Veggy「ベジィ」
オーガニック中心のベジタリアン&エコロジー生活を提案する日本初のベジタリアン雑誌
Veggy「ベジィ」は販売終了いたしました。
ご愛顧ありがとうございました。
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日本で初めてのベジタリアン専門雑誌には
おしゃれで楽しいベジ&
エコな情報が満載♪
『ベジィ』を片手に
カラダもココロもご機嫌な毎日を楽しみませんか
日常にさりげなく取り入れたい、オーガニック野菜を中心としたライフスタイル。
「誰もが身近にできることから、持続可能なエコロジー生活をオシャレかつスマートに提案する」
それが、ベジタリアン雑誌『Veggy』の目的です。
べジタリアニズムで目指す平和な世界
編集長 吉良さおり
まずはあなたの出来る所から、スマートな選択をしてみませんか。
世界中にベジィ思考な人々が増えれば、確実に世界はピースフルに変わります。
一日一食でも、週末だけでも、おウチだけでも意識して完全菜食(べジタリアニズム)を取り入れることが、人の健康、地球規模の環境問題、そして平和へと繋がっていきます。
だからこそ本誌はスタイリッシュで快適なハッピー・ベジィ・ライフを提案します。
日本でのベジタリアン率5%を目指します!!
宣言
本誌『ベジィ』は、日本初のベジタリアン・マガジンとして2008年6月に創刊いたしました。
これまでの様々な取材を通じて菜食を選択することによって得られる恩恵、菜食ライフにシフトすることで環境問題への貢献に繋がることを深く知りました。
世界規模で考えると、各国のベジタリアン率はインドで約60%、イギリスでは約15%、台湾では約10%。
また、近年では先進国の著名人たちが菜食ライフにシフトしているという傾向もあるようです。
それらの国々では都心部から郊外まで菜食ライフを送る人々が安心して暮らせる環境(飲食店やスーパーマーケット)があります。
菜食という生き方がしっかりと根付き、市民権を得ているのです。
そこで本誌はある予測を立てて、『日本のベジタリアン率5%』を目指すことにしました。
日本国民約1億3千万人のうち650万人がベジタリアンになることで、日本の食料自給率が上がり、普通のスーパーでもベジタリアンコーナーが設置されたりと菜食ライフを選択した人々が暮らしやすい環境を作ることができると確信しています。
本誌はメディア活動を通して、食という観点から日本を盛り上げて参ります。
雑誌『ベジィ』
『ベジィ』吉良編集長インタビュー
【PROFILE】吉良さおり
「Veggy Steady Go !」編集長。1974年生まれの山羊座。
8年前からヨガをライフスタイルに取り入れるようになり、自然とベジタリアンの食生活を始める。仕事以外では、2歳年下の夫との間に誕生した長男の世話に追われる日々。
雑誌ベジィの創刊前は、編集社にお勤めだったのですか?
いえ、編集社にいたことはありません。
ライター、翻訳といった文筆業でしたので、畑違いというわけではありませんが、自分で雑誌をつくろうなどと考えたことはまったくありませんね。
何かのきっかけがあって?
3年前に結婚した夫がずっと出版関係の仕事をしていまして、出会った当時は編集プロダクションも経営していたんです。私のライフスタイルに関心をもってくれた彼から、それを本にした方がいいとアドバイスされたのが直接のきっかけですね。
実は私、子供の頃からお肉が大の苦手だったんです。19歳のときにイギリスに留学することが決まったのですが、向こうはなんといっても肉食文化の国。食卓に出てくるたびに断るのもどうかと思って、最初からベジタリアンの家庭を探してホームステイすることにしました。
そのおかげで、お休みの日はお野菜だけを使った家庭料理のレシピを教わったり、オーガニックショップにお買いものに連れて行ってもらったりと、お家のお手伝いをしながらいろんなことを勉強させてもらいました。
イギリス人ってなんとなく日本人に似ているなと感じることが時々ありましたが、そのひとつが、とても神経質な人たちだということ。食にこだわる人たちも、調理法や素材の安全性などにはかなり神経質です。ところが私はというと、当時はまだ自然食の知識もまったくなく、そういったお店がたくさん存在することにさえ、「すごいな!」と驚いているようなレベルでしたが、おかげさまで日本に帰国してからは、一般のスーパーだと買えるものがなくて、必然的に自然食品店に通うようになりましたね(笑)。
その後フランスに留学したのですが、しばらくするうちにみるみるお肌が荒れてきたんです。そのころはまだ乳製品は摂っていたので、高カロリーのフレッシュチーズ(フロマージュブラン)をヨーグルトと勘違いしてしばらく食べ続けていたのが原因だったのではないかと今となっては思うのですが、その乳製品か、お水か、あるいは生活そのものが変わったからかと悩んでいた私に、友人がマクロビオティック専門の自然食品店を紹介してくれました。
そのお店に通い始め、店主のご夫婦ともよくおしゃべりするようになり、マクロビオティックのお料理や哲学にふれる機会にめぐまれました。日本に戻ってからは本格的にマクロビオティックを学び、当時ブームだったヨガも始め、ベジタリアン、オーガニック、そしてエコロジーという生活に完全にシフトしていった結果が、今の私のライフスタイルなんです。
転換期ごとにうまく方向づけられてきた?
