自然そのままに 益久染織研究所の生活雑貨(和紡布)と衣料品
“オーガニック”以前から農薬・化学肥料を使っていない畑で生まれた手摘み・手つむぎコットンを使用。吸水性に富んだ万能布。
あらゆるモノがあふれて使い捨ての現代。
それにつれて本来モノが持つ温かさが薄れている現代でもあります。
こんな時代だからこそ、一つ一つ丁寧に優しさを込めて。
染料や布の作り方も昔ながらの製法でしています。
あなたに寄り添う優しい布
あなたの自然体を引き出す布の秘密
原料のコットンは自然な栽培
高いナチュラルUVカット率と吸水率
手つむぎ糸で作られた布は不思議なことに無加工でUVカット効果があります。UV遮薮率85~95%以上。無加工なので洗濯をしても効果は持続します。また、普通の木綿タオルの約1.2~1.5倍もの水分を吸い取ります。
>>日本紡績検査協会測定によるUV遮蔽率は 99.4%
>>愛知県三河繊維技術センターによる吸水率検査結果は127.1%
丁寧な生産工程
手つむぎとガラ紡による糸の使用
益久染織研究所の綿糸は、ガラ紡や手紡ぎでできています。これらの糸に共通する特徴は、普通の糸に比べて太さにムラがあり、ふっくらやわらかに仕上がることです。
手紡ぎ糸は、全て中国の工房で紡いでいます。「手紡ぎ」は、熟練者が丸一日休みなく紡いでも200g程度の糸しかできません。本当に手間と根気の要る作業ですが、工房の方たちは、大変丁寧に根気よく、質の良い仕事をしてくれます。
●ガラ紡ゆっくり「ガラガラ」と音を立てながら紡ぐ、昔ながらの紡績機、ガラ紡。
まるで手で紡いだようなガラ紡の糸。
明治初期、信濃国安曇郡(現・長野県安曇野市)の住職『臥雲辰致(がうんたっち)』によって発明された、人が手で紡いでいるのと同じ原理を単純に機械化した和製紡績機「ガラ紡機」。この発明によって、それまで手でつむいでいた糸の生産量が大きく向上しました。
それでもまだ現代の紡績機の1/100の速度ですが、その「ゆっくり」加減が、やわらかな手触りを生み出しています。
名前の通り、「ガラガラ」と音を立てながら紡ぐ、昔ながらの道具。そのガラ紡からゆっくりと紡がれて生まれた木綿生地は、手つむぎのように肌にやさしくやわらかです。サスティナブルな製品づくりを追求して作られた益久の「ガラ紡」シリーズ。一度実際に手にとってお試しください。
洗う・拭く・磨く・和む
用途はいろいろ。ぜひ、生活のさまざまなシーンで益久染織研究所のアイテムをご活用ください。
デコボコ感と柔らかさの絶妙なバランスが「和紡布(※)」の特徴です。水をたくさん吸って、糸と布の適度な凹凸が汚れを取ってくれます。軽い汚れなら石けんや洗剤なしでも大丈夫。「和紡布」を使えば自然とも、昔ながらのお付き合いができますね。
高い吸水性が「和紡布(※)」のいのちです。普通の木綿タオルの約1.2~1.5倍もの水分を吸い取ります。水気を取る拭きモノとしては素晴らしい力を発揮してくれます。一味違う拭き取り力をその柔らかさと併せてお試しください。
ガラ紡と手紡ぎの適度なデコボコ感がホコリや汚れをキャッチします。柔らかい風合いが優しく拭き取り、面を磨いてくれます。「和紡布」はインテリアや大事な小物のお手入れにも威力を発揮します。
手触りは天下一品。ガラ紡や手紡ぎの柔らかさがそのまま布に生きています。アトピーの方や、赤ちゃんなど、お肌のデリケートな方にもぴったり。一枚の「和紡布(※)」が、疲れたお肌と気持ちを和らげてくれます。
※「和紡布」は益久染織研究所の生活雑貨ブランド名です。
益久染織研究所のラインナップと特徴をご紹介
キッチン
バス・お肌のお手入れ
毎日使うものだから、お肌に優しいものを使いたい。和紡布にたっぷりと水分を含ませて洗えば、お肌の脂分を適度に残しながら汚れを落とせます。コットン本来の良さを活かせる和紡布で快適なバスタイムを。
