豊富、栄養満点。農薬や化学肥料を使わず栽培されたサトウキビを原料に使用しています。

宮古島プロジェクト「宮古島産 黒糖」は
販売終了いたしました。
ご愛顧ありがとうございました。

▼ こちらもおすすめです ▼

宮古島産 おうちで黒糖チャレンジ150g

自宅にある鍋を使って、約15分で黒糖作りが体験できる「おうちで黒糖チャレンジ」ぜひ、親子で黒糖蜜からキャラメル、飴、黒糖に変化する様子をお楽しみください。

美味しさ二種類

最高の品質を目指して
【サトウキビの栽培】や【黒糖製造工程】について
黒糖には嬉しい力もいっぱい
ビタミンやミネラルなどの栄養成分が豊富
忙しい時や集中力アップしたい時にも
ダイエット時に活躍
美容や健康のために
特に女性の強い味方

農薬や化学肥料を使わずに栽培された
ミネラルたっぷりのサトウキビを、糖度の最も高くなる時期に収穫。
鮮度を最大限保ち、不純物の少ない状態で搾汁し、
昔ながらの釜炊き製法によって職人の手で丁寧に仕上げました。

スタッフおすすめ

上地克冶さんが作る黒糖

美味しさを極めることへの挑戦幻の黒糖を追い求めて

「小さい頃、大切に大切に食べた黒糖の味は、今でも心に残っています。“今では幻となったあの本物の風味を、日本中に発信したい…”。そんな思いから、私は幻の黒糖づくりに挑戦してまいりました」と話す上地克冶さん。その想いの源について語っていただきました。

研究に研究を重ねてできあがった黒糖です。

窯を作り直すこと 20回 笑顔の裏に幾多もの努力アリ

“極める”ことを最大のテーマに

黒糖は甘いだけではありません。独自の”香りとコク”が口の中に広がります。昔は、この“香り・コク”こそが、沖縄の黒糖のあたりまえだったのです。しかし、台風の多い宮古島では、サトウキビも風に強く丈夫な品種への改良に主眼が置かれ、その品種は移り変わっていきました。
私は、サトウキビの特徴を損なわない昔ながらの製法を再現して、幻の美味しい黒糖づくりを“極めよう”としました。
昔ながらの釜だき製法を復活

どのようにしたら、サトウキビの魅力を最大限に活かすことができるか。現在は、昔ながらの大きな窯の構造を熟知し、それを作ることのできる専門の職人はいません。幼い頃に見た窯の記憶をたどり、また、沖縄本島の窯を訪ね歩き…数えること実に20回、試行錯誤を繰り返して自分で窯を作りました。それだけではありません。窯に設置される当時の鍋(釜)も今では生産されていないため、全てが一からのスタートでした。問題は山積でしたが、本当の昔の味を極めることをテーマにしていたので、ひとえに伝統の釜炊製法の復活を目指しました。
評判を聞いて直接訪ねてこられるお客様も

温度調節に神経をとがらせ、「美味しいもの」をイメージしながら大切に黒糖づくりをしています。宮古島市上野宮国にある小さな工場には、評判を聞いて直接訪ねてこられるお客様もいらっしゃいます。自分たちがやってきたことが間違っていなかったと感じられる瞬間を心に刻み、日々、黒糖を作り続けています。

松本の“黒糖”を「見て」「聞いて」「味わって」

美味しい黒糖は職人技にあり!

同じ黒糖でもさまざまな色や味わい
今回、宮古島プロジェクトからお届けするのは、職人の技術が光る昔ながらの釜炊き製法で丁寧に作られた黒糖です。以前、同じサトウキビ(同じ搾汁液)・同じ鍋を使って作られた2種類の黒糖を食べさせてもらう機会がありました。実際には、火加減の調整で炊き上げ時間を変えただけだったそうですが、仕上げ方によって黒糖の品質は大きく異なることを知って、非常に驚いたのを覚えています。

しょうが黒糖エッセンスの製品開発を並行して進めていたこともあり、宮古島に赴任して以来、色々な黒糖を食べ比べましたが、地元の人が「この黒糖はしょっぱい」「この黒糖は苦い」と表現されるのを聞き、はじめは驚きました。ミネラル分を多く含み、滋味に溢れた深みのある味わいの黒糖は表現も複雑になるのですね。私も徐々に違いを理解・表現できるようになってきています(先日、農業体験に来ていたお客様2人の前で自信満々で利き黒糖をしたところ、1/2の的中率で、散々な結果を残してしまいましたが・・・)。

