プレマおすすめチョコレート特集
チョコレートって何が違うの?本当に美味しいチョコレートとは?作り方からその背景まで完全解説
口に入れればすぐにとろけて、いつでも私たちを夢見心地にしてくれるチョコレート。
世界中で一番愛されているお菓子といっても過言ではないかもしれません。
沢山の種類や楽しみ方があり、一大ムーブメントにまでなっていますが
そんなチョコレート、一体どうやって作られているかご存じですか?
プレマのチョコ特集は「おすすめのチョコガイド」だけではなく、
心からチョコレートを好きになれるようなお役立ち情報を詰めこみました。
きっと誰かに話したくなる、チョコにまつわる様々なお話たち。
「どんなチョコを食べようかしら?」と思案しながらゆっくりとご覧ください。
チョコレートには絶対に欠かせない「カカオ」について
私たちが普段慣れ親しんでいるココアやチョコレート。
これらが「カカオ」から作られていることはご存知の方も多いと思います。
でも、「じゃあカカオって何?」と聞かれると、うまく答えられない方も多いのではないでしょうか。
「カカオ」とはどんなものなのでしょう?
カカオ(teobroma cacao)
バラ類アオイ目アオイ科。アメリカ大陸生まれの熱帯性の樹木。
ブラジルのアマゾン川流域とベネズエラのオリノコ川流域が原産で、
現在も赤道を中心とした北緯20℃~南緯20℃のあたりで生産されています。
カカオの歴史はとても古く、はじまりは古代メキシコの神話時代。
農耕・文化の神であるケツァルコアトルが、神の食べ物の一つである
「クアシャウアトルの種(カカオの種)」を人間界に授けたといわれています。
種子を粉にして煮た「苦い水」として愛飲されていたカカオは、
大航海時代にスペインに発見され、新世界のエキゾチックな果物としてヨーロッパに運ばれました。
そこから砂糖を加えたり形を固形にしたりするなどのめざましい改良が加えられ、
現在の「チョコレート」に通じるものができたといわれています。
カカオは身近なスーパーフード?!明らかになりつつある効能の数々
カカオが利用されていたマヤやアステカの時代、カカオは貴族階級の飲み物としてはもちろん、
貨幣として「1粒いくら」と使われるほど貴重なものだったといいます。
精神高揚や活力向上効果を期待され、人々は媚宝として、もしくは宗教行事などにカカオを用い、神の恵みとして大事に扱っていました。
ヨーロッパに入ってからも高い滋養分のために愛され、多くの人々がカカオを求めたといいます。
植物学者がその学名を「Teobroma(テオブロマ:ギリシャ語で「神の食べ物」という意味) cacao」と名付けたことからも、西洋社会に与えたインパクトがうかがえます。
そんな不思議なパワーを持つカカオは栄養満点。生のカカオにはなんと30種類もの栄養があるといわれています。
カカオ豆を砕いてチップにした「カカオニブ」もスーパーフードとして人気の一品。
「スーパーフード」といえば聞き慣れない名前のものも多いですが、
カカオはもしかしたら私たちの生活に最もなじんでいる「スーパーフード」といえるかもしれません。
カカオのうれしい効果(ごく一部)をご紹介します。
カカオポリフェノール(フラバノール)
カカオといえばポリフェノール。高ポリフェノールを謳った市販品も多く出回るようになりました。 ポリフェノールは還元作用があり体を内側からキレイにしてくれることで有名ですが、 カカオポリフェノールは特に生活習慣対策に効果があるといわれています。 カカオに含まれるポリフェノールは「フラバノール」といい、 リンゴや赤ワインや緑茶にも多く含まれています。
このフラバノールがカカオの様々な特性を作ってくれています。
現在もフラバノールの研究は日夜続けられており、様々な健康や美容の面において驚くような研究結果が続々と発表されています。
食品のフラバノール保有量
食品 | mg/100g | mg/100kal | 食品 | mg/100g | mg/100kal |
---|---|---|---|---|---|
ダークチョコレート | 170 | 85 | りんご | 106 | 130 |
ミルクチョコレート | 70 | 14 | 赤ワイン | 22 | 25 |
食物繊維
カカオは実はとっても食物繊維が豊富。
カカオ豆に含まれる食物繊維は「リグニン(53%)」「ヘミセルロース(24%)」
「セルロース(16%)」「水溶性難消化性多糖類(8%)」ですが、
中でも「リグニン」はスッキリを促すなど高い健康効果を持っています。
