日本は山が多いため、海沿いの平野や山に囲まれた盆地など、限られたところにしか街を築くことができません。そのような「可住地」と呼ばれる土地は国土の約30％程度しかなく、結果、国民の80％が標高0～100mの低い地域で暮らしています。
特に多くの人々が暮らす東京湾・伊勢湾・大阪湾の沿岸には海抜ゼロメートル地帯が広がっており、東京や大阪では大きな河川の水面よりも居住地区が低いという特徴もみられます。

低地で暮らしていると高潮や洪水の危険性が高い、というのは想像にかたくありませんね。また、日本は島国であること、気候の特性により多種多様な災害に見舞われます。

国民の大半が低地で暮らしている日本。世界でも有数の災害大国として知られています。

日本の国土の特徴から災害リスクを知る

地震

日本列島は4枚のプレートの境界に位置しているということから地震が多いというのは有名な話。

実際、世界で起こっている地震の約10％が日本及びその周辺で発生しており、マグニチュード6以上の地震に限って言えば、約20％にもなるそうです。

火山

火山の噴火、あまり日本ではイメージがないですよね。
ですが、日本列島には110個もの活火山が存在しています。そして、そのうち50火山が、「火山防災のために監視・観測体制の充実等が必要な火山」として気象庁によって監視されています。しかもその50火山の中の13個は噴火ランクAで、世界でも有数の火山大国と言われています。

津波

言わずもがな、四方を海で囲まれている島国は、津波から逃れることはできません。
とは言え、例えば同じ島国であるイギリスでは津波の被害はほぼありません。なぜなら、津波が起こる原因の大半が、地震の発生によるものだからです。
地震と津波は切り離せません。地震の発生数だけでいうと世界2位とも言われている日本ですから、津波が多いのも当然のことですね。

台風

日本は秋ごろを中心としてたびたび台風による被害を受けています。
暖かい海に囲まれた島国である日本は、低気圧が発生しやすい条件が整っています。

地球の温暖化の影響で海面温度がこのまま上昇すれば、強い勢力をもつ台風が大量に発生する危険性も否めません。

豪雪

北日本にお住まいではない方にはあまりピンとこないかもしれませんが、日本は世界有数の豪雪地帯をもつ国としても知られています。
降雪量の多い都市ランキング（北半球で人口10万人以上の都市が対象）では、上位3位が青森市、札幌市、富山市と日本が独占しています。
近年関東の方まで被害が及んだことは記憶に新しいですね。

土砂災害

日本の降雨量は、世界平均の2倍だとも言われています。それにくわえ、急流の川が多いこと、もろい地質の山が多いことが関係して、土砂災害が多くなっています。

水害は多くの犠牲が出てしまう大きな災害です。ハザードマップを確認して、ご自身がお住いの地域の水害リスクを把握し、豪雨の際には警戒を怠らないことが重要です。

参考）気象庁HP　及び一般財団法人国土技術研究センターHP

阪神淡路大震災 ビルの損壊

新潟県中越沖地震 鉄道の転覆事故

東日本大震災で被災した岩手県陸前高田市の様子

熊本地震 公共施設被害

平成30年7月豪雨の土砂災害

平成30年西日本豪雨海田町畝地区

（出典：一般財団法人消防防災科学センター）

電気・水道・ガス復旧までの目安

水道　約3日後〜約1ヶ月

新潟県中越沖地震自衛隊による給水活動

厚生労働省が発表した報告書（東日本大震災水道施設被害状況調査報告書/平成23年度災害査定資料整理版）を参考にしています。なお電気は翌日から1週間以内、ガスは2週間〜1ヶ月半と要しています。
地域によりますが、数日で復旧する場合もあれば、1ヶ月近く断水している場合もあります。もちろん災害が起こり、水道が止まった場合は自衛隊の給水車が来てくれます。でも必要な時に来てくれるとは限らず、また、水を求める方々で大行列になり、大きなポリタンクを抱えて自宅や避難所に戻らねばなりません。それらは食事や飲み水として使われる場合が多く、どうしてもその他の生活に必要な水へ回すことは難しくなります。水道が復旧するまでの間、洗濯や入浴(体を拭く）など、衛生面も気になります。

