自分好みの珈琲を淹れるための4つのポイントをご紹介
湯温を気にしていますか?豆の挽き具合&焙煎度合いは嗜好に適していますか?お持ちの道具と挽き具合の関係性は大丈夫?
あなた好みのコーヒーを
見つけてみませんか?
気分転換したいときや、食後の口直し、起きてすぐの目覚ましなど色々なタイミングで好まれる珈琲ですが、飲むタイミングによって飲みたい味も異なるかもしれません。アッサリ軽いけれど酸味があるタイプ、苦味が強くてコクがあるタイプ、などあなたの好みはどんな味ですか?
1杯のコーヒーができるまで
コーヒー豆を生産し、収穫したコーヒーチェリーの中から種子を取り出します。それを果肉や薄いからを取り除いて精製し生豆となったところで、状態の悪い豆を選別します。その後、焙煎され、粉末状したものが普段目にするコーヒーの粉です。あとはお湯で抽出すればコーヒーとなります。
お好みのコーヒーを楽しむ為に
コーヒーの味を決定する要因
コーヒーの味を決定する要因は、生豆の品質が70%、焙煎が20%、抽出が10%と言われています。つまり、焙煎や淹れ方でも味に影響はありますが、それよりも好みの特長に近い豆を選ぶことが重要なのです。
コーヒーの産地と特長
コーヒーチェリー
珈琲豆はリンドウ目アカネ科コーヒーノキ属のコーヒーノキになる赤い実、コーヒーチェリーの種子です。主な産地は熱帯・亜熱帯地域で赤道を挟んだ南回帰線から北回帰線の範囲にあたり、コーヒーベルトと呼ばれ約70の国で生産されています。中でも雨期があり、高地で水はけの良い場所のコーヒーは上質なものが収穫されます。コーヒーノキは現在125種が知られていますが、主に栽培されているのはコーヒーの三原種と呼ばれる、アラビカ種、ロブスタ種(カネフォーラ種)、リベリカ種です。コーヒー豆は生産国や地域によって大まかな特徴があります。
コーヒーの飲まれ方は世界各地様々で、一般的とされる抽出方法以外にもコーヒー発祥の地エチオピアではコーヒーセレモニーという伝統的な習慣がありますし、北欧ではコーヒーを煮出して上澄みを飲む方向もあります。
中米地域
【メキシコ】
オーガニックコーヒーの多い産地。コアテペック、メルセデスなどさっぱりとした軽い飲み口が特徴。
【キューバ】
クリスタルマウンテンは、ブルマンに近い中庸な味。
【ジャマイカ】
最高級品種とされるブルーマウンテンで有名。品質管理が徹底されている。酸味はあるが、バランスの良い味。中庸。
【グアテマラ】
グアテマラの産地。酸味と甘い香りとコク、華やかさとキレ。
【コスタリカ】
柑橘系の華やかさがあり、香り豊かで上品な酸味、濃厚でコクがあります。
南米地域
【コロンビア】
コーヒー生産国世界二位。コロンビア・スプレモの産地。苦味の中にもほのかな甘み、柔らかい酸味を持つバランスの良いマイルドな味。
【ペルー】
酸味は少なく、甘みや優しい苦味があり、後味が良い。
【ブラジル】
コーヒー生産国世界一位。ブラジル・サントスの産地。酸味・苦みも少なめで雑味が少ないバランスの良いコーヒー。中庸。
中東・アフリカ地域
【イエメン】
高級品として知られるモカ・マタリ。酸味と調和の取れた味わい。中庸。
【エチオピア】
イエメン同様にモカフレバーのモカハラー。酸味と調和の取れた味わい。中庸。
【タンザニア】
キリマンジャロブランドの産地。酸味と甘い香り、コクが深く上品な味わい。
アジア・オセアニア地域
【インドネシア】
マンデリン・トラジャの産地。苦味と風味、濃厚なコク。
【ハワイ】
ハワイ・コナは他のコーヒーに比べ、爽やかな酸味、甘い香りが特徴。
カフェインレスコーヒー・デカフェ・ノンカフェイン
