お茶と言えば茶葉を急須にいれて湯を注いで飲むものをイメージされる方が多いと思いますが、粉のお茶の歴史は古く、中国の唐の時代にさかのぼり、その頃にお茶を飲む習慣が庶民の間にも広まりました。

当時のお茶は「団茶」と呼ばれる固形茶を削り、生姜などとともに煮出すものでした。

そんな中、760年頃文人・陸羽が、お茶の歴史、道具、産地、心得など幅広い内容を「茶経」に記します。
いわば世界最古の茶の専門書です。陸羽こそが、固形茶を挽いた粉茶を用いる、新しいお茶の飲み方を提唱しました。
水や器も選び抜き、お茶を文化にまで高めました。
粉茶は、陸羽の時代から1200年の時を越えて今、人々に愛され続けています。

日本よりも茶葉に対する付加価値を求める海外では、日本よりも高い残留農薬基準が設定されており、"フレーバーティー"や"オーガニック"が主流です。 藤二商会では、その両者に着目し、5年前から添加物や香料を全く使用しない商品の開発を進めてきました。
日本の茶製造会社で、"フレーバーティー"というと香料を使用した茶葉のものが主流です。

「急須の文化がない」海外のお客様に茶葉を広めるのは難しいと考え、 平成23年に「フレーバー抹茶」を開発。この商品は、オーガニックを好む海外のお客様に受け入れていただけるよう有機や無添加のフレーバー(ジンジャー、玄米など)のみをブレンドしました。日本で香料ではなく、有機や無添加のフレーバーを使用している茶製造会社はほとんどないといえます。

というのも、有機や無添加の良いフレーバー粉末は希少価値が高いこと、香りが弱く抹茶の味や香りに負けてしまうものが多いこと、高価すぎて商品化できないこと、賞味期限が短いことなどが主な理由です。
藤二商会は5年という歳月をかけ、世界各国より有機や無添加の香り高いフレーバーを探し出し、製品化に至りました。現在は、アメリカやフランスを中心に、年間30万個以上のジンジャー抹茶・抹茶チャイなどを輸出しています。

国産紅茶（和紅茶）とは、日本国内で栽培・製茶された、国産茶葉100％で作った紅茶を意味しています。
インドやスリランカの紅茶とは違う独特の魅力をもっており、まろやかな味わいをお楽しみいただけます。
今少しブームとなっているものの少しマイナーな国産紅茶ですが、60年前の1955年には8,500トンも生産されていました。
国産紅茶の歴史は古く、明治時代に入ってから本格的な生産が始まり、年々生産量は増加していきました。

しかし、1960年代に入って、インドやスリランカの紅茶が日本に入ってくると、次第に価格競争力がなくなり、国産紅茶を生産する茶農家が減りました。
一度はほとんど姿を消した国産紅茶ですが、今再びブームになってきています。
藤二商会は地元京都宇治の国産紅茶も取り扱っていますが、鹿児島県の有機紅茶を広く取り扱っています。
今年仕入れた国産紅茶ではなく、昨年仕入れをした有機の国産紅茶を製茶し販売しています。一年熟成させることによって、味わいにさらに深みが増します。
これが藤二商会の国産紅茶が美味しい秘密の一つです。