プレマのビーントゥバーチョコレート
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カカオ農園紹介

カカオ農園紹介

ドンナイ-ベトナム

中川信男がカカオ豆の産地・ベトナム
カムミー県ドンナイを訪ねました。

ベトナム カムミー県ドンナイ農事協同組合のカカオ
ルアンさん

ドンナイ農事組合を率いるルアンさん

ルアンさんはベトナム戦争終戦を迎えたとき、わずか9歳でした。貧しいベトナム中部で生まれたルアンさん一家は、戦争終結後、まだ未開のジャングルだったカムミー県に一家で移住します。その後、一帯は同じような開拓民によって農地として開墾され、メコン川流域の豊かな自然に支えられて順調な農業による発展を遂げました。ドンナイ農事組合では、主にコショウの生産を行い、現在では組合の加盟は約1000農家にのぼり、EUやアメリカの有機認証を受けた組合のコショウ類が年間約1000トンも欧州に輸出されています。

ドンナイエリアの近くには、政府系経営の広大な天然ゴムのプランテーションも行われています。生産効率を高めるため作業がしやすいように、一直線に植えられたゴムの木の広大な広がりは目を奪ういっぽうで、生物多様性の観点からは画一的な植生となり、決して自然な状態とはいえません。これに対し、組合に所属する民間の農家では、商品作物以外の多様な植物が混植されており、豊かな森の風景を維持しています。

天然ゴムプランテーション
コショウの木
カカオと共生するコショウの木
カカオに魅せられて

この地域では、海外や国内のカカオ栽培専門家たちからカカオ栽培の適地と認識されたことにより、2004年頃からカカオの栽培がスタートしました。一時期は日本の大手資本もカカオ栽培を支援しようとしたようですが、彼らの買い取り価格がアンフェアなもので、今や有力な外資系国内企業の方が高値で買ってくれるという事情もあり、日本の大企業のプレゼンスはすでになくなっています。

むしろ、地域支援を目的としたベトナム内外のスモールビジネスのほうがこの地域と、良質なカカオの可能性に着目しており、ドンナイ一体はベリー香の漂うフルーティーで芳醇なカカオの生産地として改めて注目されています。

ルアンさん自身や組合の仲間たちは、2009年からカカオ栽培に着手、最初に植えたカカオの木は、すでに13年ほど経過しています。

カカオレートラボ:カカオ農園の様子
カカオレートラボ:コンパニオンプラントとの共生の様子
カカオレートラボ:カカオの中
カカオレートラボ:中川とルアンさん談笑

ドンナイ農事組合では、ルアンさんをはじめ、現在では5農家がコショウとあわせてカカオの栽培を行っています。カカオ農園にはカカオやコショウ以外のさまざまな植物が共生しており、効率よりも自然さを優先した栽培を目指しています。良質で風味の高いカカオ豆の生産のためには、栽培そのものよりもむしろ収穫後の重要な工程である発酵と天日乾燥の技術が重要であり、地域の生産者は交流をしながらよりよいカカオを仕上げるための技術の改良に余念がありません。

発酵には木やステンレスでできた発酵容器とともに、バナナの葉が重要な役割を果たします。フレッシュなカカオ豆とバナナの葉を丁寧に層にして、およそ一週間、自然の微生物の力で発酵をし、これによりカカオらしさが引き出されます。まさにそれは日本の味噌や醤油、納豆などの製造工程と似たところがあり、発酵中の香りや粘りも、これらを思い起こさせてくれるものです。

カカオレートラボ:収穫後のカカオ(発酵前)

収穫後のカカオ(発酵前)

カカオレートラボ:バナナの葉を使います

バナナの葉を使います

天日乾燥過程

天日乾燥過程

発酵後のカカオはカットテストと呼ばれる発酵状況を見極めるテストが行われ、実際に豆を割って中を生のままで食べることで風味の広がりを確認します。これによって、よい発酵ができている豆だけがプレマルシェ・カカオレートラボに輸出されます。

カカオレートラボ:カットテスト2
カカオレートラボ:天日乾燥過程2
カカオレートラボ:天日乾燥過程
天日乾燥過程
カットテスト

カットテスト

現時点で、ドンナイ農事組合から国外に輸出されているカカオは私たちのラボに向けてのみで、他にもたくさんあるベトナム国外のbean to barでは、ドンナイ農事組合のカカオを使ったチョコレートを食べることはできません。

有機再認証に向けて

この地のカカオ栽培においても、コロナ禍は深刻な影響をもたらしました。実際、私たちのカカオレートラボでも製造設備は2019年には揃っていましたが、2022年まではカカオの輸入もままならず、ましてやカカオ生産地の現地確認も行えない状態が続きました。

人間と人間が顔をつきあわせ、お互いが信頼に値してパートナーになり得るのかという実に重要な判断の機会が奪われていたのです。ドンナイ農事組合のカカオも、従前はEUとアメリカの有機認証を受けていましたが、ドイツからの審査官が入国すらできないという状況により、2022年11月現在、認証の更新ができていません。