様々な要素の微妙な違いが味の違いにつながる/鍋底から沸き立つあぶく 漂う美味しい香り
黒糖の釜炊き職人さんは、長年の豊富な経験を下に勘を働かせて品質管理されているので、私が見て・感じることができるのは、今のところ、ほんの一部にしか過ぎないと思いますが、一番初め、釜の炊き上げ段階での丁寧な灰汁取りが、美味しい黒糖を作るための重要な因子であることは間違いなさそうです。また、複数の鍋の温度管理が工程上で非常に重要なキーポイントであることも確かです。【釜の火加減】と【一番釜~三番釜まで段階を追って順次送っていくタイミングや量】でコントロールしておられるようでした。また、固める段階の見極めも非常に大切な工程で、温度や粘度に加えて、鍋底から沸き立つあぶくの大きさや沸き上がり方も判断材料のようです。

石灰を入れてpHコントロールして固めますが、サトウキビの糖度に合わせた石灰のさじ加減も長年の経験がなせる技。入れすぎると苦くなるそうです。
何はともあれ、食べればわかる。職人技術は凄いです。

上地克冶さんの黒糖

福原清雄さんが作る黒糖

薪窯で炊き上げたまろやかな黒糖 おじいの研ぎ澄まされた職人感覚が光る

福原清雄さんの黒糖はご自身でつくり上げた薪窯でできあがります。福原さんは、生まれも育ちも宮古島。10代後半からの約20年間、大工の経験もお持ちで、どうりで窯作りの腕もいいわけです。職人気質で、大変な働き者。時々見せる笑顔は優しさと強さを融合したような島特有、“おじい”の笑顔です。

薪の窯で炊く黒糖は格別です

「薪の火力×高品質なキビ搾汁液×職人技」は旨い

何度も作り直して完成した福原さんの薪専用オリジナル窯

黒糖の窯は、火力に灯油のバーナーを使うことが主流ですが、福原さんの窯は「薪専用」に作られています。福原さんは言います。「よく火が通る窯だよ。ピット(穴)から掘って、耐火煉瓦を積み上げ、窯自体の微妙な角度を調整しながら作ったんだ」。角度によっては、煙がきちんと抜けず、下手な角度にすると、前に火が戻ってきてしまう場合があるので、そういうものを全部計算して窯を作ったそうです。何度もピットを掘り直し、試行錯誤の連続。微調整を加えながら作り直し、作り直し、ようやく完成したのがこの窯なのだそうです。
研ぎ澄まされた職人感覚が光る

「モノの味は微妙なことでずいぶん違ってしまう。黒糖を何度も作りながら、なるほど、そうしたらこうなるんだな、と学ぶことがいっぱいあった。その都度、黒糖が美味しくなるにはどう作るのがいいのかを探り、工夫もずいぶんしたね」と語る福原さん。
黒糖はしっかり火加減を調整しないと、釜から煮汁がこぼれ落ちてしまいます。沸騰と同時に上がってくる灰汁抜きのタイミングを見計い、一気に取り除かないと灰汁が全体に混ざってしまって、美味しい黒糖ができないそうです。窯作りから始まり、黒糖を仕上げるまでのあらゆるプロセスにおいて、職人の研ぎ澄まされた感覚が光ります。
“これ、島尻の(福原さんが作った)黒糖でしょう!” 

福原さんの作る黒糖は大変な評判のようで、ある下地(宮古島にある地区)の人からは、「これ、島尻の(福原さんが作った)黒糖でしょう!」と言い当てられたことも。薪の香ばしい香りでわかる方もいるそうです。「自分では(あまり自慢げに)自分のものを褒めたくないから、(聞かれなければ)あまりこういうことは言わないけれど…」と、どこまでも謙虚な福原さんですが、本当に美味しいものはこうやって口コミで評判になっていくものなのですね。

福原さんの黒糖(薪)は2種類あります

福原さんの薪窯で作る黒糖は2種類ご用意しました。それらの違いは原料です。いずれの原料も無施肥自然栽培で作られたサトウキビを原料にしていますが、ひとつは『無施肥自然栽培2年目の畑で採れた2年モノ、ひとつは、『無施肥自然栽培7年目の畑で採れた7年モノのサトウキビです。