ハオリケット
UV対策
手つむぎ糸で作られた布は不思議なことに、無加工でUVカット効果があります。手つむぎ糸は一般紡績糸と異なり、元のわたの状態を残しながら糸になっています。この表面の凸凹が紫外線を遮蔽します。
布ナプキン
身体をいたわる、手つむぎコットンの布ナプキンです。農薬・化学肥料を使わずに栽培された天然のわたと、手つむぎのふっくら感が大事な女性の身体を温め、いたわります。
ライナー(オリモノ/少ない日用)
~普段使いの下着感覚で~ 布ナプキンに慣れない方や、お気に入りの下着を汚したくない方に。下着感覚でお使いください。 |
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ふんわりさらり布ライナーミニ (7cm×16cm) |
ふんわりさらり布ライナー (18cm×22cm) |
三つ折りパットおひさま用 (22cmX22cm) |
おひさま昼用(普通の日用)
~不快感のない心地よさが嬉しい昼用布ナプキン~ 経血の量に応じて使い方いろいろ・・・コンパクトにもたためるので持ち歩きにも便利なサイズです。 |
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おひさま(昼用)生成 (19cm×24cm) |
おひさま(昼用)茶綿 (19cm×24cm) |
布なぷパットおひさま・おつきさま用千鳥 (22cmX22cm) |
布なぷパットおひさま・おつきさま用シャンブレー (22cmX22cm) |
おつきさま夜用(多い日用)
~吸収力が良く、安心できる夜用布ナプキン~ 夜も安心で快適。モレが気にならないロングサイズ。手つむぎの毛羽がわたのような感触です。 |
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おつきさま(夜用)生成 (19cm×30cm) |
おつきさま(夜用)茶綿 (19cm×30cm) |
布なぷパットおひさま・おつきさま用 千鳥 (10cmX26cm) |
布なぷパットおひさま・おつきさま用 シャンブレー (10cmX26cm) |
三つ折りパットおつきさま用 (24cm×30cm) |
おほしさま夜用(かなり多い日用)
~特に経血の多い方用 超ロングサイズの布ナプキン~ はじめは付けた感じに慣れないかもしれませんが、気持ちよさと長さ40cmには安心感100%です。 |
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おほしさま(夜用ロング)生成 (19cm×40cm) |
おほしさま(夜用ロング)茶綿 (19cm×40cm) |
布なぷパットおほしさま用 千鳥 (12cmX36cm) |
セット ~チョイスに迷うあなたへ~ セットは「お試し」と「スタート」の2種類をご用意しました。 |
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布なぷ お試しセット |
布なぷ スタートセット |
手間暇かけて大切にできあがる製品
“オーガニック”以前からの無農薬
これまで一度も農薬や肥料を使ったことのない畑
益久染織研究所の綿は、“オーガニックコットン”の定義が生まれる以前からこれまで一度も農薬や肥料を使ったことがない畑で栽培されています。昔から同じ製法で仕事をしている農場なのです。一度も近代農業をしたことがないため手作業の栽培手法は手馴れたもの。使うものは鍬や鎌など人の手で扱う道具だけで、機械は使いません。
益久のオーガニックコットンは、
普通のオーガニックコットンとは少々趣を異にします
中国山東省の綿花畑。地の果てまで木綿のわたが鈴なりです。 |
綿の剪定と雑草取りも手作業で行っています。 |