はい、まさしくそんな感じですね。特に、最初に留学したイギリスからは一番影響を受けました。ベジタリアンカフェもあちこちにありましたし、ドラッグストアでもベジのお総菜やサンドイッチなどが買えましたし。薬局では、本当に健康によいものしか売っていませんでしたね。日本はアメリカナイズされていて、体にいいものも悪いものも置いていますが・・・。そういう面でも、イギリスに行って正解でしたね。最初にアメリカに行っていたら、毎日普通にアメリカンなピザとか食べていたかもしれません(笑)。
ご自身のライフスタイルを発信する必要性を感じた理由は?
一般の人たちの意識を変えたいと思ったのが理由です。結婚、そして将来子供を育てるという人生設計が具体的に見えてきたものの、現実的に周囲を見まわしてみると、いずれ生まれる自分の子供に通わせたいと思える学校がまったくないのです。それはお察しの通り、給食の問題です。小学校に限らず、介護施設などにも共通することですが、経費の問題があるのか食に関してあまりこだわりを感じられないというか、あまりにもお粗末な内容だと感じました。
でもその問題を解決するには、私ひとりではあまりに非力です。つまり、いくら自分は自然食品店で購入していても、一般の人たちの価値観が変わらない限り、結局そういった公的な場面でつまずいてしまうんです。だからこそ、私がこの雑誌を立ち上げることで、少しずつでもいいからまずはみんなの意識を変えていきたいと考えたのです。
興味関心のある人たちは、さまざまなチャンネルから積極的に情報を集めてきますが、そうではない一般の人々の意識に働きかけることは一番難しいものです。フリーペーパーだとあまり手に取ってもらえませんから、ファッション雑誌のようにおしゃれ感があって、楽しそうな媒体でないと絶対に浸透しないなと考えました。そういった想定で、スタート前からかなり熟考しましたね。
「一般の人たちの意識を変えたい」という目的でスタートして、その後の手応えは?
最近はベジィの名前を出すと、「知ってる、知ってる」という声をずいぶん聞くようになりましたね。読者ハガキに目を通していても、もともとベジタリアンに関心のなかった人が、「この雑誌を読んで興味をもつようになりました」などと書かかれていて、すごくうれしく思っています。
ベジタリアンの人たちはこういった専門雑誌が発売されると購読してくれます。それはそれでうれしいことなのですが、今までまったく興味のなかった人が、この雑誌と出会うことによってそういった生活にふれてくれるのはほんとうにうれしいことです。まさしくそれが私の目的ですから、そんな風にどんどん広がっていくことを期待していますし、そのためには、誰にも手に取れるようなラフな誌面づくりが大切だと思っています。
ベジィの編集に携わるスタッフも、必ずしも全員がベジタリアンである必要はないと考えています。むしろベジタリアンでないスタッフの発言がとても参考になることも多いんです。というのも、私自身がかなりストイックなので、どうしても情報が偏ってしまったり、説明が不十分だったりします。「これくらい説明しなくてもだいじょうぶだろう」と思っていても、一般の人には全然わからないことも多いのですが、それではだめですよね。ベジタリアンに関する知識がまったくない人に提案するという目的を見失ってしまうと、やはり浸透しないですから。
一般の人たちの注目を集めるために、特に心がけていることは?
「常に、消費者目線」ですね。先進国のセレブの間では、オーガニック&ベジタリアンというはごく普通のことですが、イコールお金がかかる、というイメージを与えたくないんです。もちろんこの雑誌はセレブの人たちからも人気がありますが、たとえば「ワンコインでできる料理」など、だれもが取り入れられるものを、今後はもっと力を入れて織り込んでいきたいと思っています。
発信する情報の、ガイドラインは?