味には好みがあるのでどちらをお薦めする訳ではありませんが、それぞれの製品の背景にある違いを知って、 物語も含めて丸ごと味わっていただければ幸せです。

わたしたちが“7年モノ”と呼んでいる「無施肥自然栽培7年目の畑で採れたサトウキビ」は、2年間、植え付け・灌水・肥培・除草など、通常必要とされるすべての管理作業をせずに栽培された、まさに「無農薬、無肥料、無除草、不耕起(耕さない)」の自然農法家として知られる福岡正信さんもビックリ?!であろう「あるがままのサトウキビ」株は3年前に植えた株から分けつ株が出てくるのに任せて育ったものです。

僕は、驚いた。
こんな畑があったのか!
こんなサトウキビがあったのか!
実際に、7年もの間、こんな“あるがまま”を許された畑
見つけようったってそう簡単に見つけられるもんじゃない。
こんな畑から収穫作業しているのは僕たちぐらい…。
地元の人は、「よくやるもんだ」と半分尊敬、半分呆れ顔といったところ。

でも、無肥料・自然栽培に魅力を感じる僕たちが「品質目線」で観てみると
決してキビ自体は悪くない。

それどころか同じような極上の履歴を持ったキビと出会える人はまずいない。
たとえそんなびっくりキビを見つけられても、その畑から収穫し、
黒糖に加工するような変わりもの?物好き?はまずいない。

なぜなら、畑は誰も入りたくないぐらいの雑草(クサ)ボウボウ。
草を掻き分け・なぎ倒さないと、どこにキビがあるのかわからない。

倒したキビにも若すぎたり年老いて枯れかけていたりと
不健全なものも多く含まれているから
その中から健全なキビを仕分けるのは至難の業。
ただでさえ、キビ刈りは重労働で嫌う人が多いのに
通常の手刈りと機械収穫では数十倍作業工数が違うのに
僕らのこの畑での収穫工数は通常の手刈りの更に2倍!

でも…出会ってしまった運命のサトウキビ。
数値化できる糖度(ブリックス)を測ってみても、20度、十分満足の高品質!
作物の生命エネルギーを測定する機械はないけれど
どう考えたって、その凄まじさは、この畑の状態を見ればわかる!

なんてったって7年間、台風銀座の宮古島で
暴風にも負けず、焼け付くよう強烈な日差しにも耐え抜き
水なし干ばつも乗り越えて、あるがまま・・・。あるがまま…。

あの自然農法家で有名な
福岡正信さんもこれにはビックリするはずだ。

運命のサトウキビに出会ってしまった僕たちは
生命力に満ち溢れた美味しい宮古島の産物を
ぜひとも皆さんに届けたくて

人でもモノ(作物)でも畑でも、一期一会を大切に
掴んだチャンスは逃さずに、ただひたすら丹精込める。
本気の挑戦、今日も続く。

宮古島プロジェクトリーダー松本克也

プレマスタッフが現地に行ってきました

福原さんの黒糖加工所は島の原風景と神様が見守る場所

羽田から飛行機で発つこと約3時間(直行便の場合)、東京から2,040kmの距離にその美しい島はあります。弊社がプロジェクトを推進している【宮古島】。2013年春、この島の「島尻」という地区で「プレマ宮古島プロジェクト」の製品のひとつである、黒糖の加工をしてくださっている福原さんを訪ねました。

美しい自然が残る宮古島
皆さんご存知のとおり、宮古島には美しい自然があり、神聖な場所が島の各地に点在しています。「癒しの島」とも呼ばれるこの島には見どころも多く、宮古島市の発表によると、平成24年度観光客数は413,654人で増加傾向にあるようです(前年比約140%)。この島の北東部に位置する島尻地区はマングローブ林が群生していることで有名。そんな宮古島の原風景が残る美しい場所に、“おじい”こと、福原さんの黒糖加工所はありました。

黒糖加工所すぐ脇に広がる干潟とマングローブ
干潟にはシオマネキやハゼが
様々な言い伝え多き不思議な島「大神島」
島尻地区のマングローブ林は約1mもの入り江に広がり、宮古諸島でもっとも大規模な群落があることで知られています。宮古島に分布するすべての種類のマングローブが観察できるそうで、植物地理学研究の上からも重要な場所と言われています。