カフェインの含有量を減らしたもの、少ないもの、もしくは含まれていないコーヒーを指します。タンポポコーヒー、玄米コーヒー、チコリ、いちじく、ライ麦などを使用した雑穀コーヒーなどがあります。カフェインを控えたい方に。
インスタントコーヒー
インスタントコーヒーとは、コーヒー豆の抽出液(コーヒー)を乾燥させて粉末状にしたもので、お湯を注ぐだけでコーヒーになるお手軽タイプ。
コーヒーを自宅で淹れる際の道具
コーヒーを淹れる器具は、ドリップ、コーヒーメーカー、フレンチプレス(コーヒープレス)サイフォン、エスプレッソなどがあります。
ドリップ
ペーパードリップ、ネルドリップがあります。どちらも抽出時間を安定させるために、湯の注ぎ方を安定させる必要があります。手で淹れるので、豆の挽き具合や湯温、湯量の調整を手軽に楽しむことができます。ネルドリップはペーパードリップが普及する前に使われていた手法でペーパーよりもろ過が早いので大量抽出に向いています。
コーヒーメーカー
原理はドリップと同じですが、手軽に使えるので便利です。挽いた粉を入れるものと、豆から入れて淹れる直前に挽くものなど、タイプが様々ですがセットしてスイッチ1つで安定した味を楽しむことができます。コーヒーメーカーは抽出時の湯温が高くなる傾向があり、多くの成分が抽出され味が濃くなりがちです。重いと感じる際は中挽きではなく粗挽きにしてみる、煎り度合いの浅いものにしてみるなど試してみてください。保温は、加温しながら保温するものは酸味が増えたり、苦味や風味が変わる傾向にあります。すぐ飲めないものは保温できる水筒や魔法瓶、コーヒーポットなどに淹れたほうが美味しく味わっていただけます。
フレンチプレス
ポットにお湯とコーヒーを淹れるので、抽出時間を決めやすいため、味の制御がし易いと言われています。この浸漬法はより多くの成分が抽出される特徴がありますが、漉さないとコーヒーに細かな粉が入りやすく好みが分かれるようです。
水出し
お湯では無く水から抽出する方法です。お湯に比べ成分の溶け出しに時間を要するので、冷蔵庫で一晩置くと簡単につくることができます。ただし、抽出成分が少ないため、味はマイルドになります。淹れ立ての温かいコーヒーが持つ苦味、風味などの重さよりもさっぱり感が欲しい時に。
サイフォン
フラスコ内の気体の加熱膨張によって押し上げられた湯がロート内の粉に触れることによりコーヒーの抽出が行われます。湯の量と湯が粉に接している抽出時間を気に掛けるだけで味の安定度が高いコーヒーを淹れることができます。
エスプレッソ
原理はドリップと異なり、高温の湯に圧力をかけて短時間で少量の濃厚なコーヒーを抽出する方法です。クレマという、コーヒーの表面を覆う細やかな泡もエスプレッソの特長で、香りをマグカップから逃がさない役目があります。
珈琲をより好みの味に近づける方法
自分で珈琲を抽出する際にこだわるポイントは4つあります。
コーヒーの味には、苦味、酸味、甘味がありますが、お湯の温度が沸騰したてのように高いと、どの成分も良くでてくる特長があります。逆に温度が低いと酸味は出ますが苦味が出にくい特長があります。目安として90度程度の湯を使われると良いでしょう。苦味を抑えたい場合は湯温を低めにしてお試しください。
なお、水出しもできますが味がマイルドになります。コーヒーの淹れ立ての香り、苦味を求める時にはお薦めしません。ただ水出しのほうがホットコーヒーよりも僅かですが風味が長持ちする特長があるので、上手に使い分けてみてください。
抽出湯温 | |
---|---|
湯温 | |
味 |
味覚の温度特性 | |||
---|---|---|---|
甘味 | 苦味 | 酸味 | |
温かい | 〇 | 〇 | × |
