有機JAS認定のお餅『いずも美人』
種から一貫して農薬不使用栽培にこだわった出雲のお餅
30年間培ってきた有機栽培農法
神々の集う神話の国出雲より至高のお餅
三和農産のお餅
神話の国出雲で育ったお米を使った完全農薬不使用のお餅
三和農産の代表を務める渡部さんが、家族の病気がもとで「自分たちが食べるものは安全なものを食べたい」との想いから、10aの田圃を借り受け、有機栽培による米作りの取り組みを始めたのは今から約30年前。病気、害虫、草などに悩まされ悪戦苦闘の毎日を送りながら、独自の栽培方法を築き上げました。
三和農産の有機栽培について
三和農産では毎年全国から田植えなど見学においでになります
有機栽培とは、以前は無農薬栽培・無化学肥料栽培と言っておりましたが、消費者の皆様に誤解されることも、混同されることもあり表示できなくなりました。そして、このような栽培法を有機栽培と統一されることになりました。
三和農産では本当に安全で安心なものを作るために、まず田圃をもとの自然な状態に返し、植物本来の成長にゆだねることにより、美味しく全国でもトップクラスの高ギャバのお米が収穫できるようになりました。
また、三和農産では平成13年に環境保全型農業全国優秀賞をいただくこともできました。
有機栽培はこのようにして行っています。
- まず種子(稲の種)は一般的に全部消毒してあります。有機栽培では種の消毒は厳禁です。有機栽培の種子は自家無農薬栽培で自家採取をします。種子消毒は昔のまま熱い60℃のお湯につけて殺菌をします。
- 種はお米です。お米は生きています。お米には胚芽と言う部分があり、そこから赤ちゃんの芽が出てきます。赤ちゃんの芽はお米では栄養がとれません。お米をできるだけ一定の温度で冷たい水に浸し、お米を糖分にかえてお米の赤ちゃんの栄養に変えることです。稲の苗はこの栄養を元に葉っぱが3枚まで育ちます。しっかり元気な苗に成長しないといろいろの病害虫がつきますが有機栽培の苗は一切消毒はできません。田圃に田植えをしても消毒はできません。一般の慣行の苗は種で消毒してあり田植え前に、また、苗に消毒して植え付けをします。
- 有機栽培はお隣の田圃から水が有機の田圃に流れることは禁じられています。また、機械類も慣行の田圃で作業した後では有機の田圃に入ることもだめです。ですからあらゆる機械、作業機器は慣行作業から有機の作業はできません。農薬、科学肥料は丸2年間全く使っていないことが証明されないと有機であると言う証明はいただけません。
有機栽培へのこだわり
有機栽培は非常に時間と労力を必要とする農業です。何故そんなに苦しい農業をするのでしょうか。まず栽培の履歴、加工の製造履歴をはっきりと分かりやすく、消費者のみなさまに安心で、安全で身体に良いものをお届けすること、そして環境を守る大切さです。三和農産では若い3人の方たちが一生懸命でがんばっています。頭が下がる思いです。
有機栽培は金額が高くお金が入るからやっているのでは無いかと良く友達からも良く言われます。有機栽培はお金に返られない辛さ、苦しさが有ります。それではやめてしまえと言われるかもしれません。 しかし採算の取れない有機栽培から撤退する生産者が増え後の次世代のために誰が環境を守るのでしょうか。そのためにも私たちは皆様からお知恵をかり頑張って行きたいと思っています。
三和農産 渡部祐久
お米・お餅のできるまで
三和農産では安全と安心への取り組みとして、農作物・加工品の安全性を高め
- 安全・品質管理
- 情報の開示
- お客様の声の反映
- 農作物・加工品の信頼度の向上
- 第三者の監査
を行っています。
そして第三者(JAS有機認証団体)監査の目的は上記5点が機能していることの立証と継続・発展を志し、お客様に三和農産の農作物の信頼向上のために行っております。
風力による種子選別。重い充実した種を残す
塩水比率1.7で塩水選別
70度で温湯消毒
種子を浸種させる
播種させる
