「パラベン」という表記は一般名ですが、パラベンの防腐成分は「安息香酸」です。
安息香酸は果実の種子に含まれ、種子がくさらないよう微量でしっかり防腐するための天然成分ですパラベンは防腐性と安全性が高いため食料保存料としても使われています（実が落ちて腐っても種子は腐らず子孫を残します。）

化粧品用防腐剤としての安息香酸は、種子から抽出したままのものでは品質的に安定しませんから科学的に作られます。
「パラベン」は化粧品用防腐剤としては最も微量で安全性が高く、皮膚刺激も最も少なく、製品中配合成分との安定性もよく、比較的安価な成分で化粧品に欠かせない成分です。

「パラベン」は本来、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸ブチルの混合された成分名でしたが全成分表示をするにあたりそれぞれ分けて表示をすることになりました。
それぞれの抗菌範囲に違いがあるため２種との混合が最も防腐効果として信頼性があります。

また、パラベンがお肌に負担がかかると思われるとイメージされがちですが「パラベン」が良くない成分かのごとく誤解されるのは「ノンパラベン＝無添加＝自然」のような間違った説明で商品を売り込んでいるだけで、これは事実ではありません。

水を含む化粧品で「パラベン」を使用しないとしてもいずれかの防腐成分を配合する必要があります。パラベン同様に信頼できる防腐剤となれば極めて高価で配合量も多くなります。