生命あふれる田んぼのお米
農薬・化学肥料不使用。雑草と競い合って生き抜いた、とにかく元気なお米です!
鴈が証明する小野寺さんのお米の生命力
生命あふれる田んぼのお米
1998年、東北地方は大雪に見舞われました。大崎市田尻の田園地帯にも60㎝の雪がつもり、ガンたちは雪の下の落ち穂を摂ることが出来なくなりました。そして、やむなく南の仙台近くで越冬したのです。翌春、例年なら一気にシベリアまで飛んでいくガンが、秋田、美唄、知床、羅臼と四回も休息をとりながらシベリアに戻ったことが追跡調査で明らかにされました。他の米とは雲泥の差が出るエネルギーを雁音米は持っているのです。
生産者
小野寺 實
小野寺 ひかる
私たちのおコメ作りでは、環境ホルモンなど人体への影響が心配される除草剤などの農薬や化学肥料を必要としません。私たちはもちろん、子どもや孫たちにまで安心して食べてもらえるお米がそれだけ増えていきます。いつまでも残ってほしい美しい日本の田園風景や自然環境がこの農法によって維持され、守られてゆくことを願っています。
「生命あふれる田んぼのお米」を精一杯のこだわりと愛情で生産する小野寺家に嫁ぐこと、はやウン年。大家族の中で育児に東北弁に苦戦しながらも、田んぼの生き物調査などに没頭する生活を月一回楽しく書いた『田尻だより』をぜひご覧下さい!
ラムサール条約登録・蕪栗(かぶくり)遊水地
宮城県北部にある約100ヘクタールの蕪栗(かぶくり)遊水地とその周辺にある田んぼは、北方約8キロにある伊豆沼とあわせると、日本に飛来するガンのおよそ80%が越冬する希少な地域です。2005年9月1日に国指定の特別保護地区として指定され、同年11月8日から ウガンダ共和国で開催された「ラムサール条約第9回締約会議」においてラムサール条約湿地に登録されました。
生命あふれる田んぼのお米が出荷されるまで
近年食に対する不安感と共に安全性の要求が高まってきています。私ども株式会社スカイフードでは自社基準を設け、自分の足で現地を歩き、自分の目で確認することをモットーにしてまいりました。お米の栽培に関しても例外ではありません。
- 厳しい社内検査基準
- 例えば、有機肥料では鹿児島にある工場を訪ね、原料である鶏糞の餌に遺伝子組み替えの餌を使用していないこと、抗生物質を使用していないこと、そしてその餌を食べた鶏糞が完全に発酵されて肥料に最適な状態にまで作られていることを確認してきました。充分発酵されない肥料はかえって土を汚してしまい稲の成長に良くないからです。さらに稲にとって大切な水源も源流まで遡り、源流から出水口までに化学品工場のない確認、また水に有害物質が含まれていない分析も行いました。
- お米の検査も徹底体制
- 勿論収穫物のお米に残留農薬がない分析確認。苗作りの段階でも殺菌剤を使用しない技術確認。取り決めた農薬・化学肥料不使用の栽培マニュアルの実施記録と検査を現地在住の社員に確認させています。このように安全性をお客さまの目線と同じ位置で見てまいりました。こうして初めてお客さまに安心して提供できるお米が出荷の段階までできるようになりました。
より一層の管理と規格のもとで、生命あふれるたんぼのお米が収穫されようとしています。
「生命あふれる田んぼのお米」は、JAS有機米から農薬・化学肥料無使用米へ移行いたします。
※以下、販売元株式会社スカイフードからのご報告です。
平素は、「生命あふれる田んぼのお米」をご愛顧頂きまして、誠にありがとうございます。おかげさまで、今年の稲も順調に育っております。秋には皆様に美味しいお米をお届けできますよう、スタッフ一同で力を合わせて農作業に取り組んでおります。さて、この度、平成19年度産新米より「生命あふれる田んぼのお米」JAS有機米は、全て農薬、化学肥料無使用米へ移行することとなりました。つきましては、移行するに至った経緯をご説明し、皆様のご理解を賜りますよう、文書ではございますが、ご案内をさせていただきます。以下の趣旨をご理解いただき、今後も変わらぬご支援ご愛顧を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。
平成17年に有機JAS法が改正され、新有機JAS法が制定されました。新法は、海外の有機栽培を基準として制定され、特に「肥培管理~有機質肥料の種類など」が大きく見直されました。
日本の伝統的な稲作では、家畜由来の有機質堆肥を活用することにより、同じ作物を作ることによる大地(田んぼ)の養分不足を補い、食味の向上の役割を担ってきましたが、改正された有機JAS法では、田んぼ及び田んぼ周辺で算出された有機畜産による堆肥以外は使用禁止となりました。
もとより、私たちは有機JAS法制定以来それに適合した栽培と管理を行い、全ての有機JAS認定条件を満たすお米をお客様にお届けして参りましたが、これまで通りの有機JAS法認可の有機質肥料が使えなくなりますと、充分な稔りを得ることが出来ず、収穫量の大幅な減少と共に、生産農家の生計を危うくします。また有機JAS法の解釈は、認定団体によって異なり、生産者は認定団体の解釈の違いにより振り回されている現状です。
このような背景のもと、国の政策によって左右されることなく、「田んぼに生きるたくさんの生命たちと共生した稲作り」との理念に基づいたお米作りへの第一歩を踏み出すことに至りました。農林水産省の分類では、特別栽培米(農薬・化学肥料無使用米)となりますが、これまで通りの有機JAS法に基づく栽培と管理を継続し、皆様に美味しく安心してお召し上がりいただけるお米作りに全力で取り組んでまいる所存です。