紹介する情報は、できるかぎり無農薬で、環境にやさしいものを基本としています。もちろん食品添加物は不使用で、ほぼ植物性。乳製品もできる限り避けていますが、ラクト・ベジタリアン、ラクト・オボ・ベジタリアン向けの商品などに一部ふくまれる場合はそのむね表記しています。紹介するレシピでは、乳製品を豆乳やナッツミルクで代用していますし、お魚やお肉類は一切使っていません。「動物性の食材を使わなくても、こんなにおいしくできるんだ!」という発見を提供できるって、とてもおもしろいことですから。
ベジィは今年で三年目になりますが、最近はおしゃれなフレンチレストランなどでもベジコースが登場し始めているんです。もしかすると、多少は影響あったのかなと思うと、すごくうれしくなりますね。
環境問題にも関心がありますので、最初は環境関連の雑誌はどうだろうとも思ったんです。でも突き詰めて考えていくうちに、食生活を変えることが結局はもっとも環境によいことで、それはひとりひとりが毎日普通にキッチンで取り組めることだということに気づきました。環境のことってどうしても曖昧になりがちですし、いろんな情報を与えられても、いざとなるとみんな何から取り組めばいいのかが分かりづらいですからね。
女性が食を変えるだけで環境は大きく変わるはず。だからやっぱり、ダイレクトに女性に向かって発信するほうが効果的だと考えました。でも実際は男性の読者もいらっしゃって、ご意見もたくさんいただきますよ。最近では、「この雑誌でローフードを知って始めてみました」などというお声も届きました。
確実に浸透していますね。そういった人たちが増えてきた次のステップは?
みんなが集まる場を提供したいですね。誌面以外のイベントもいろいろと考えています。外部のイベントに参加したり、自分たちで企画したり。この前は台湾素食ツアーを企画しましたし、これからもいろんなスタディツアーなども企画していきたいです。
そして何よりもやはり、続けていくことです。
浸透してきたとはいえ、テレビの料理番組で紹介しているレシピもまだまだですし、ナチュラルっぽい雑誌でも、動物性の食品が普通に登場しますし。とにかくまだまだ、なんですよね。なんとなくナチュラルというものはすでにたくさんありますが、その「なんとなく」というのはそろそろ取り払う時期じゃないかと思っているんです。欧米の主要都市ではすでにその傾向があるのをずっと感じていました。
かといって、マクロビ食といった、何かひとつのスタイルにとらわれるのは私の目指すところではありません。私自身ミーハーなので(笑)、アーユルヴェーダもいいし、ローフードやナチュラルハイジーンもいいし、長岡式酵素もいいし。いいものはすべて取りあげたいと思っています。たとえばですが、マクロビだけを学んで実践している人のなかには、もう必要ないんじゃないかな?という状況でもまだ継続していたり、それでいてどこかお辛そうな様子だったりすると、「何かがおかしいな」と思ってしまいます。人それぞれ、その時々によっても必要なものは異なりますから、私たちは常にいろんな情報を提供して、あとは読者の皆さん自身で選んでいただきたいです。
もちろん、そういった私たちのコンセプトに反発もあることは想定しています。今まで大切にしてきた固定概念を崩されることはある種の恐怖ですが、常に新しいものをなるほど!と素直に感じられる子どもの様に柔軟な感覚を大人になっても失わないこと、これこそが究極の脳のアンチエイジングなのでは?と感じています。
諸先生方にはご自身の哲学を広めるという使命がありますし、みなさん素晴らしい哲学を持っていると感じていますが、私たち受け手側は、いろんなことを自由に取り入れてみてもいいのでは?と思うんです。そのほうが楽しいですし、自分の知識や選択もどんどん広がります。人それぞれ体質や性質が違うのですから、誰にでも当てはまるものなんてこの世には存在しないと思っています。
今は、あれこれ否定している時代ではなくて、いいものはいいと認める気持ちが大切です。いいものを取り入れれば、今よりもよくなるんですから。
私自身、動物性のものは極力避けますが、お肉を食べる人のことを否定はしたくないし、そういう業界のことを批判もしません。否定的な行動よりも、よりいいものをポジティブに提案していくほうがいいと思っているので、読者の気持ちが重くならずに、楽しんでもらえる情報誌にしました。
「こういう暮らしが楽しいですよね」という私たちの提案を突き詰めればきっと、だれもが、環境のことや世界の危機のこと、経済のこともいつか気づくでしょうから、重い話をするのは気づいてからでいいのではないでしょうか。最初から重い話で始めてしまうと、それに抵抗がある人たちにリーチできませんし、何にでも段階が必要ですよね。
だから最初のアプローチは、「こういう生活いいよね、楽しそう、おしゃれ」。それでいいと思うんです。みんな健康になりたいし、幸せになりたい。そういうところに焦点をあわせたほうが、みんなに興味をもってもらえますから。
読者層は子育て世代が中心?