播種が済んだものからハウスに並べる
播種から6日目の苗
被服材をとられ寒がる苗
生ゴミ嫌気発酵堆肥
堆肥の散布
田植えの準備中に群がる海鳥
田植えを待つ稲
活性炭紙マルチによる田植え
田植え後
小学生の田んぼ見学
鴨に働いてもらい除草
毎年田植えには全国からお客様が
人手による除草
すくすく育ち収穫前の稲
感謝をこめて収穫開始
刈り取った米を運搬車に
刈り取ったばかりの籾がタンクに
収穫された籾は乾燥し籾摺りされ玄米に
マイナス電気をチャージ
マイナス電気をチャージし電子水を作る
色彩選別機を通し出荷準備
有機JAS認証された餅工場
お客様にお届けするJASのお餅
三和農産の一年
三和農産の忙しい一年
三和農産はこうして一年が過ぎていきます
畦のことを畦畔とも言います。
本格的な春を向かえ汗ばむ毎日になりました。三和農産では有機栽培本格的に準備に入り田んぼの水漏れを防ぐ畦塗りに入りました。有機栽培では田圃から水が漏れないようにするのと、他から汚れた水が入らないようにすることが第一に大切なことです。
耕して水を入れますと小動物が姿を現し水鳥などが群がってきます。
いよいよ今年も稲の種まき(播種)が始まりました。今年も元気な苗が出来ますよう願いをこめて。
稲の有機栽培で一番大切なのは元気な力強い苗に育ってもらうことが一番大切です。
今日は霰の降る寒い一日でしたがきっと元気に育つことを祈りながらの作業でした。
新しく今年も稲の苗誕生しました。本当に可愛く葉っぱ1枚が出ています。
今年も環境に優しい有機の田圃で元気に成長して行きます。
いよいよ田植え準備
今日は今年初めての田圃の代掻き(田圃を耕した土を水を入れ苗が育ちやすいように苗のお布団を作る作業、また雑草を押さえ稲の苗が育ちやすくするための作業です。)をしました。どこで分かるのかカルガモのつがいが4羽もきました。そして私の握り拳の半分ぐらいのトノサマガエルも我を得たりと言う顔で私の作業風景を見ていました。今から毎日変わったこと珍しいことが起こります。楽しみの明日になります。
有機栽培の田植え始まる
化学肥料・農薬を使わず23年環境を守り、消費者の皆様に何よりも安全で安心なお米を食べていただき、お健やかな日々をお過ごしいただきますよう三和農産一同心を込めてお米を作ります。
今日カモが雛誕生しました。本当に可愛いです。明日から水浴びを覚え田圃の中で雑草など生えないように8月末稲の収穫まで働いてくれます。皆さんそばにいらしたら抱いてみていただきたいですね。
これから日ごとに大きく成長してゆきます。追って皆様にご紹介します。
タガメ
「タガメ」さんにポーズを取ってもらいました。近頃では農薬・化学肥料を使い田圃などで小動物をほとんどみることが出来なくなりました。三和農産では30年に渡り有機栽培を続けやっと昔の自然の田圃になり出した感じがいたします。今後環境を守る農業を続け自然の田圃を守り皆様に安心して、そして安全で身体によいものを、生産、栽培をしていきます。
大きさは縦8センチ幅2センチの超大型で私たちも初めて見る大きさでびっくりしています。今はいけすで保護していますが雨蛙などを餌に与え食べています。
スッポン
今日は最後の田植えでしたが、またまた珍客スッポン殿の登場です。それが超大物なかなかみることの出来ない大物殿が仲間を連れ田圃の中を散策中少しの間私どもに立ち寄っていただき写真を撮らせていただきました。長年有機栽培を行っていますといろんな小動物が住み着き魚、鳥、小動物など餌を求めて集まってきます。環境面でも良くなるのが目に見えてきます。
カモも大きくなりました。毎日田圃の中で働いてくれています。カモの集まるところは稲もなくなりますが、田圃全体を歩き回り虫退治、雑草退治をしてくれて、またとても美味しいお米がとれます。
2009年は天候不順で収穫が非常に不安でしたが、良いお米が収穫できる状態まで天候が回復し皆様に美味しいお米またお餅をお届けできます。