冷たい | × | × | 〇 |
○・・・感じやすい ×・・・感じにくい |
細めの湯でゆっくり抽出すれば深み・コクのある味わいになり、太めの湯でサッと抽出すれば、あっさりした味わいになります。
抽出時間 | |
---|---|
時間 | |
味 |
コーヒー豆の挽き具合には、粗挽き、中挽き、細挽き、ごく細挽きとあります。これらはお持ちの抽出器具により適正な挽き方を選ぶことがおいしく淹れるコツです。
焙煎豆を挽くには、ミルやグラインダーと呼ばれる器具を使います。コーヒーメーカーも豆を入れると挽いて淹れる機能が付いているものもあります。お持ちでない場合はコーヒー豆ではなく挽いてあるものをお選びください。
豆の挽き具合と特徴 | |||||
---|---|---|---|---|---|
挽き方 | 挽き 度合い |
粒子 サイズ |
特徴 | 最適な器具 | 濃度 |
粗挽き | ざらめ糖以上 | 抽出に時間がかかるが、雑味が少なく苦味が押さえられやすい。 |
ネルドリップ、フレンチプレス | ||
中挽き | グラニュー糖程度 | 一般的な挽き度合いで、苦味と酸味のバランスが調和した味わい。多くの器具に適している。 | ペーパード&ネルドリップ、コーヒーメーカー、サイフォン | ||
細挽き | グラニュー糖と白砂糖の中間 | 苦味が出やすく、濃厚な味わいに。成分が抽出されやすい。 | ペーパードリップ、サイフォン、水出し | ||
ごく細挽き | グラニュー糖程度 | パウダー状で濃厚なコーヒーを抽出できる。成分が抽出されやすい。 | エスプレッソ、水出し |
コーヒー豆は生豆に加える熱の程度で香味や味、色の変化が生じます。同じ豆を使っても焙煎度合いで酸味と苦味のバランスが変化するので、自分の好みの焙煎度合を知っておくと、おうちカフェタイムが楽しみやすくなります。
また取り扱うお店によっても表記が同じでも焙煎度合が異なることがあります。好みの焙煎度合を見つけるにはブレの少ない中煎り、シティロースト、ハイローストを試し、そこから酸味が欲しければ浅煎りに、苦味が欲しければ深煎りを飲み比べてみるのが良いでしょう。
焙煎度合いと味 | |||||
---|---|---|---|---|---|
煎り具合 | ロースト名 | 特徴 | 焙煎目安 | 酸味 | 苦味 |
極々浅煎り | 白いコーヒー | お茶のような軽い味わい。 | なし | なし | |
浅煎り | ライトロースト | ソフトで軽い飲み口。苦みは少なく酸味がある。 | 強い |
弱い |
|
シナモンロースト | |||||
中煎り | ミディアムロースト | まろやかな飲み口。苦味と酸味のバランスが整っている。 | 酸味と苦味のバランスが良い | ||
ハイロースト | |||||
シティロースト | |||||
深煎り | フルシティロースト | コクがあり香ばしい飲み口。苦みと甘さがある。 | 弱い | 強い | |
フレンチロースト | |||||
イタリアンロースト |
穀物コーヒーとハーブコーヒー
玄米・大麦・ライ麦などの穀物を焙煎(黒炒り)した穀物コーヒーや、チコリ・タンポポなどのハーブの根を焙煎したものなどがあります。
これらは、カフェイン成分は入っていませんが、苦味や香ばしさがあり、まるでコーヒーのような味わいなので、玄米コーヒーやタンポポコーヒーなどと呼ばれています。玄米・大麦・ライ麦など穀物コーヒーは原料丸ごといただけますし、タンポポやチコリなどハーブのコーヒーはそのエキスをいただけます。
味わいや効果もそれぞれ違います。
