紫外線対策に役立つ、ナチュラルコスメ・雑貨
年々増加する紫外線対策に。自然派コスメやストール、帽子などで、敏感肌や子どもにも安心。
「紫外線」というと、避けなければならないものという印象が強いですが、
太陽の光を浴びることは、私たち人間が生きていくうえで必要不可欠です。
そもそも紫外線はいわゆる育成光線です。
私たちはその自然の恩恵を受けて健康を維持できている、ということも証明されています。
ですから、あまり過剰に紫外線を毛嫌いする必要はありません。
とはいえ、紫外線の量は年々増えていると言われており、何も対策せずに外出するのは考えもの。
上手に紫外線とつきあっていけるよう、紫外線対策でおさえるべきポイントをまとめました。
step.1 肌に届く前に紫外線を防ぐ
物理的に紫外線を防ぐために役立つアイテムには、ストールや日傘、アームカバーなどがあります。紫外線の強い季節は、日焼け止めを塗った上で併用しましょう。
step.2 紫外線の肌への影響を低減する
ここでは、メイクアップアーティストであり化粧品成分上級スペシャリストの小林由佳(プレマルシェ・スタジオ中目黒にてメイクイベント担当)が、日焼け止めを選ぶときのポイントをわかりやすくお伝えします。
小林由佳(メイクアップアーティスト/化粧品成分上級スペシャリスト/プレマルシェ・スタジオ中目黒にてメイクイベント担当)
日焼け止めは種類も情報も多く、何を基準に選んでいいかわからない、というお悩みをよく耳にします。よくわからないから使わない、もしくは惰性になっている方も多いのではないでしょうか。
どこで過ごすかによって、必要な日焼け止めは異なります。また、選ぶときには、紫外線をカットするだけでなく、使い心地や手軽さ、美肌効果など様々な利点を兼ねながら選べるのが理想です。
メイクサロンの専属アーティストを経て独立、合計7000人以上のメイクアップを担当。プロのメイクアップアーティストとして活動しながらプレマルシェ・ジェラテリア店長を兼務するという異色の経歴をもつ小林由佳。同店の3階には、学びと体験を提供する場としてプレマルシェ・スタジオ中目黒があり、彼女はここでメイクのワークショップも開催しています。そんな彼女に、ジェラテリアで働くことになったきっかけ、そして、メイクとはどのような存在なのかを聞きました
日焼け止めの選び方 ~SPF値とPA値~
目安としてわかりやすいのはSPFとPAの数値で、この2つの違いを抑えておくことも日焼け止め選びでは重要なポイントです。
肌に影響をあたえる紫外線にはUV-AとUV-Bがあり、生活シーンにあわせてどちらをより防ぎたいかを基準にすると選びやすくなります。
UV-A
- 生活紫外線といわれ、日常生活で知らずしらずのうちに浴び続けるうちに、お肌へのダメージが少しずつ蓄積されていく。
- 波長が長いため家の中まで届き、さらにお肌の真皮にまで届きダメージを与えるのでシミやソバカスだけでなく、しわなどの原因になる。
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UV-A を防ぎたいなら
「PA」の+が多いアイテム
PA=Protection Grade of UVA
UVA波の防止効果を表す指標。ガラスや布、雲も通り抜けるため、日常的な防御が必要。
PA++ :PFA4以上8未満=UV-A防御効果がかなりある。
PA+++:PFA8以上=UV-A防御効果が非常にある。
UV-B
- レジャー紫外線といわれ海水浴・屋外スポーツ・アウトドアなどでの日焼けの原因。
- お肌に強く浴びると炎症(サンバーン)を起こし、赤くほてった状態になり、その後黒くなりいわゆる日焼けした状態(サンタン)になります。特にシミ、ソバカス、乾燥の原因になる。
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UV-B を防ぎたいなら
「SPF」の数字が大きいアイテム
SPF=Sun Protection Factor
UVB波の防止効果を表す指標。UVB波は短時間で皮膚にダメージを与える。SPFはこのダメージを与えるまでの時間を何倍延ばすことができるかを表したもの。
数値の大きさが、紫外線を防ぐ度合いになります。ただ、数値が高いと肌に負担がかかる可能性も高くなります。日焼け止め成分の質感はあまり肌なじみがよくないため、テクスチャー(質感)によって効果に違いが出たり、肌に負担がかかりやすい紫外線吸収剤や合成成分が使われていたりする場合があるからです。(紫外線吸収剤は、肌の表面で紫外線を熱エネルギーに変換するため、肌に負担がかかりやすいです)
そこで、紫外線吸収剤を使用しておらず、数値だけではなく肌への負担軽減を最優先とする製品を生活シーン別に区分。つけ心地や仕上がり、美容効果などさまざまな視点から選んでいただけるようラインナップしました。
※WP:ウォータープルーフ
数値の目安としては
●レジャーシーン:SPF40~50 PA+++~++++
●日常生活通勤通学ゾーン:SPF20~30前後 PA++~+++程度
●家の中:SPF10前後 PA+~+++
となります。
その他、ご注意していただきたい点は、天然由来のものによく含まれる植物エキスが肌に合わない場合もある、ということ。精油でかぶれたことがある方は、どの成分に反応したのか皮膚科でチェックすることが大切です。 また成分に不安がある方や肌が荒れやすい方は、なるべく配合成分と表示成分がシンプルなものを選ぶ、というのも1つの方法です。
肌負担を減らしたいのなら、クレンジングの際に余計な負担をかけずに落とせる日焼け止めを選びましょう。(キーワードは「石けんで落ちる」「専用クレンジング不使用」など。) 重いつけ心地が苦手な方という方は、スキンケアをしっかりしてパウダーをのせるだけでも紫外線の影響は軽減できます。外を歩くときは日傘や帽子などを併用してください。