マングローブは、常緑低水一高木の一群を示す総称です。熱帯・亜熱帯地方の海岸や河口の淡水と海水が入り混ざる汽水域の泥土に生育します。マングローブ林は「海の森」とも言われ、土壌の流出を防ぎ、海を健やかに保つ働きがあります。さまざまな生き物が暮らしており、野鳥やシオマネキ、カニ、ハゼなどを見ることができ、長い歴史の中で自然のバランスを保ち合いながら、多様性を育んできた豊かな場所です。

その土地を静かに見守る島があります。島尻港から約4km北に浮かぶ「大神島」。周囲2.75kmほどの小島で交通機関や宿泊施設はなく、キャンプなども禁止されています。島内には、小さな集落が少しあるだけで、集落以外はほとんどが「聖地」となっているため、むやみに立ち入ることができない場所も多くあります。また、秘祭「祖神祭(ウヤガン)」は、島外の人は見ることを許されていません。「神秘の島」とも呼ばれるひとつの所以がそこにあります。このように、マングローブの林に隣接し、神聖なる島にいつも見守られている清浄な土地で、福原さんの黒糖づくりは行われます。

いろいろな黒糖があるなかで、【これだけ恵まれた清らかな土地】×【薪窯炊き】×【無施肥自然栽培の サトウキビ】という条件がそろった黒糖は、なかなか出会えない逸品ではないでしょうか。美味しい黒糖、 縁起の良い黒糖、こころのこもった黒糖…幸せ感満載です。

福原清雄さんの黒糖 福原清雄さんの黒糖

美味しい黒糖を作りたい

高品質を目指してわたしたちが大切にしたこと

収穫から完成までの黒糖づくりの全工程 わたしたちが大切にした素材の力

黒糖づくりの全工程

丹精込めて作っています

美味しい黒糖ができあがるまでの基本的な工程をご紹介します。
※以下、上地克冶さんの加工所の様子です。

1)収穫

サトウキビの収穫方法は、【手刈り】【ドラム(脱葉機)】【ハーベスター】の3通りがありますが、プレマ宮古島プロジェクトの「宮古島黒糖」は、【手刈り】で収穫しています。手刈りの手順としては、1. 梢頭部を切る 2.手オノにより地表部から切り倒す 3.葉をはぎ取る 4.トラックに積んで製糖工場へ運ぶ、という順序になります。

2)サトウキビの搾汁

収穫したサトウキビを圧搾して糖液を搾り取ります。

3)搾汁したジュースを煮詰め

一番釜という大きな釜にキビ汁を移し、不要物をすくった後、沸騰させます。次に、石灰を加えて丹念にアク抜きをします。110度の二番釜に移し、徐々に水分を蒸発させゆっくりと煮詰めていきます。この炊き上がりの瞬間の見極めが難しいといいます。130度の三番釜で最後の濃縮を行います。香ばしい芳香が立ち上がります。

4)黒糖の成形

煮詰め液を、仕上げ釜に移し、撹拌します。丁寧にかきまぜながら温度を下げていくと、アメ色の艶が出てきます。ねっとりしたら、型どり機に移し常温まで十分に冷まし、固形にします。

5)プレマ宮古島プロジェクト「宮古島産 黒糖」の完成です!

冷えて固まってきたら、適度な大きさに割って…美味しい黒糖のできあがりです!

福原さんの黒糖加工所の様子もご紹介 松本も黒糖づくりをお手伝いさせていただきました
- 美味しさ3種類 -
上地克冶さんの黒糖 福原清雄さんの黒糖 福原清雄さんの黒糖

わたしたちが大切にした素材の力

美味しい黒糖を作りたい

プレマ宮古島プロジェクトの黒糖づくりで大切にしたものは「素材の力」です。また、ただ単に素材そのものだけへ目を向けるのではなく、今置かれているサトウキビ栽培の現状から未来を見据えたトータル的な視野も大切にしました。