カカオの食物繊維はカカオマスとカカオバターに分かれた際にカカオマス側に残るので、
残念ながらカカオバターには食物繊維はありません。
各種ミネラル
鉄、亜鉛、マグネシウム、カリウム、銅などのミネラルが含まれています。 鉄は女性に欠かせない成分、亜鉛は男性の活力向上に。マグネシウムは体のリズムを高める効果があるといわれています。 カリウムはスッキリを促し、乱れがちな高齢者の生活習慣を整える重要な栄養素です。
脂質
非常に脂質が多いカカオ。豆の成分の実に半分以上を脂質が占めており、それゆえに「食べ過ぎ注意」と言われることもしばしば。 ただ、カカオに多く含まれる飽和脂肪酸であるステアリン酸は身体に悪影響を及ぼぼさないといわれています。 また、内訳として「パルチミン酸」「ステアリン酸」「オレイン酸」といった不飽和脂肪酸が それぞれ1/3ずつ含まれています。 このうちパルチミン酸と、オレイン酸は食習慣を整える作用があります。
その他
カカオ豆には「テオブロミン」というカフェインに似た成分があり、 これが気持ちをおだやかにしたり高めたりする作用を持っています。 また、「エピカテキン」や「ケルセチン」を含み、これらはポリフェノールと同様 還元物質なので体のリズムをスムーズにする働きをもっています。 そのほか香味成分として「フェニルアルデヒド」「ジメチルピラジン」「フェニルメチル壁サール」などを 含んでおり、これらがリフレッシュを促し、体のコンディションを維持する効果があるといわれています。 また、『恋愛ホルモン』といわれている「フェニルエチルアミン」も入っています。 バレンタインにチョコレートを贈るのも、もしかしたら理にかなっているのかもしれません。
タンパク質 | 脂質 (カカオバター) |
灰分 | デンプン | 総食物繊維 | |
---|---|---|---|---|---|
ガーナ産 | 11.6g | 54.5g | 3.2g | 6.1g | 17.2g |
エクアドル産 | 51.6g | 3.6g | 6.0g | 16.7g | 1.0g |
水溶性DF | セルロース | ヘミセルロース | リグニン | テオブロミン | |
ガーナ産 | 1.1g | 2.7g | 4.0g | 9.4g | 1.3g |
エクアドル産 | 2.4g | 4.2g | 12.2g | 9.1g | 1.3g |
カフェイン | タンニン | エピカテキン | カテキン | ケルセチン | |
ガーナ産 | 0.09g | 3.3g | 140mg | 31mg | 1.3mg |
エクアドル産 | 0.25g | 4.0g | 360mg | 95mg | 1.1mg |
カカオマス100g中の存在量/日本食品分析センター調べ
チョコレートができるまで
マヤでは「アトル(水)」を加えた「カカウアトル(カカオ水)」、ご近所である古代メキシコのアステカ王国では
「ショコラトル(苦い水)」などと呼ばれていました。現在の「チョコレート」の語源もここからとも言われています。
一方、現在私たちが普段食べているチョコレートやカカオはほとんど砂糖が入った甘いものがほとんどです。
ではその「苦い水」がどんな工程をたどってチョコレートになるのでしょうか。
カカオ豆の胚乳を発酵させ、焙炒(ばいしょう)し、摩砕したものを「カカオマス」といいます。
このカカオマスを圧搾して油脂成分(「ココアバター」)をのぞくと「ココアパウダー」ができます。
この「ココアバター」はチョコレートを作る段階でカカオマスと混ぜ合わせることが多いです。
カカオマスにココアバターと砂糖を加えたものが「チョコレート」。
さらにミルクや粉乳を加えたものが「ミルクチョコレート」です。
チョコレートは発酵食品?!
あまり知られていませんが、チョコやカカオは発酵食品。
収穫されたカカオは現地でまずポッドを割りますが、その瞬間から発酵がはじまります。
一般的なプロセスでは発酵は4~7日間もの間続けられ、その間はバナナの葉の上で熱したり、方法は様々。
この「発酵」の過程が、様々な微生物が働き芳醇なカカオの香りを醸し出してくれています。
「発酵食品」といえば味噌や醤油と同じ。そう思うとチョコレートもとても日常的な発酵食品なんですね。
チョコレートを原材料からわけてみる
食べるのは簡単だけどとても奥深いチョコレートの世界。
「カカオがあれば、チョコなら何でもいいんじゃないの?」そういうわけではありません。
様々な叡智の結晶であるチョコレートを、原材料の面からみていきましょう。
今話題の「ローチョコ」ってなに?
ローチョコとは
「ローチョコ」ってご存じですか?