小林が実践☆日常生活の日中ケア(おなおし)
紫外線がきつい季節は汗をかきやすい季節でもあります。日中のお化粧直しも大変ですよね。ここでは、日中ケアのポイントをお伝えします。
乾燥するとお肌は焼けやすい状態になってしまいます。こまめに水分補給をするように心がけましょう。おすすめはオーブスの「エスケアウォーター」。シュシュっと細かい水の粒子がとても気持ちよく、肌の表面に水の潤いベールを作ることで強い陽射しから肌を守ってくれる日中用化粧水です。気持ちもリフレッシュできる、私の強い味方です。
また理想は、2・3時間おきの塗り直しをすること。私はパウダータイプを愛用しています。ベタつきもなく肌表面をサラッと快適にし、心地よく紫外線をブロックしてくれます。アクアアクアは、パールパウダー入りで自然なつや肌に。リマナチュラルのパウダーは、セミマットで涼やかな大人肌に仕立ててくれます。お好みやシーンに合わせてお選びください。
【動画】夏の簡単メイク直し編(1分2秒)
step.3 紫外線を浴びた肌をケアする
紫外線にさらされて乾燥した肌は、軽いやけどの状態です。肌がポッポとほてっていたり、赤くヒリヒリしていたら炎症を起こしているサイン。まずは肌をクールダウンさせ炎症が落ち着くのを待ちましょう。あれこれお手当したくなりますが、肌が一番敏感になっている時なので、やさしく見守りましょう。肌が落ち着いたら、シンプルな保湿ケアで肌のバランスを整えていきます。
【Step1】肌を落ち着かせる
濡らしたタオルや保冷パックを、肌の刺激にならないようタオルに包んでお肌にそっとあてる、または、流水・水分ミストを使用し、まずはほてりを鎮め炎症を和らげましょう。ミストを使うときのポイントとして、自分の腕の長さ分離して、斜め上からミストを浴びるようにするとお顔全体にやさしく水分がいきわたります。
肌がヒリヒリ痛みを感じる場合はスキンケアをお休みしてください。(ご自身の肌から感じる感覚を大切に!)
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【Step2】基本のスキンケアをていねいに
基本のスキンケア=水分で潤いを与え、油分で肌を守る、サポートする。刺激の少ない化粧水やハーバルウォーターでたっぷり潤いを与え、またフェイスオイルも肌のバリア機能をサポートしてくれるアイテムを選びましょう。どちらも、肌をこすらずに手の平で包み込みやさしく肌を押すようになじませましょう。
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水分を与える
油分で肌を守る
【+α】スペシャルケア
肌が安定し弾力やツヤがもどってきたら、スペシャルケアを。肌が本来持つターンオーバーをサポートするよう、洗顔のときもできる限りお肌にやさしく、負担の少ないものを使うように心がけましょう。プレマシャンティ 天然海綿スポンジは、天然のアミノ酸で構成され、やさしい肌ざわり。皮膚表層の保湿分を落とし過ぎることなく、老廃物をさっぱりと洗い落とし、すべすべのお肌に導いてくれますよ。
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美白ケア
紫外線を長時間浴びてしまったときは、 積極的に美白アイテムを取り入れてメラニンの生成を抑制し、日焼けによるシミを防ぎましょう。
ヘアケア
髪の毛は肌よりも紫外線ダメージを受けているといわれています。乾燥によるパサつきをそのままにしておくと、潤いをうしなってしまいガサガサに、、。
オイルヘアミストやヘアスプレーで美しいツヤを与えながら、紫外線ダメージ・乾燥からも髪の毛もケアしてあげてください。
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内側からも紫外線対策
みずみずしく健康的なお肌のためには、口にするものを意識することも大切です。栄養の豊富な緑黄色野菜や柑橘類、ナッツ、などを積極的に食べるようにするとお肌も喜びます。
ここでは、お肌を健康的に保つのに役立つ栄養素を少しご紹介します。こちらで紹介しているもの以外でも、タンパク質、カルシウム、鉄分など、いろいろなものをバランスよく摂り入れるようにすることが基本です。
ミネラル
人間の身体の96.7%は酸素・炭素・水素・窒素の4元素で構成されています。そして残りのカルシウム、リン、ナトリウム、鉄、亜鉛、銅などの元素を含めたものを総称して「ミネラル」と呼ばれています。
ミネラルは身体に必要な5大栄養素のひとつですが、体内で作り出すことができないので、常に食べ物から補う必要があります。ミネラルには必須ミネラルと有害ミネラルがありますが、必須ミネラルが不足したり有害ミネラルが蓄積すると、体の調子がさえなくなったり、お肌や髪の毛にトラブルが起こりやすくなります。積極的に摂取したい栄養素です。
ビタミン
お肌にいいといえばコレ、といわれるぐらい有名なビタミン。特にビタミンA 、ビタミンC、ビタミンEはお肌を健やかに保ってくれる頼りになる存在です。
ビタミンは還元作用にすぐれ、メラニンの生成を抑えるなどお肌にうれしいことがいろいろあると言われています。
ビタミンAは緑黄色野菜に多く含まれるβカロテンによって摂取でき、ビタミンCは柑橘類、ビタミンEはナッツ類などに多く含まれます。
質のよい睡眠を
バランスのとれた食事に加え、質の良い睡眠をとることも美肌のためには大切です。紫外線を浴びてしまった日だけでなく、普段からゆったりくつろぎ1日の疲れをしっかりととるように心がけると、お肌も応えてくれますよ。
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