綿の手摘み。農薬も化学肥料も使わずに育てています。 |
普通のオーガニックコットンは3年以上無農薬・無化学肥料の状態を保った農地で収穫するわたのことを言います。 それまで効率的に収穫量を上げるために農薬や化学肥料を使っていた畑を、使わない栽培方法に戻していく場合が通例です。
益久染織研究所のコットンは、昔ながらの方法で栽培された綿花を使いつづけ、何十年かしてふと気づいたら、それが 世間ではオーガニックコットンと呼ばれるようになっていた、という具合です。
オーガニックという言葉は、「有機の」「農薬や化学肥料を使わない」のほかに“本来の”“自然に即した”という意味があります。 それは特別なことではなく、“昔ながらの”というように、遥か昔から行っていることを綿々としつづけている、ただそれだけなのです。 中国山東省で行われているのは、まさに、昔ながらのわたづくりです。
オールシーズン快適なコットン
肌触りが良い
コットンは、繊維の先端が丸みを帯びており、毛羽が柔らかく、肌ざわりが抜群です。
夏は涼しく 冬は暖かい
コットンは、空気や水分を吸ったり吐いたりすることにより、夏は涼しく冬は暖かく感じます。コットンが冬にあたたかいのは繊維の構造によるもので、断面を見るとマカロニのような「中空」になっています。そのため、熱伝導率が低く、熱が放出されにくいのです。
洗濯に強い
コットンは、水に濡れた状態では繊維の強度がアップします。また、ウールやシルクと違ってアルカリに強いので、使用する洗剤にも気を遣わずに済みます。
静電気を起こさない
コットンは、化学繊維のように静電気を起こさないので、衣服にまとわりついたり、チクチクしたりといった不快感がありません。
ナチュラルUVカット
手つむぎ糸で作られた無加工の布(コットン)ですが、不思議なことにUVカット効果があります。元のわたの状態が残っていて、表面が凸凹していることで紫外線を遮蔽していると考えられます。
紫外線吸着剤や散乱剤を一切使用していないので、 お肌への負担がありません。
また無加工なのでUVカット効果は持続します。
いくつもの丁寧なプロセスを経て
綿の収穫も糸づくりもすべて手作業!木綿の栽培や手紡ぎの様子を動画でご紹介!
わたを育てる
琵琶湖ほどの広さがある契約農家の畑は、かつて一度も農薬・肥料を使ったことがありません。作業はすべて手作業です。毎日、鍬で土を耕します。耕すことにより土に新鮮な空気が入り、水分の吸収が良くなります。無農薬の秘訣は虫が嫌うにんにくを裏作で栽培しているから。「それでも虫は少し出る。けれども、手でとれるくらいの量だから大丈夫」。昔から変わらない方法で綿づくりをしてくれているファンさんは、笑ってそう話してくれます。
糸を紡ぐ
糸紡ぎは農家のおばあさんたちの仕事です。おばあさんたちは5~6歳の少女の頃からずっと紡いでいるそうです。糸の太さの違いは指先の感覚だけが頼り。手紡ぎの糸があんなに優しいのは、おばあさんの気持ちが指先から糸に伝わるからかもしれません。一日に紡げるのはわずか200g。綿番手の10番単糸から30番単糸までを紡ぐことのできる、すばらしい技術です。
染める/手捺染
優しく大切に紡がれた糸を染めます。浸染(糸染め)と手捺染(布染め)により益久の色へと生まれ変わります。化学染料染め、天然染料染め、両方を行っています。化学染料はアゾフリー染料を使用。危険性が指摘されているアゾ染料は使っていません。 柿渋染めは柿の木から育てており、染料を自家生産しています。
織る
織りは手織り機と動力織機により行います。手織りはもちろん手作業、動力織機もスタッフがそばについて微調整を繰り返しながら丁寧に織り上げます。
補修