別の認証団体により追って審査が予定されており、従来の欧米認証だけではなく、カカオ豆素材としての有機JAS認証も並行して行う予定になっています。

有機認証付きコショウ

有機認証付きコショウ

共生したカカオの木

共生したカカオの木

平和こそ、価値

自ら運転する車中、ルアンさんは今までの生涯を振り返って私にこうお話しになりました。

「私がこの地に移住して今まで、とてもいい人生でした。私は共産党をよいとは思ってはいないけれど、戦争のあの時代に比べたら、平和のもたらされた今は、ほんとうに幸せだと思っています。世界中で、地政学的な理由による戦争が起きたり、懸念されていたりしますが、平和ほど人間にとって大切なことは他にありません。そのためには、まずはどんなことでも会って話し合うということ、これ以上に大切で戦争を回避する手段はないと思います。」

ラ・アルタグラシア – ドミニカ共和国

カリブ海に浮かぶ島国ドミニカ共和国は昔からカカオ豆の輸出が国の主要な産業になっていることもあり、よりクラッシックな味に仕上がるのが特徴です。Two Side Cocoa社のカカオ豆は発酵のうまみが強く、チーズやヨーグルトを感じる優しい酸味と発酵のうまみがお口の中に広がります。王道なお味ですので、誰にでも好まれやすくプレゼントに最適なカカオレートです。

ドミニカ共和国 ラ・アルタグラシア産 カカオ豆について
ドミニカ共和国 ラ・アルタグラシア産 カカオ豆について

ラ・アルタグラシアとはドミニカ共和国最東端の州の名前です。
Two Side Cocoa代表のPerez Christopher氏のご祖父が50年近くにわたりカカオの栽培と販売を行ってきました。

彼らは、ドミニカ共和国においてカカオ豆を育てたり収穫をする、その秘密を知ることはとても責任のあることであり、それらの歴史に刻まれたカカオ豆の栽培方法を守り伝えていくことが使命だと考えます。

彼らは、水、空気、土を貴重な資源と考え、環境負荷を最小限に抑えるため、収穫から出荷までの全ての工程を同じ場所で行っています。

また、このような高品質なカカオ豆を生産するためには、生産者の賢明な努力と経験抜きには不可能と考え、彼らの労働環境を最善な状態に整え、フェアな報酬を得られるよう日々努力を続けています。

カカオ豆は豊かな土壌と恵まれた天候のもとに育ち、3月から7月の間に熟します。収穫後、発酵が終わると木製のボードに寝かせ、一定の湿度になるまで待ちます。発酵の間は何度もサンプルチェックを行い、完璧な状態になるまで繰り返しおこないます。

それらのカカオ豆のうち、彼らの厳しい基準に達する、全体のわずか5%のカカオ豆のみ使用しています。

ドミニカ共和国 ラ・アルタグラシア産 カカオ豆

製造元: La Altagracia - Two sides

カカオの種類: Trinitario and Forastero

直営農場の広さ: 100ヘクタール (300/400 kg per hectare)

系列農場の広さ: 150ヘクタール

ドミニカ共和国 ラ・アルタグラシア産 カカオ豆農園
ドミニカ共和国 ラ・アルタグラシア産 カカオ豆農園
ドミニカ共和国 ラ・アルタグラシア産 カカオ豆農園

ウヤカリ-ペルー

南米の古代文明が宿る国、ペルーの有機JAS認証付きのカカオ豆です。温度が高くなりすぎないよう管理を徹底して加工しているペルー産の豆は、柑橘のようなフルーティーさ、花のようなフローラルな香りが鼻を抜けるのが特徴です。普通のチョコレートでは物足りない方、クラフトチョコレートらしく豆の個性が際立つフレーバーがお好きな方にはぜひ召し上がっていただきたいカカオレートです。

ペルー ウヤカリ産/Villa Andinaのカカオ豆について
ウヤカリ-ペルー

私たちはペルー/ウカヤリ産のカカオ豆をvilla andina社から輸入しています。villa andinaは食生活の改善に貢献する最高品質の自然食品・有機食品を開発することを目的に、2007年に設立されました。カカオ豆以外にもペルー産の様々な農作物の生産者と提携し、国際基準に沿った質の高い製品を生産することで農村地域の生活環境の改善に貢献しています。

Villa Andinaのミッション

  • ペルーの生物多様性に属する種に安定した需要を生み出し、持続可能性を与える。
  • 収益性の高い作物の栽培を促進し、地元の農業コミュニティを国際的な水準に統合する。
  • 付加価値の高い最高品質の自然食品を提供する。
  • 将来の農村開発プログラムで再現可能なビジネスモデルを開発する。

品質の高い農作物を生産することは農家の生活水準の向上において必要不可欠な要素です。villa andinaは専門的な認証を受けた農園と提携しています。私たちの輸入しているカカオ豆も有機JAS認証付きのカカオ豆です。

カカオの栄養素を失わないために

villa andina社ではカカオ豆の栄養素を重視し、大切な栄養素を失わないよう厳密な温度管理の元、全ての工程が行われています。農園で収穫され、カカオポッドから取り出されたカカオ豆は発酵の工程に移ります。通常カカオ豆の発酵中の温度は50℃以上になりますが、villa andina社の提携している農園では40℃以上にならないよう管理されています。

発酵の後、カカオ豆は水分量が7%になるまで天日乾燥され、BRC認証のあるカカオ加工場に輸送されます。加工場に到着した豆は全ての袋からサンプルを取り、検品され、安全なもののみ出荷されます。発酵、天日干し後のカカオ豆は洗浄した後、水分量が3%になるまで機械で低温乾燥され、カカオレートラボに出荷されます。

ウヤカリ-ペルー
ウヤカリ-ペルー
ウヤカリ-ペルー

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