良質のサトウキビを得るためにわたしたちが大切にしたこと

農薬・化学肥料を使わず栽培
慣行農業がほぼ100%という
>>現状
効率・経済性至上主義による
>>現実
300年事業を目指して
>>未来
丁寧な手刈り
高い糖度を確保するために
>>1本1本目で見てカット
鮮度を保つために
>>丁寧な土・葉落とし
劣化を最小限にするために
>>長いままで加工所持ち込み
旬を逃さず加工
新鮮さを損なわないために
>>刈たて
酸味が出てきてしまう前に
>>搾りたて
イベントも開催予定
>>作りたて
農薬・化学肥料を使わず栽

農薬・化学肥料不使用で育てられたサトウキビはミネラルが豊富で、黒糖に加工しても旨みが違うと言われています。

 
現状

黒糖づくりが盛んな宮古島ですが、原料のサトウキビはほぼ100%、農薬や化学肥料を使う慣行農法で栽培されています。しかしながら、「安心・安全で、美味しく、健康に寄与するもの」を作ってお届けしたい、「嬉しい・楽しい」という喜びを多くの皆さんと分かち合いたいと願いから、栽培方法は、農薬・化学肥料を使わないことを前提としました。2013年は、ご縁をいただいた農家様より、譲っていただいた※貴重なサトウキビ(農薬・化学肥料を使っていない)で黒糖を作りましたが、2014年に向けて、プレマ宮古島プロジェクトを推進する農業生産法人(株)オルタナティブファーム独自のサトウキビ栽培を一から始めています。
※収穫作業から(株)オルタナティブファームが請負う形で譲っていただきました。

 
現実

長年に渡る農薬・化学肥料の使用によって地力を失ってしまった土地で、農薬や化学肥料を使わずに作物を栽培するのは困難だと言われています。また、慣行農法からの転換には3~5年程度必要とも言われています。良好な有機質に富んだ肥沃な土地を作っても、なお、収量は速効性の化学肥料を使った慣行農法になかなかかないません。購入する側として、「高い生産性で、栽培してほしい」と願うのは当然のことですが、効率・経済性至上主義の行き過ぎによって、食の安全・安心が揺らぎ、地球の土壌・水質汚染を引き起こしてしまっているという現実もあります。

 
未来

「ひ孫の代まで考えた300年事業」として、農業のあり方を考えると、おのずと栽培方法の選択肢は絞られます。つまり、農薬や化学肥料を使わない栽培ということになるでしょう。このような農法に取り組む先輩農家さんは、「目と手と足が農薬の代わり」と言います。慣行農法に比べ、大変な手間がかかり、生産性も高くない栽培法で作物を作ることは、農業経営の観点からすると、とても厳しいものです。(株)オルタナティブファームが推進する、このサトウキビ栽培においても、理想と現実の難しさを実践から痛感せざるを得ません。改めて、プロジェクト発足当初に掲げたモットー、「ご支援くださるお客様と一緒に作っていくプロジェクトでありたい」を思い出します。皆様のご支援、応援こそが、プロジェクトの推進力になっていることは間違いありません。

 
丁寧な手刈り

手刈りと比べると、機械での収穫は何十倍も速く作業ができますが、高い品質を確保するためには、手刈り以外の選択肢はありませんでした。収穫の時期は、糖度の高まる3月後半を狙いました。

 
一本一本目で見て丁寧にカット

サトウキビの茎の中で糖度が高く、黒糖加工に向いているのは、地際近くから梢頭部と呼ばれる新芽部分の下端部までの、甘いジュースがぎっしり詰まった部分です。黒糖の品質を低下させないために、サトウキビを一本ずつ見て糖度の低い部分は切り落とします。畝に沿って分決・株出ししたキビは、生え際高さが多少違っていますが、機械収穫では一本一本の高さ調整ができません。

 
 
丁寧な土・葉落とし 

サトウキビの葉っぱや根っこ近くに付着した土は、黒糖の品質劣化に繋がるため、丁寧に落とします。機械収穫ではやはり人手作業のような細やかで丁寧な作業はできません。

 
 
長いままで加工所持ち込み   

サトウキビは生き物です。切り倒した時点でサトウキビの生命は絶たれ、傷口から発酵(腐敗)が進みます。初期に乾燥が進み、1週間程経つとカビが生えてきます。黒糖の品質に影響が出ることは言うまでもありません。だから、なるべく傷口を少なく、梢頭部と地際近くの2箇所にみを落として加工所へ持ち込むのがベストです。しかし、機械収穫では構造上の制約で、2m以上の長いサトウキビも約30cmのサイズに短く切り刻んでしまいます。