手紡ぎ糸は繊細なため織機にかけると必ず糸が切れ、織り上がった布1mの中には何箇所も糸切れ箇所があります。そこで一目一目縫うように糸切れの補修作業を行います。 この作業を行うのは機からおろしてすぐと、糊抜き洗いをしたあとの2回。とても根気のいる作業です。
縫製・ふさ結び
縫製する生地もほとんどが手裁断。熟練したスタッフが1枚ずつ丁寧に裁断します。ストールのふさ結びも、時間と技術を要する細かな作業です。指先の指紋がなくならないように、交代で行います。かなり時間のかかる作業で1日に2枚のストールのふさ結びがやっとです。
手つむぎは自然な風合い
古より綿々と伝わりし手法
人の手で優しく紡がれる手つむぎ糸。その原理は数千年前から変わりません。種を除き、わた打ちをして均一にほぐしたあと、糸車を使って糸を紡いでいきます。それは気の遠くなるような手作業で、熟練者が丸一日休みなくつむいでも200g程度の糸が精一杯。本当に手間と根気の要る作業です。切れないように紡ぐことはもちろんのこと、速く、正確に、継続することは至難の業。糸の中心は“より”がかかっているのでしっかりと、表面は優しくふんわりと、柔らかくムラのある、自然な風合いの糸に仕上がります。
●手つむぎとは、その名の通り機械ではなく糸車を使って手で糸を紡ぐ手法を言います。
機械で紡いだ糸は均一に仕上がりますが、手つむぎ糸は「より」が柔らかく、また、手加減によって調整するので、必ず太さにむらがあります (手つむぎの熟練者でも、太いところや細いところが生じます)。
●例えばストールの巾や長さに差がでてしまいます。
一本の糸の太さが一定にならず、太い部分と細い部分があるため、仕上がり寸法に若干の差がでます。
●収穫年により若干の色の差がでます。また、入荷の時期により生成や茶綿の色合いは異なります。自然のままの色や手仕事により、均一でないということを予めご了承ください。
●天然染料染めをした場合、糸の太さが均一でないため、色むらがでます。これは意図的には生み出すことのできない、独特のグラデーションと言えます。
創業者からのメッセージ
- 今皆さんの身の回りに溢れかえっている色々なモノをちょっと見てください。
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それ、ちゃんと気ぃ入れて作られたモノですか?それ、壊れたり破れたりしてダメになるまで大事に最後まで使ってますか?そして、どうしても使えんようになったら、しつこく別の使い道考えてますか?
- モノを作る。モノを売る。モノを使う。モノを捨てる。
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今、私たちの周りは“捨てる”で終わってしまっている世の中です。
1円の携帯電話、100円の食器や雑貨、3枚1000円のTシャツ...。
そら、こんなに安いものが大量に出回ったら、粗末に扱って後はただ捨てるだけ、になるのもしょうがないかもしれません。便利やし簡単ですしね。でも、何か大切なことを忘れていませんか?私たちが住んでいるこの地球では、全てのものが“循環”してるんやそうです。水や、空気や、生き物に大切な炭素やミネラルなど、私は科学者ではないので細かいことはわかりませんが、そういった色々な生き物にとって必要なモノを、「自然」というすばらしいうつわの中で生き物とそうでないものがみぃんな一緒くたになって、順繰りに使い回ししてるんです。
そのうつわの中で、ひとりだけルール違反をしている輩がいます。それが今の私たちなんです。みんな、“循環”してモノを大切に使ってるのに、私ら人間だけが“捨てる”で終わってしまっている。これが今の世の中です。しかもこのルール違反はここ百年か二百年の、地球の歴史から見ればほんの短い間だけなのに、「自然」にはもうおかしな兆候が出てきているようです。
- 昔の人は本当にえらかったんやなぁ。