どうぞ、私たちの趣旨をご理解いただき、ご支援・ご愛顧を賜りますよう、重ねてお願い申し上げます。末筆となりましたが、時節柄くれぐれもご自愛下さいますよう、お祈り申し上げます。
田んぼには毎年、数万羽の渡り鳥が訪れます
白鳥も数百羽やってきます
宮城県大崎市田尻の大崎平野には、日本でも有数の自然が残されているため、冬が近づくとシベリアから4万5千羽の真雁が飛来します。
真雁の捕食したクリーンな植物から発生したフンは、土の中の微生物たちによって分解され、土をますます肥沃にしてくれるのです。
この土地に理想的な田んぼをつくり、日本一美味しく、安全なお米作りを目指すことで「生命あふれる田んぼのお米」が生産されてきました。
農薬や化学肥料を使っておりません
「生命あふれる田んぼのお米」は、農薬を一切使っていません。
薬剤による種もみの消毒もしません。また、稲ワラやモミガラなど有機質の肥料を使用し、試行錯誤の末、田んぼは表面のほんの僅かしか耕しません。
田んぼを耕さないことで、おびただしい動植物たちと共生させながら育てられ、稲が持つ本来の生命力を最大限に引き出す ことができるのです。
この稲は青々と生きています
慣習農法で生育した稲(右)と、生命あふれる田んぼのお米の稲(左)
右写真を見比べれば一目瞭然! 収穫時を迎えても、「生命あふれる田んぼのお米」の稲(左側)は、見事に青々と生きています。
右側は、通常の農法で育てた稲です。すでに根から枯れ始めています。慣習農法では、耕起して代かきをし、田の土が軟弱になっているため、トラクターが入りません。そこで、稲の都合を無視して、早々と水抜きをしてしまうので、十分な養分が穂に行き届かなくなります。(写真提供:株式会社スカイ・フード)
穀物本来の味わいを十分に堪能
炊いているうちに、釜から漂ってくる薫りがますます食欲をそそります。一粒一粒がふっくらと炊き上がった米粒の内側から、はじけるような弾力を感じさせます。
時期 | 通常の農法 | 「生命あふれる田んぼのお米」の農法 |
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耕起 | 何度もトラクターで耕し、春になってから、化学肥料を投入します。 | 自然のリズムに従い、ゆっくりと春の訪れを待ちます。田んぼに棲む様々な微生物が元気になるように、有機質肥料(米ヌカ、モミガラ)をまきます。 |
種モミ | ホルマリンなどの薬剤によって消毒が行われます。そして発芽に必要な水分を吸収するだけの時間、水に浸します。 | 薬剤に漬けて病原菌を殺すのではなく、温湯消毒で熱殺菌し、病気を予防します。 |
育苗 | 苗はビニールハウスの30℃~32℃という高温で発芽させます。その為、急激に成長しまずが、茎や葉は細く、軟弱従長した苗となります。 育苗日数は、約20日(2.5葉の稚苗植え)。 |
厳しく育った強靱な苗 育苗は25℃で管理しているので、従長せず葉は広く、茎も太く育ちます。さらに外気にさらし、葉が5~6枚になるまで田植えをしないので、冷害にも強い苗になります。 |
代かき | 田んぼは丁寧に代かきされ、水面は鏡のようになります。 | 田植えしやすいように表面を5~7cmだけ浅く耕します。 |
田植え | 徒長した稚苗が密植(5~10本/株)します。さらに、稚苗のか弱さを補うために化学肥料を与え、農薬を使用します(稲は急激に生育するが、根は深く張らない)。 田植え後しばらくすると、除草剤がまかれます。 |
葉や茎のしっかりした成苗を疎植(2~3本/株)します。植え付けられた稲は、堅い土壌の中に、なんとか根を張ろうとします(稲の野生化)。 米ぬかなどの自然の力、手刈りなどを行い除草剤は使いません 。 雑草と競い合って生き抜いてこそ野生のたくましい稲に育つのです。 |
稲の生長 | 密植で化学肥料を多投するため、初期生育が盛んですが、6月にもなると株どうしが込み合い、病害虫の住処となります。そして、十分な日光を浴びることができず、茎は細くなります。 水温が上昇してくると、土中でガスが湧くために根腐れが起こります。 |
はじめのうち生育は緩やかで、分けつ茎の発生は少ないのですが、植付け本数が少ないので、十分な日光を浴びることができ、親茎は太く生育します。 水温が安定し根に酵素が供給されるため、根腐れは起こらず、根は葉や茎に養水分を与えられます。 |
田んぼの 生き物 |
除草剤をまいているので、稲以外の植物は一切ありません。 病害虫が発生しても、それを食べる天敵が少ないので、害虫の大発生がしやすい状態になり、さらなる農薬の使用につながります。 |
サヤミドロは光合成により、大量の酵素を発生させるので、田んぼの水質浄化にも貢献しています。また収穫後は、土に還り自然の肥料となります。 入水後、最初にミジンコが大発生します。そして水が湿まってくると、クリーンな水質の田んぼにのみ発生するサヤミドロ(藻)が付着します。 |
収穫 | 硫化水素などの害により、根腐れを起こすため、秋落ちや倒伏の危険性があります。 根に活力がないため、穂に養分や水分を送りつづけることができず、米粒は小さくなります。 |
根が白く生き続けているため、秋落ちや倒伏の危険性はほとんどありません。 |
結論 | 生産性を重視し、農薬や化学肥料の使用を前提とした農法 | 過酷な環境で育った稲が野生化し、農薬を使う必要がなくなった安全な農法 |
小野寺さんのお米を使って作ったおこげせんべいが登場しました!
小野寺さんが丹誠込めつくった生命あふれる田んぼのお米を粉にしないで丸粒のままおせんべいにしてしまいました!香ばしくさっくりと美味しい味わいはお茶うけにぴったりです。