下は10代後半から上は70代までと、非常に幅広いです。平均をとると30歳半ばになりますが、最近は晩婚の傾向なので、子育て中の読者は3割くらいでしょうか。ですから誌面には育児に関する情報がまったくないので、いずれはぜひ別冊で出したいですね。
私自身が子育て中ですし、もともとの立ち上げの目的も子供の将来を思ってのことでしたから、子供に関することはやはり力を入れていきたいとずっと考えています。最近、自然派育児のママ達と月に一回集まってお食事会を兼ねた情報交換会をしているのですが、彼女たちともいつも、「何かやりたいね」という話で盛り上がっているんです。
子育て世代へのアプローチも、やはり基本は「楽しく」ですね。
はい、もちろん。ただ、育児に限ったことではないですが、ありきたりのテレビや雑誌を見ていても、ほんとうに正しいと思える情報を得られませんよね。だからこそベジィでは、なんとしても正しい情報を掲載していきたいんです。大きな出版社ならば上部からNGがかかるような内容でも、さいわい私たちは小さな会社ですから、そのような圧力もなく何でも取り上げることができるのが強みだと思っています。
私はこれまでにいろんな書物を読んできましたが、世の中ではNGとされるけれども実は正しいことを正々堂々と本にしている先生方もいらっしゃいます。そういった方々にお会いしてインタビューさせていただくと、ほんとうにパワーが半端じゃないんですよね。リスクをいとわず正しい情報を伝えてくださる方々のおかげで、助かっている人もたくさんいらっしゃいますし、私自身もそういった方々の本にいつも学ばせてもらっています。
だから私も、そんなふうに人々から感謝される本をつくりたいですね。シンプルに「楽しい」という理由で読んでくださる読者以外にも、病気などの理由から、ほんとうに正しい情報を必要としている人たちもとても多いので、そういった人たちを裏切りたくないという気持ちは強くあります。
そんなこともあって、見た感じはさっぱりした雑誌ですが、なかには少し濃い情報もくわえているんです。そういった内容はメインにはもっていきませんが、これからもずっと小出ししていくつもりです。もちろん最終的には気づいてほしいことなので、気づく人には気づいてもらえるような誌面づくりを心がけていますし、やっぱり私自身がもっとも興味のある部分ですから、実は一番力を入れていますね。
とはいえ、無意味な衝突がない環境をつくりたいですね。たとえば、表紙からして濃いと、それだけで衝突ができてしまいますし(苦笑)。「これが事実です」と言いきるのは簡単ですが、いかに世の中と摩擦を起こさずに人々に伝えられるかというのが、一番難しいところです。私はその難しいことに挑戦したいと思っています。いくらすばらしいことを言っていても、摩擦が起こってしまってはよい方向に進みません。そういった摩擦は、できることならばないほうが何でもスムーズにいきますし、常に柔軟に方法を考えながら、ほんとうに正しいことを皆さんに伝えて続けていきたいと思っています。
プレマ株式会社
山下喜代己
「仕事で発散しているのでストレスはゼロ」というベジィ編集長の吉良さおりさんも、お仕事と子育て、そして壮大なミッションのバランスをうまくとりながら、多忙かつ充実した毎日をおくるスーパーワーキングマザーのおひとり。当サイトとは浄水器ハーレーをご購入くださって以来のお付き合いとのこと。最近特に気になっているのは電磁波対策だそうで、電磁波カットホットカーペットやエルマクリーンなどもご愛用中だそうです。
「数年前にネットで電磁波カットグッズを探していたんですが、どう検索してもプレマさんの情報にたどり着くんです(笑)。ベジィのインタビューで中川社長にお会いした際にも、電磁波の問題について興味深いお話をたくさん聞かせていただき、ますます関心が高まりました。」
もしかすると近い将来、電磁波に関する別冊誌も期待できるかもしれませんね。
プレマスタッフの突撃レポート!
キラジェンヌ株式会社代表吉良さおりさんに突撃インタビュー!