有機栽培はやはり玄米にあります。有機栽培だから安心して玄米食ができます。
古いかも知れませんが、お餅の味と、こだわりにより昔ながらの方法で、今日もお餅をつきました。
原材料もこだわり自社で有機栽培で収穫した高ギャバの餅米で搗きあげました。安心して召し上がれます。
三和農産 取材レポート(2014年5月)
国造りの地に広がる有機田
出雲市駅の朝。出雲大社の遷宮に関する案内をたくさん見かけました。
「いずも美人」のふるさとは、その名の通り島根県出雲市。縁結びの神様として名高い出雲大社をはじめ、神代の歴史に包まれた土地です。
広いです。スタッフでも新しい方は迷ってしまうこともあるそう。
三和農産のお餅は、すべて自社の田で育った有機米を原料にしています。なだらかな中国山脈を背景に、広々と広がる田んぼ。思わず深呼吸してしまう、気持ちの良い空間です。
田で活躍してくれる鴨のうちの一羽。ずいぶん人に慣れています。
三和農産では、農薬、化学肥料はもちろん使わず、藁や籾殻を活用、土を大切に、田を営んでいます。除草剤も当然使わないので、稲が育つまでは紙マルチを使用し、その他の草を防いでいます(稲が育つと根本に日光が当たらなくなるので草も生えなくなるそうです)。とはいえ、広い、広い田んぼ。手での除草作業よりは効率的とはいえ、大変な手間がかかります。紙マルチの他、一部では合鴨農法も実践されています。合鴨農法はさらに手間がかかりますが、お米の味はさらに数段おいしくなるそうです。
家族の健康からお客様の健康へ
除草剤は使わず、紙マルチを使用して草が生えてくるのを防いでいます。
三和農産の始まりは、渡部会長のお父様のご病気でした。渡部会長はもともと技術職で、有機栽培とも、そもそも農業ともまったく縁がありませんでした。けれども、余命を宣告されるほどの病状だったお父様を何とか助けたくて、手を尽くすうちに知ったのが、有機玄米粉のスープ。とはいえ最初、病院食を止めさせたときは、お父様自身は不信感をお持ちだったのですが、渡部会長も「同じものを食べるから」と信じてもらったそうです。その甲斐あってか、病状は良い方向へと向かいました。また、渡部会長の奥様にもご病気があり、それも食事療法でずいぶん良くなったことから、有機米の栽培、製品化という、今の三和農産が始まりました。
とはいえ、その始まりは26年前。今でこそ認知度の上がってきた「有機」「オーガニック」ですが、当時は農薬・化学肥料は今以上に当たり前、それ以外の選択肢はないに等しいような時代です。渡部会長が有機栽培を始めた当初は、村八分の状態だったそうです。しかも、すぐに収穫があるわけではなく、7~8年、病気や虫の害が続きました。それでも、1度の農薬ですべてが無駄になってしまうと、あきらめずに有機栽培を続け、今では、たとえ周りの田で病気が流行っていたとしても、三和農産の田は大丈夫、という状態にまでなりました。
すべての生命が活きる田んぼ
これから植える苗。健やかな土で元気いっぱいに育ちますように。
自然のサイクルに従って、三和農産でも、土作りをとても大切にされています。農薬、化学肥料を使用しない代わりに、稲藁や籾殻を活用し、微生物が働く、自然本来のサイクルが健全に保たれるよう工夫されています。土には、微量ながら毒となるような成分も含まれており、稲はそれらをほんの少量、ほどよく吸収活用し、またそれらの成分を微生物が分解することで、稲にとって必要な三大栄養素、窒素・リン酸・カリウムが生成されるそうです。
農薬を使用すると、こられのサイクルが絶たれてしまいます。栄養のない土には、人工的に肥料が必要となります。また、牛の糞などを原料とした肥料であっても、人間が食べるために育てられた現代の牛というのは、抗生物質を投与されたり、外国産に牧草を食したり、それらが糞のなかに含まれるわけで、やはり土の自然のサイクルを絶ってしまうことになるそうです。