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手作りの糸と布を作っていると、よくそんな風に思います。
でも、それはその時代の人たちにはあたりまえのことで、それだけの手間ヒマかけて、はじめてモノができたんでしょう。だからとっても大切に使う。使えなくなっても、大事なものやから土に還したり、燃やして肥料にしたりする。ごくあたりまえに「自然」に還していたんでしょう。 - 今の時代は簡単にモノができるから、大事にせずに簡単に捨てる。
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しかし、今はなるべく手間ヒマかけずにモノを作る。そうすると簡単にモノができるから大事にせずに簡単に“捨てる”。それで私たちは自然の“循環”の仲間はずれに自分からなっていった。私はそう思っています。そやから、手間はかかるし、時間もかかる手作りと自然のもので糸や布を大切に作っています。便利やないし、簡単でもない。でも、それが大事なんです。
- 手つむぎの糸や布はとても優しい顔してます。今の高速の紡績機には絶対に出せへん風合いです。
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木綿を手で紡ぐ、そうして出来あがる糸の自然な感触は、今の高速の紡績機には絶対に出せへん風合いです。糸ムラもあるし、切れやすい。でも、それでいいんです。それが本来の糸の自然な姿なんです。糸も、手間ヒマかけて作ってもろたのがわかっているようで、和紡布にしたり、草木で染め上げると、優しい表情はそのまんまで、姿を変えてまた一層おもむき深い顔を見せてくれてる。かわいいもんです。そんな糸や布を手にしたら、そら、いやでも大切に使ってしまうものです。
- 丁寧に作って大切に使って、なるべく捨てずに自然に還す。
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そんな、ほんの百年ちょっと昔の人があたりまえにやってきたことを見習って、“手”と“自然”にがんこにこだわって糸と布のモノ作りを続けていく、それが私たち益久染織研究所です。「研究所」と言っても白衣姿で手には試験管にビーカー…、ではもちろんありません。数人でやっている工房兼事務所ですが、私の周りもみんな同じ考えで一緒について来てくれる人たちです。
柔らかい手触りの手紡ぎ糸や和紡布を一度手に取ってみてください。そこには自然のやさしさが必ず溶け込んでいます。そして、そういった優しい自然から生まれた糸と布は全て自然に還ることが出来るモノなのです。益久染織研究所の思いは『私たちの和紡布や糸・布を通して人と自然の仲直りを!』 少々大げさですが本気です!
益久染織研究所 社主
生活雑貨「和紡布Q&A」
なぜ石けんがいらないのですか?
順を追って説明しますと、
- 「和紡布」には自然にできた適度な細かいデコボコがあります。このデコボコが先ず汚れや油を取ります。
- そして高い吸水率によってたっぷりと含んだ水がそれらの汚れや油を「和紡布」の糸の中へ入り込むのを防ぎ、
- 流し洗いをしている流水と一緒に汚れを流し出します。
ですから、軽い油汚れなら和紡布だけでOKです。
石けんや洗剤がいらない、という効果の寿命は?
「和紡布」が擦り切れるまでです。「和紡布」が汚れを落とす効果は、布に特別な細工をしているわけではなく、手作りの柔らかい布が持つ生来の性質です。吸水率が高くて適度なデコボコが糸と布にある、という「和紡布」の性質がなくならない限り軽い油汚れなら「和紡布」でOKです。ですから、ちゃんとお手入れをしてお使いいただければ布の寿命が尽きるまで効果は続きます。
和紡布の「吸水率」が高いのはなぜ?
「吸水率」って何?