子育て世代こそ、仕事で「心のバランス」を!
日本初のベジタリアン雑誌「ベジィ」の編集長かつ、出版社であるキラジェンヌ株式会社代表でもある吉良さおりさんは、出版業というハードな仕事をこなしながら、まだ2歳手前の小さなお子様を育てるワーキングマザー。その小柄な体からは想像もつかないような力強い求心力で周囲を巻き込みながら、大きなミッションを具体化し続ける姿はまさしく「台風の目」そのもの!
現在お二人目をご懐妊中とのことで、さらに多忙を極めそうな吉良編集長に、「ベジィ」を創刊したきっかけや、「子育てをしながら働く」ことについてお話ししていただきます。
「ベジィ」の出版を決断したのは、人々の意識を変えたかったからです。結婚・子育てという人生設計が具体化してきたものの、周囲を見まわすと、いずれ生まれる自分の子供に通わせたい学校がありません。それはお察しの通り、給食の問題。経費の都合か、あまりにもお粗末だと感じたものの、その問題をひとりで解決するにはあまりに非力です。いつも自然食品店を利用していても、一般の人々の価値観が変わらなければ、結局つまずいてしまいます。だからこそ、この雑誌を通じて人々の意識を変えていきたいと考えました。
ベジィのある生活
ファッション雑誌のようにおしゃれ感があって、楽しそうな媒体でないと浸透しないと考えたので、最初のアプローチは、「こういう生活いいよね、楽しそう、おしゃれ」。誰もが健康になりたいし、幸せになりたいのですから、そこに焦点をあわせたほうが興味をもってもらえますから。もともとベジタリアンに関心のなかった人から届く読者ハガキに、「この雑誌を読んで興味をもつようになりました」と書かれているのを読むと、すごくうれしくなりますね。
「ベジィ」の読者層は10代後半から70代までと幅広く、子育て中の読者は3割程度なので、誌面には育児に関する情報がありません。私自身が子育て中ですし、もともと子供の将来を思ってのことでしたから、子供に関することはやはり力を入れたいので、いずれはぜひ別冊を出したいですね。自然派育児のママ達と月に一回お食事会を兼ねた情報交換会をしているのですが、彼女たちとも、「何かやりたいね」という話で盛り上がっています。
私は以前、フランスに留学した経験があります。フランスでは裕福なブルジョアのマダムでも仕事を持っていて、もしかすると仕事をしていない女性はいないのではないかとさえ思うほどでした。もちろん、ベビーシッターに関する国の制度が充実していることが日本との大きな違いのひとつではありますが、なによりもフランス人男性はイキイキと仕事をしている女性のことが好きなんです。
そういった風景を見て、「子供を育てながらでも(仕事は)続けられるんだ」と思ってきたので、私自身も当然ながら、出産後も仕事を続けることに違和感はまったくありません。自ら働くことで男性の苦労も理解できるようになる一方で、主人とも何かにつけ対等に話ができますし、自分の意志で何でもできますし(笑)。
「仕事と家庭の両立はたいへんでは?」と聞かれることがありますが、私はむしろ、仕事をもっている方がバランスよく自分の状態を保つことができています。私みたいなタイプの女性が専業主婦だと、日々の暮らしの中での小さな不満がたくさんたまってきて、それがすべて夫に向いてしまうと家庭崩壊にもなりかねません(!)。私にとっては、そんな不満を発散できるのが仕事の場ですし、事実とてもうまく発散できているので、まったくストレスがないのです。もしも専業主婦をしていたら、かなりのストレスでしょうね。ですから、毎日家事をしながら子育てに専念している専業主婦の方々はすごいと思います。
幼児虐待のニュースをよく耳にしますが、大抵は専業主婦で、若い母親であることが多いですね。人間は年齢を重ねていろんな経験をすると柔軟にもなってきますが、まだ若すぎると許せなかったり、受け入れられなかったりすることも多いものです。母親の愛に甘えることができない子どもたちはとてもかわいそうですが、若い母親をじゅうぶんにケアすることができない社会構造である以上、一概にその母親そのものが「悪」だと私は言い切れません。だからこそ、できることならば子供を生んだ後の女性も、社会に出て仕事をした方がいいと思っているんです。
同時に、家事と仕事の両立というのはやっぱりたいへんなことなので、やりがいと責任感とのバランスも十分に養っていく必要もあります。新たな一歩を踏み出す決断をした女性がどんどん社会に復帰できるような環境が整ってほしいですね。