また、田んぼ、稲にとって、水も重要な要素です。渡部会長いわく、水はクラスター状になったものが、植物にも、そして人間にも効率よく吸収されて良いとのこと。自然界に流れる水は、土中から湧き出し、源流から流れてくる間に、岩や石にあたりクラスター状になり、岩や石に含まれるさまざまな成分をも水中に含むようになります。出雲の地にも良い水が流れているそうですが、周辺が慣行栽培のため川の水をそのまま使うわけにはいかず、三和農産では、田ごとに井戸を掘ってその水を使用しています。
素材で勝負するお餅
こうやって大切に、大切に育てられたお米を使って、「いずも美人」は作られます。
おいしさのヒケツはまずもってその原料ですが、お餅作りにおいては、お米を蒸す、つく過程も大切です。機械を使えば、浸水から蒸すところまで一気にできるそうですが、三和農産ではそれはせず、昔ながらの蒸籠(せいろ)を取り入れて、丁寧にお米を蒸し上げています。
蒸し上がったお米をつく際には、機械を使用しますが、この機械もオーダーメイド。ついている最中に品質が落ちないよう工夫した設計になっています。また、お餅をつく際には、杵と臼がぶつかることでおいしさが出るため、機械であっても同じようにつけるようになっています。
お餅の生地ができたら、丸餅はここで丸め、角餅はいったん板状にして2日間冷蔵、熟成されます。熟成後、丸餅はそのままパッキング、角餅はここで切り分けます。余計な加工は一切なく、おいしいお米のおいしさを最大限活かすように作られています。いずも美人の、口に含んだ瞬間にほどける素材感、かみしめるほどに生きる素朴なおいしさは、こうやって作られているわけです。
また、有機JAS認証を取得していることもあり、ひとつひとつの工程でもれがないよう、複数の目でチェックしながら細かく記録が取られています。だからこそ私たちも、「いずも美人」を安心してお客様にご紹介できます。
お餅のおいしい食べ方
新商品を試食させていただきました。表面が白くなったら裏返し、串がすっと刺さったら食べ頃です。
これだけ良い素材で、丁寧に作られたお餅ですから、おいしく食べたいですよね。お餅というと、網の上で焼いてプクっと丸くふくらんだ……そんなイメージがありませんか。でも実は、お餅は膨らまさない方がおいしく食べられるのだそうです。
そして、どの家庭にもまずあって、お餅をおいしく焼けるもの、それはフライパン。トースターでは温度が高くなりすぎてしまうそうです(全然知らなかった!)。フライパンにお餅を置くと最初はくっつきますが、熱するうちにスッと動くようになるので、そのタイミングで裏返し、裏側も同じように動くようになったら出来上がり。今までやってきたよりもずっと簡単な気がします。
フライパンの他に、ホットプレートも便利です。ホットプレートだと、子どもさんや、みんなで集まってワイワイ作れて楽しそうですね。ぜひ一度お試しください。
素材、製法、最後の要は人
田のなかに建つ三和農産の作業場。収穫したお米を保管しています。
どんなに良い素材でも、どんなにこだわった製法でも、やっぱり最後の部分は人、というのは三和農産でもまさに体現されていることです。取材に伺った際にも、お忙しい仕事中にも関わらず、皆さん笑顔で、丁寧に迎えていただきました。そして、そのままに気持ちよく丁寧なお仕事ぶり。
そこには、渡部会長の、ただ製品が良いというだけでなく、梱包であっても、販売であっても、すべてに同じ心がなければならない、という方針が生きています。また、スタッフ全員が、三和農産の製品の良さは何なのか、他との違いは何なのか、を共有していてほしい、という想いがあります。これは、資料やデータでは表せない部分なのですが、決定的な違いを生む部分。そんな大切な部分も、今回の取材では見せていただきました。
番外編 出雲観光
縁結びで有名な、出雲大社にて。ここでは二礼四拍手一礼で参拝をします。
日御碕(ひのみさき)。灯台も現役です。夕日の頃も絶景だそうです。
須佐神社(すさじんじゃ)。スサノオノミコト、御魂鎮めの御社とされています。