 
旬を逃さず加工

刈ったサトウキビは、なるべく早く黒糖に加工するのが鉄則です。とはいうものの、サトウキビの手刈り作業は大変な重労働で、相当な時間とエネルギーを必要とします。

 
刈りたて 

できるだけ新鮮なうちに黒糖へ加工できるように
1)作業人数を確保して作業を集約する
2)予め梢頭部カットと葉落としを終わらせておく
3)切り倒したキビは乾燥防止のためにキビの葉っぱを被せておく
ということに気をつけました。

 
 
搾りたて

サトウキビの搾汁液は発酵力が非常に強く、朝に絞ったサトウキビジュースが、夕方にはすっかり酸味が出て、味が変わってしまいます。絞った搾汁液は直後に黒糖へと加工しました。このようにして、キビを刈ってから最長4日以内というごく短い期間で黒糖加工を完結させることができました。

 
 
作りたて

手間と工夫を重ね、新鮮さを保ちながら完成させた黒糖は、自信をもって皆様にお届けできる仕上がりです。ただ、作りたての温かい黒糖をその場で食べるのが一番美味しいことも事実です。来期はサトウキビ収穫体験・黒糖加工体験のイベントを企画する予定ですので是非ご期待ください。



プレマ宮古島プロジェクトリーダー 松本より2種類の黒糖について一言

いずれも、プレマ宮古島プロジェクトの製品で、原料は農薬や化学肥料を使わず栽培されたサトウキビのみです。それぞれの良さを味わってみてください。

  上地克冶さんの黒糖 上地克冶さんの黒糖 上地克冶さんの黒糖
1.収穫量の低下:無肥料・自然栽培では慣行農法に比べてサトウキビ収穫量が少なくなります。
2.歩留まりの低下:無肥料・自然栽培のサトウキビでは、収穫量に対してできあがる黒糖の割合が低くなります。
3.収穫工数の増加:手刈り収穫では機械刈りに比べて数十倍の収穫作業工数がかかります。
4.釜炊き:希有・稀少な伝統技術を守りたい想いでおじいが薪炊きで作り上げました。
5.原料7年もの:雑草を掻き分け・なぎ倒しながらの収穫作業工数は通常の手刈りに比べて更に2倍です。


松本よりひと言:価格が「良い理由」・「それぞれ違う理由」は以下の通りです。とはいえ、価格の高いものがどの人にとっても一番美味しく感じるものであるとは限りません。それは、必ずしも、最高級ワインが万人の賞賛を 受ける訳ではないことと似ています。3種類どの製品も、私たちが自信をもってお届けできる製品です。
~私たちキビ刈隊員が大切にしたかった思い、長年の経験を重ねた加工職人が込めた思い~ 黒糖の背景にあるス トーリー丸ごと味わってみてください。


上記の表の1.収穫量の低下、2.歩留まりの低下、3.収穫工数の増加に関連しますが、黒糖の原料となるサトウキビは、ほとんどが慣行栽培で作られており、無施肥自然栽培のものを探すのは簡単ではありません。わたしたちがご提供する【1本1本丁寧な手刈り】×【無施肥自然栽培】のサトウキビは、美味しさや安全性、作物そのものが持つ豊富な生命エネルギーに自信があります。しかし、そのぶん【機械刈り】×【慣行農法】のものに比べ、サトウキビの収量は少なく、収穫には大変な手間がかかり、しかも収穫量に対してできあがる黒糖の割合が低いため、一般の黒糖に比べて製造原価が高くなります。詳しくは「わたしたちが大切にした素材の力」をご覧ください。





見直される自然栄養食品 「黒糖」の力

黒糖の魅力を徹底紹介

ビタミンやミネラルなどの栄養成分が豊富
忙しい時や集中力をアップしたいときにも
ダイエットに活躍
美容、健康のために、特に女性の味方

江戸時代初期にまで遡る黒糖の歴史
一言で砂糖と言っても…砂糖の種類
健康にいいこといっぱい!黒糖の魅力

黒糖の歴史

黒糖の歴史

●江戸時代初期に中国から

黒糖作りの歴史は、江戸時代初期にまで遡ります。原料となるサトウキビはたくさん育っているにもかかわらず、その作り方を知らないことを嘆いた琉球王府の役人、義間真常(ぎましんじょう)によって、1623年に中国の福建省から製造技術がもたらされました。高温多湿で年間気温20度以上というサトウキビの生育条件を満たした沖縄では、以降、サトウキビを盛んに栽培し、全島のあちらこちらで製造が行われるようになりました。