「ローチョコ」とはロー(生)であることを意識して、カカオを高温で処理せず作られたチョコレート。
スーパーフードであるカカオの栄養を余すことなく摂取できる!しかも美味しい!ということで今大人気のチョコなんです。
大きな違いはその製法と材料。 ローチョコは製造過程でカカオを48℃以上に加熱せず加工し、原料にも高温処理したものを一切使いません。
ロー(生)のカカオ豆を47℃前後でコールドプレスして細かく粉砕し、パウダー状にしたカカオパウダーを使って作っています。
また、材料もローであることにこだわり、様々な代替甘味料を使用しています。
「ロー」であることのメリット
一般的な製法でチョコレートを作ると加熱に弱い栄養素は
変性・破壊されてしまうのですが、ローチョコにはそれらの栄養がそのまま含まれています。
鮮度を維持するための抗酸化の状態を示すORAC値がローの状態では95500あるのに、
ローストすると26000にまで減ってしまうというデータもあります。
私たちは食物から命をいただいています。 どうせ食べるのであれば、その恵みを余すことなく体に受け入れたい。 その思いはその食材やその食材が育った環境を、 ひいては私たちが暮らしているこの世界を 愛することにもつながるのではないでしょうか。
いろんなチョコの原材料を調べてみました
1かけらに詰まったとても奥深いチョコレートの世界。
「カカオが入っていれば、どれもそう変わらないんじゃないの?」
いえいえ。カカオがチョコレートになるまでは多くのプロセスがあり、その作り方や合わせるものでもそれぞれの特色が生まれるものなのです。
ということで、作り方の次は代表的な原材料を見ていきましょう。
チョコレート原材料一覧
- カカオマス
カカオ豆の胚乳を発酵、乾燥、媒染、磨砕したものです。
- カカオバター(ココアバター)
カカオ豆からカカオマスを取り除いた脂肪の部分です。カカオ豆の半分が脂肪分となっています。
- 植物油脂
「植物油脂」という表示ではどういった油が使われているかはわかりません。しかし、トランス油が使われている可能性が高く、摂取には注意が必要です。
トランス脂肪酸について詳しくはこちら>> 「Q.マーガリンは、なぜ悪い?」(らくなちゅらる通信 基本のき より)
- 乳化剤
水と油のように通常では混ざりにくい2つの性質をもった物質の表面(界面)に働きかけ、その性質を変えて均一に混ざりやすくするために使われます。 すぐに混ざりあう乳化剤を使わずにじっくり混ぜ合わせて作られています。
- 香料
バニラなど天然の香料を使っている事もあります。
- 脱脂粉乳
牛乳や生乳の乳脂肪分を取り除いたものから水分を取り除き、粉末にしたもの。 「スキムミルク」などが有名です。
- アスパルテーム・人工甘味料・砂糖
一般的な菓子には白砂糖が使われています。そうはいっても甘いチョコレートが食べたいですよね。 ミネラルを含んだ黒砂糖や結晶パラチノースで作られているチョコレートも多くあります。
「Q.なぜ砂糖は良くないのか?」(らくなちゅらる通信 基本のき より)
「体思いの「甘み」とは? 白砂糖から代替糖へ」(らくなちゅらる通信 特集「Food&Agriculture」より)
- ココナッツシュガー
ココナッツの花の蜜を集めて煮詰めた甘味等です。栄養素に富んだ甘味料で、低温で溶けるため加工がしやすく、ローココナッツシュガーはローフードで使われる粉状の砂糖としては唯一のものともいわれています
- アガベシロップ
砂漠地帯によくみられるアガベ(リュウゼツラン)から抽出された甘味料です。テキーラの原料としても知られています。 他のシロップに比べて味にくせがないのが特徴で、砂糖の1.4倍~1.6倍の甘味があるといわれています。
心だけでなく体にもうれしい事がたくさんのチョコレートですが、 同時に沢山の砂糖や添加物を取り入れてしまっては台無しです。 おすすめはカカオマスの濃度が高く、 (原材料の一番はじめが「砂糖」ではなく「カカオマス」であることが一つの目安です) 体に負担をかけない甘味料を使っている。そしてよりシンプルな材料で作られているチョコレートです。
作られ方や食べ方次第で毒にも薬にもなってしまうチョコレート。 「ほっと一息」そんなときにまで罪悪感を持つ必要はありません。 もちろん美味しいことが一番ですが、さらにしっかりと作られたチョコレートを選ぶことで、体も心も大満足。 どうせ食べるならそんなチョコレートを選んでいきたいですね。
ホワイトチョコはちょっとイレギュラー?
チョコレートは通常「カカオマス、ココアバター」を原料として作られるものですが、
ホワイトチョコレートは主に「ココアバター、粉乳」を原料としてつくられます、
カカオマスを使用しないことであの白さと独特の味わいを生み出しているのですが、
その分フラバノールなどのカカオのうれしい効果は期待できません。
とっても美味しいホワイトチョコですが、フラバノールを多く摂りたいなら色のついたチョコレートがおすすめです。
プレマおすすめ チョコセレクション
少し違った目線から見ると、チョコレート一つにも沢山の歴史と物語がある事がわかります。
それほどに狂おしく愛され続けてきたチョコレート、食べて味わうのがやっぱり一番。
「美味しいチョコを食べたいけど、沢山あって選べない...」そんなあなたに
おすすめのチョコをセレクトしました。