まず、100gの乾いた布を用意します。この布に十分水を含ませ、次に決まった力で水を含んだ布を絞ります。そうして絞り終わった布の重さを量って、そこから100gを引いたら、絞りきってもまだ湿った布に残っている水分量がわかりますね。これが吸水率です。「水分を保持する量」といったほうがわかりやすいかも・・・。例えば絞りきってその重さが150gだったとしたら、その布の吸水率は50%です。
「和紡布」はこの吸水率が107.5%(ガラ紡)~127.1%(手紡ぎ)で、100%を超えています。ちなみに水周りで使われる普通のタオルやふきんの吸水率は80%前後。「和紡布」のガラ紡糸や手紡ぎ糸は、普通の糸に比べ太さにムラがあり、わた状に膨らんでいて隙間がいっぱい。ここに水を蓄えます。だから普通のタオルなどに比べ、1.2~1.5倍もの水を保てるわけです。
この吸水率が100%を超えると、水がたくさん布地にしみわたり隙間がなくなるので他のもの(油や汚れ)が入り込みにくくなるといわれています。「和紡布」が石けんや洗剤なしで洗いものができるのはこの性質があるから。もちろん昔の人はそんなこと知る由もなかったと思いますけど・・・。
台所で使う和紡布のお手入れは?
台所でのご使用で汚れた「和紡布」は、沸騰したお湯で10分ほど煮沸してください。それでも落ちない場合は、粉石けんを一つまみ入れて揉み洗いして下さい。漂白剤(酸素系)をお使いいただいても結構ですが、大抵の汚れは、煮沸と石けんで落ちます。
和紡布を洗うときも石けんがいらないの?
そういうわけではありません。普段のお洗濯は普通の白ものと同じように扱っていただいて結構です。でも、せっかく有機木綿(手紡ぎのみ)で作った布ですから、お手入れも自然なままでしていただければ、と私たちは考えます。
「和紡布」を使った食器の洗い方は?
食器についている残飯、よごれを最初に水で洗い流します。こびりついたご飯粒やなべのコゲなどは水かお湯につけてふやかしてください。そして水を流しながら「和紡ふきんM」などでゴシゴシと食器をこすります。最後に水で流して下さい。カレーやトマトソースなどのひどい汚れは予め紙などで拭き取っておくと「和紡布」にも下水処理場にも川にも負担をかけずにすみます。
「和紡布」についた汚れが落ちません。
どうしたらいいですか?
汚れた「和紡布」を沸騰したお湯で10分程度煮沸してください。それでも落ちない場合は、石けんを一つまみ入れてもみ洗いしてください。
「和紡布」はお風呂でどうやって使うの?
「和紡化粧おとし」の使い方は?
「ガラ紡」、「手紡ぎ」ってなんですか?
ガラ紡も手紡ぎも、100年以上前の糸の作り方です。普通の糸の作り方とは違い、手紡ぎは人間の手で、ガラ紡は明治時代の機械で紡ぐため、とても時間がかかりますが、その分やわらかでふっくらとした糸ができあがります。「和紡布」の素晴らしい手触りはこれらの糸を使っているおかげです。
「和紡布」は自然に優しいというのはなぜ?
いくつかあります。
- 作り方が自然に優しい。自然の恵みの木綿を100%使用し、糸・布に仕上げる際には近代工業化される前の機械や人の手のみを使い、ほとんど染色・加工などをせず(一部カラーアイテム除く)商品にしている。
- 使用する際に、石けん・洗剤を使わずに洗い物ができるため水質汚染の防止や下水処理場の負担軽減(ひいては税金軽減?)に一役買っている。
- 木綿100%のため、全て土に還る(もし可能ならば、ゴミに捨てずご家庭で燃やして土にまいてやってください)。
「和紡布」はなぜからだに良いの?
- 「和紡布」にはやわらかなデコボコがあり、肌をこすると適度な刺激でマッサージをしたようになり、お肌の活性化(自分でキレイで健康になろうとする力)を助ける。
- 人間の皮膚には常に適度な脂分が必要。石けん・ボディソープを使うと体の必要な脂分まで取り除いてしまうが、「和紡布」で石けん・ボディソープを使わずに体を洗えば適度な脂分をのこしたままあかこすりができるので肌を自然な状態に保つことが出来る。
からだに良い理由はこんなところですが、極めは何百年、何千年も私たち日本人が使いつづけてきたからです。アヤシゲな科学的説明よりもこれが一番です。