●小さい島々に残る黒糖づくり

かつて沖縄本島内に数百あった黒糖工場は、国の政策に影響されたり、より甘いものを作る分蜜糖工場に移行したりするなどして、半世紀近く前になくなってしまいました。現在、黒糖を作っているのは小さい島々でのみとなっています。黒糖の原料はサトウキビですが、サトウキビの味の違いが、黒糖の味の違いに直結します。島ごとに土壌や栽培されている品種などが微妙に違うので、完成した黒糖にはそれぞれ島固有の色や味わいがあります。

※黒糖の歴史に関する文章:一般財団法人食品産業センター HPより引用

砂糖の種類

黒糖とは(砂糖の種類)

一口に「砂糖」と言っても、さまざまな種類があり、大きく分けて「分蜜糖」と「含密糖」の2種類があります。一般市場でよく見かける上白糖、グラニュー糖、三温糖はすべて「分蜜糖(製造の過程で砂糖の結晶のみを分離したもの)」に分類されます。これら3種類の違いは精製の度合いによります。
一方、黒砂糖に代表される「含蜜糖(糖分の分離精製をしていないもの)」は、サトウキビの搾り汁に石灰を加え、煮詰めて結晶化させたものを言います。

砂糖
含密糖
栄養成分が豊富
分密糖
原料のさとうきびを圧搾機にかけ、汁を絞る

蜜ごと煮詰める
原料のさとうきびを圧搾機にかけ、汁を絞る

絞り汁を遠心分離機にかけて蜜を振り分け、砂糖の結晶だけを取り出す
黒砂糖 和三盆 上白糖 グラニュー糖 三温糖

画像 農林水産省HPより

嬉しい黒糖の力

健康を意識するあなたへ

黒糖には、さまざまな素晴らしい力があります。健康を意識する人たちにぜひおススメしたい食品です。
具体的にどんなメリットがあるのかについてご紹介します。

ビタミンやミネラルなどの栄養成分が豊富 忙しい時や集中力アップしたい時にも ダイエット時に活躍 美容や健康のために特に女性の強い味方

 

1.ビタミンやミネラルなどの栄養成分が豊富

こんな特徴があります
ミネラルやビタミンが豊富
特に、カルシウムとカリウムの含有に優れている
ビタミンB1やB2や、ナイアシン、パントテン酸などのビタミンB群をバランスよく含有
ポリフェノール、オクタコサノール、ラフィノースなどの嬉しい成分も含有
健康を意識する人々に人気のあるアルカリ性食品

上白糖、グラニュー糖、三温糖などに代表される「分蜜糖」にはミネラルもビタミンもほとんど含まれていないのに対し、「含蜜糖」である黒砂糖は、カルシウム、カリウム、ナトリウ、マグネシウ、マンガン、リン、亜鉛、鉄、銅といったさまざまなミネラルが豊富です。中でも、カルシウム240mg(100g中)、カリウム1,100mg(100g中)という数値は特筆すべき点です。また、ポリフェノール、オクタコサノール、ラフィノースなどの嬉しい成分も含まれています。さらにビタミンB1やB2、ナイアシン、パントテン酸などのビタミンB群がバランスよく含まれています。健康を意識する人々には人気のあるアルカリ性食品です。

○黒糖の力が一目瞭然! 成分比較表 (文部科学省 食品成分データベースより)

