limerime（ライムライム）を製造販売するのは、株式会社VVV（ヴィースリー）。

サニタリー商品というとこれまでコットンや化学繊維を表面材に用いるのが主流でした。そんななか、limerimeは天然の竹の繊維をトップシートに採用しています。

なぜlimerime（ライムライム）を立ち上げたのか？

なぜ竹の繊維を採用しようと思ったのか？

創業者の須藤紫音さんに、開発時の思いを綴っていただきました。

3つ理由があります。

第一にコットンを栽培するよりも、竹を栽培するほうが水や肥料など環境コストがかかりません。また成長スピードが木材などに比べて圧倒的に早いです。カーボンニュートラルの視点からも注目すべき素材です。

第二に、国内外の天然素材のナプキンを取り寄せて使ってみたなかで、とても肌触りがよかったのが竹製のトップシートだったこと。コットンや、シルクよりも竹は制電性があるので、かゆみ・かぶれの原因である静電気が起きにくいです。

第三に、竹は日本でも昔からおむすびを包むために笹の葉が使われるなど、抗菌・防臭作用や水分を吸収する特長があるからです。

大きく分けて2つの理由があります。１つ目は、敏感肌や乾燥肌に優しいため。一般的なナプキンは石油由来の化学繊維、香料、着色料が使われていたり、塩素を使った漂白が行われていたりします。ポリエステル・ポリプロピレンなどの化学繊維は、静電気を発生させやすい性質があるので、デリケートゾーンのかゆみやかぶれが起きることもあります。できるだけ天然素材のものを使用することで、肌トラブルの軽減が期待されます。

2つ目は竹素材はカーボンニュートラルであるほか、Bioフィルム（植物由来の生分解性プラスチック）は焼却時の燃焼熱がポリエステルなどに比べて低く、CO2の発生も抑えることができるから。現在多く流通している多くの製品は、表面材に加え、その下に使われている吸収体、防漏剤、パッケージなどを含め、石油由来のポリエチレン・ポリプロピレンなどであることが多いです。使い捨ての衛生用品は利便性が高く、現代社会になくてはならないもの。

しかし、この先の未来のために環境配慮という点を必ず考えていかねばならないと思います。

衛生用品は隠すものだとされて、コンビニやドラッグストアでは購入したことがわからないように茶色の紙バッグなどに包装されます。limerime-ライムライム-はそういったタブーを打ち破るようなインクルーシブ（※）なデザインにしたかったんです。タブーは私たち女性が変えていかなくてはいけませんが、社会を変えるには男性の意識も変えないと難しい。

例えば、育児などで買い物に行く時間がない時に、パートナーや異性の家族に衛生用品を買ってきてもらうことを気軽に頼めるような、そして、オールジェンダーが恥ずかしがらずに手に取れるようなインクルーシブなキービジュアルが必要だと思っています。

limerime-ライムライム-のプロダクトを通じて、健康や性についての話ができるようになったり、そんなことが実現するといいなという思いでインクルーシブデザインにしました。

※インクルーシブとは、「全てを包括する」「みんないっしょに」という意味があり、障がいの有無や性別、年齢、人種など同じ人間であっても様々な違いを認め合い、受け入れていくことを言います。