また単品だけのものもあれば、各種ブレンドしているものもあり、味の好みやその時の体調によっても使い分けるのもいいですね。
AndromedA Ethiopia Coffee 〜アンドロメダエチオピアコーヒー〜
エチオペアの森が育てた野生の生命の実
特定非営利活動法人 高麗 代表 高麗恵子
コーヒーがこんなにおいしくて体に良いことをはじめて知りました。
毎朝一番に淹れるアンドロメダエチオピアコーヒーのおいしさは、体にしみ渡り、体中に光が広がっていく様な体感がうれしく楽しく元気が生まれてきます。果実の香りが漂い、甘さと共に、コーヒー特有の覚醒作用がある深い味わいに感動します。
私はコーヒーが大好きで、毎日コーヒーを飲まないと一日がはじまらないのです。おいしいコーヒーを求め、探し続けてきました。2000年8月、生まれてはじめてエチオピアへ行きました。干ばつによる飢餓に苦しみ生命の危機に瀕する人々が1000万人いるというニュースを聞いた事がきっかけでした。
干ばつの地「ゴデ」を訪問し、旅の最終日の夜、コーヒーハウスに行き、エチオピアコーヒーセレモニーを経験しました。生豆をフライパンで焼き、香りを楽しみます。コーヒーの香りは、心やすらぎます。次に壷に入れたコーヒー豆を砕き、お湯を入れ沸かしていきます。小さなカップにつがれたコーヒーの味は、さわやかでおいしく、体も頭もすっきりし、旅の疲れが一遍にとれてしまいました。私は「おいしい」と思わず声を上げ、おいしいものとの出会いに感動しました。
私はコーヒーは、体に良いものとは思っていませんでした。日本でも海外でも本当においしいコーヒーを飲めることはなく、おいしいコーヒーを探すことは続きます。そして様々な偶然からエチオピアコーヒーを直輸入することがはじまりました。エチオピアはコーヒー発祥の地であると知りました。人類発祥の地でありコーヒー発祥の地であるエチオピアコーヒーを日本に輸入できることは光栄なことです。
私が多くの生豆のサンプルから選んだコーヒーはヤルガッチャフェとリムでした。リムは、カファ地方から生産されます。カファは、コーヒー発祥の地と言われています。今でも野生の森林地帯が残っている世界でも稀なる貴重な地域です。カファから車で3時間程行くとヤルガッチャフェ地域があります。カファ同様に野生の森林地帯ですが、リムはフォレスト(100%野生種)、ヤルガッチャフェは、セミフォレスト種に分類されています。 大地のエネルギーにあふれ、自然の恵みに あふれる地から生まれる実は、体に良いことは当然であるとエチオピアの地に立ちわかります。
アンドロメダエチオペア・コーヒーは一粒ずつ丁寧に手摘みされた後、水洗い式で生成されています。これは果肉を貯水槽に入れ、傷んだ豆、未成熟の豆、枝、葉、ゴミなどを浮かせて取り、果肉除去機にかけ果肉と種を別々に分離する精製方法です。手間をかけた分だけコーヒー本来のすっきりした甘味のある味わいが際立ちます。
タンザニア キリマンジャロ ゴマタスジ コーヒー
ゴマタ地域のコーヒーは、キリマンジャロプレミアムコーヒーです。アフリカ大陸で最も標高の高い山地である”PARE HIGHLANDS”にあるキリマンジャロ山の麓から産出されます。そこでは、最高の農業耕法によって管理されています。
キリマンジャロ ゴマタスジコーヒーは、海抜1500メートル~2000メートルの標高で育ちます。また、耕作地は火山性土壌地質であり、自然の肥沃な土壌となっています。1年のうち9月から11月、3月から4月の雨季がコーヒーの栽培にはとても良い影響を及ぼし、キリマンジャロ ゴマタスジコーヒーは、良いアロマ(香り)、良いボディ(コク)、良い酸味、すべてに恵まれています。
コーヒー・穀物コーヒー・ハーブコーヒーの種類