食品
成分
エネルギー ナトリウム カリウム カルシウム マグネシウム リン 亜鉛 ヨウ素 セレン クロム モリブデン ビタミンB1 ビタミンB2 ナイアシン ビタミンB6 ビタミンB12 葉酸 パントテン酸
単位 kcal mg mg mg mg mg mg mg mg μg μg μg μg mg mg mg mg μg mg μg
黒砂糖
(黒糖)
354 27 1100 240 31 31 4.7 0.5 0.24 15 4 13 9 0.05 0.07 0.8 0.72 (0) 10 1.38
上白糖 384 1 2 1 Tr Tr Tr 0 0.01 - - - - (0) (0) (0) (0) (0) (0) (0)
三温糖 382 7 13 6 2 Tr 0.1 Tr 0.07 - - - - Tr 0.01 Tr (0) (0) (0) (0)
グラニュー糖 387 Tr Tr Tr 0 (0) Tr Tr 0 0 0 0 0 (0) (0) (0) (0) (0) (0) (0)
はちみつ 294 7 13 2 1 4 0.8 0.3 0.04 0 0 1 0 0.01 0.01 0.2 - (0) 1 0.05
メープルシロップ 257 1 230 75 18 1 0.4 1.5 0.01 4 0 5 2 Tr 0.02 Tr Tr (0) 1 0.13

※表示される値は、可食部100g当たりに含まれる成分を表す。
※μgは、百万分の一グラムを表す。
※「Tr」とは、Trace(トレース)の略。微量を意味し、成分が含まれてはいるが、最小記載量に達していないことを示します。

 

2.忙しい時や集中力をアップしたい時に

こんなときにおススメです
忙しい時
イライラしがちなとき
効率よく作業をしたいとき
集中力をアップしたいとき

黒砂糖は、吸収が早く、忙しいときにもおすすめです。それは、黒糖が2糖類という単純構造であることがひとつの理由です。さらには、白砂糖とは違って糖質の分解を補助する成分も一緒に含んでいるので、効率よく糖をエネルギーに変換できると考えられます。余裕のないとき、イライラしがちなとき、集中力をアップしたいとき、仕事の効率を上げたいときなどにぜひ召し上がってみてください。

 

3.ダイエット時に活躍

こんな特徴があります (白砂糖と比べて)
カロリーが低い
体に負担をかけにくい
微量栄養素が豊富

ダイエットの敵として「甘いもの」を思い浮かべる方もいらっしゃることでしょう。しかし、白砂糖に比べ黒糖はカロリーが低く、甘さもしっかりあり、黒糖独特なコクもあるので食べると満足感があります。ダイエットをしていると甘いもの絶ちなどでイライラしたり、栄養バランスが偏ったりしがちですが、栄養豊富な黒糖はバランスよく栄養を取りながら、必要な糖質も同時に得ることができます。黒糖は白砂糖より体に負担をかけにくく、腹もちがよく、それに伴い食事量を抑えることも期待できます。その他にも、黒糖には、健康に嬉しいさまざまな成分が含まれています。

 

4.女性の強い味方 特に貧血・冷え・便秘など

こんなとき女性の味方です
冷えが気になるときに
女性特有のお悩みに
美容やダイエット対策 (腸内環境の整備)

東洋に伝統的な考え方で、黒糖(アルカリ性食品)は白砂糖(酸性食品)に比べ、カラダを冷やしにくいと言われており、女性特有の悩みに期待できます。また、黒糖は腸内環境を整える力をもつともと言われています。

味しい召し上がり方

楽しみ方いろいろ

お茶請けのおやつに、ポリポリかじって口の中にじんわり広がるコクのある味わいは、幸せを感じる一時。子どもたちのおやつにポリポリ、スポーツで体を動かしたあとや、仕事の休憩にポリポリ、お酒のお供(特に泡盛や焼酎・ウイスキーなど強めのお酒)にも合います。
コーヒーに入れても味わい深いまろやかなコクを醸しだし、一味違った美味しさを楽しめます。
お湯やバターに溶かして黒糖シロップやソースにすると、一気にバリエーションは広がります。水に溶かしてかき氷のシロップやホットケーキのシロップにバッチリ。バターに溶かして焼きバナナのカラメルソースを作ると本当に美味しい「おうちでカフェスイーツ」になります。
ケーキ、クッキーなどに使っても、黒糖のコク・風味の効いた美味しいスイーツができあがります。
料理全般に使えます。丸みのある優しい豊かな甘さは、お料理を美味しくします。特に煮物に使いやすく黒糖のコクが活きます。

お茶請けのおやつに 子供のおやつに 仕事やスポーツのあとに

お酒のお供に 珈琲やココアの甘味料として お料理の材料に

水やバターに溶かして黒糖シロップソースにすると一気にバリエーションが広がります

サトウキビの搾汁液を煮詰めただけの
シンプルな黒糖は滋味に溢れた深みのある味わいを誇ります。

是非ご賞味ください。

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