日本がいかに多くの災害リスクを抱えているか。このことを理解していてもなお、私たちは過去の経験を忘れて備えを怠ってしまいがちです。誰だって、怖いことからは目を背けたいのです。

しかし、自然災害はいつ何時起こるかわからず、誰でも被害を被る可能性がある。

特に、災害大国と呼ばれる日本で生きる私たちは、このことを肝に銘じ、常に防災意識を持って行動するようこころがけましょう。

実際に災害が起こった時のために、水を蓄えているという方は多いでしょう。

「うちにはペットボトル10本の水をいつも置いてあるから大丈夫」

たしかに、水を備蓄しておくことはとても大切なこと。人間は水がなければ生きていけません。いざという時、備蓄している水はまず、「飲料水」として消費されます。生きていくために必要だからです。

しかし、そのほかの人間活動にも、大量の水を必要とします。お料理ももちろんそうですが、トイレやお風呂、顔を洗うだけでも、どれだけの水が必要になるでしょうか。

「いつもお風呂に水を溜めるようにしてあるから、いざという時にはそれを使えばいいわ」

そうですね、お風呂にお水を溜めておくのは、とてもいいことだと思います。一般家庭だと、大量に水を溜めておけるのはお風呂ぐらいですから、当然利用すべきです。 災害時に限らずとも、集合住宅などで急な断水工事があったりもしますし、そのような時の対策としても有効ですね。

しかし、実際に建物が崩壊するほどの大きな地震が起こった時は果たしてどうでしょう。きゃりーぴゅあぴゅあ®販売元の社長が、貴重な体験談をお話ししてくださいました。

お風呂の水が残っていない

浦安市高洲地区液状化によるマンホール被害（出典：一般財団法人消防防災科学センター）

2011年3月11日、東日本大震災が発生した時、社長は車で高速道路を走行中でした。

突如、道路がぐにゃりと曲がったように見え、車をストップ。社長が車を降りると、周りは大混乱していました。

「急いで自宅に帰らなければ・・・！」

ご家族の携帯に電話するもつながらず、必至で車にエンジンをかけ浦安に戻った社長が目にしたのは、一面泥の海でした。
そう、埋め立て地に建てられたご自宅の周りは、液状化現象が進んでいました。

当然車は侵入できず、徒歩でご自宅に向かった社長ですが、泥の中を走るようなもの。ドロドロのセメントに足がとられ、何度も何度も転倒したそうです。

やっとの思いでご自宅に到着。ご自宅マンションは、壁には大きな亀裂が入り、かなり危険な状態。しかし、家族の無事を確認するために社長は中に入りました。
既にご家族が避難しておられるのを確認し、家の中をざっと見まわすと、タンスや本棚は倒れ、食器も散らばり、足の踏み場もないほどのひどい状態。

中でも社長が一番驚いたのはお風呂場でした。
いざという時のために、いつも浴槽に7割方ほど溜めていたはずの水がほとんどないのです。
あまりに大きな揺れだったために、浴槽の水が残らずこぼれてしまっていたのでした。

泥だらけでも洗濯ができない

阪神・淡路大震災 飲料水の給水（出典：一般財団法人消防防災科学センター）

先にお話したように、液状化現象の地面に足をとられ、泥だらけになった社長。社長だけでなく、同じような状況の人は他にもたくさんおられたと思います。

ですが、支給されるのは飲料水だけ。当然、洗濯をするほどの水はありません。顔すら洗うのもままならない状態でした。

緊急用手動移動浄水装置きゃりーぴゅあぴゅあは、いざという時に電気を使わず、プールの水や雨水などから、清潔な飲み水や生活水を作り出せる高性能浄水装置です。災害時だけでなく、キャンプの時などにも実力を発揮してくれます。

女性や子供でも持ち運びしやすく、短時間で安心の水を大量に製造できる「きゃりーぴゅあぴゅあJr」と、放射性物質も除去できる世界基準の逆浸透膜浄水（R.O.）システムを採用した「きゃりーぴゅあぴゅあ２」の2種類をご用意しました。

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