洗いたくなる食器用洗剤「エブリデイ・キッチンソープ」
Everyday kitchen Soap(エブリデイ・キッチンソープ)は、無香料・植物由来原料の国産食器用洗剤です。
暮らしの中に埋没しそうな日々の小さな出来事に
心からのありがとうを贈ります。
後片付けは、一番面倒。
だからすっきり、終わらせたい。
油汚れがさっぱり落ちて、
泡切れがよく、水も洗剤も時間も、
全部を節約出来たら最高!
おまけに手が滑らなければ、
ハッとしたり、ヒヤリもせずに、
ストレスフリーで私も気楽!
らくなちゅらるな暮らしは、
小さな工夫とアイデアで。
パーフェクトじゃないけれど、
沢山の「良いね」を詰め込んだ
Everyday Kitchen soap!
台所用洗剤を考える
「手で洗う=手が荒れる」
「手で洗う=手が荒れる」のは、洗浄成分が強いせいだと云われます。洗剤の洗浄成分(界面活性剤)が、肌の油分も一緒に落としてしまうのだそう。冬場は手洗いをお湯にかえるだけでも、指先がささくれだち、指先も手のひらも、手の甲もガサガサしてしまうので、「ぎとぎと油」を綺麗に落とす洗剤が加わったら、手の油が落ちても当然かとも納得します。
手荒れを防ぐのには、ゴム手袋で完全防備し食器洗いをするのがベストとわかってはいても、わずか数分、数枚の食器を洗うだけには面倒と、手袋なしで洗ってしまい、むず痒さに後悔するという方も決して少なくはないはずです。
ナチュラル志向の昨今、「エコな」食器用洗剤を好む方が増えています。排水や地球環境を考えてという方ももちろん、肌荒れをはじめとする身体の不快感を起因に、自分にとっての「ベター」、言い換えるなら、少しでも「マシ」なものを探しておられる方も増えているのでしょう。
スーパーやドラッグストアの店頭でも、合成界面活性剤をつかっていないもの、化学合成された増粘剤などを使っていないもの、オーガニックをうたったもの、植物由来原料のもの、化学合成香料をつかっていないものなど・・・。
ひと昔前までは、「ナチュラル」や「エコ」の専門店や、ウェブで見つけるしかなかったアイテムが、化学合成一辺倒の売り場に、大手生活雑貨メーカーの商品たちと肩を並べています。時代が変われば嗜好も変わり、売り場も変わるものです。
種類も豊富で、変わらず新しい手洗い用食器用洗剤が発売され続けている様子をみると、食器洗浄機の種類が増え価格も手ごろになっても、食器を手洗いする人口は減っていないのかもしれません。
酸性?中性??アルカリ性???~pH値と使い心地~
水素イオン濃度(pH) | 液性 |
---|---|
3.0未満 | 酸性 |
6.0未満3.0以上 | 弱酸性 |
8.0以下6.0以上 | 中性 |
11.0以下8.0を超えるもの | 弱アルカリ性 |
11.0を超えるもの | アルカリ性 |
食器用洗剤には、液性があります。子どもの頃、理科のクラスで学んだ「pH値」。一般的に1から14までの数値で、液体が酸性か中性(pH7)かアルカリ性かを示し、試験試料がピンクやブルーに変化する”あれ”です。
飲料水は中性(pH7)で、よく掃除に使われるクエン酸は酸性(pH2~3程度)また、セスキソーダはアルカリ性(pH10程度)です。正式には水素イオン指数(水素イオン濃度指数)と呼ばれるPh値が、食器用洗剤にももちろん存在します。
台所用洗剤のみならず、洗濯用洗剤や住居用洗剤に至るまで、家庭でつかう合成洗剤類はすべて、家庭用品品質表示法によって、このpH値を表記するよう義務付けられています。
消費者庁のホームページに共有されている家庭用品品質表示法の資料を参照すると、「水素イオン濃度(pH)が8.0以下6.0以上のものに限り「中性」と表示し、11.0以下8.0を超えるものを「弱アルカリ性」、11.0を超えるものを「アルカリ性」、6.0未満3.0以上のものを「弱酸性」、3.0未満のものを「酸性」」と定義しています。
食器用洗剤は「野菜についた農薬を洗い落とす」目的から、一説では液性を中性に設計したものが多いと云われますが、現在は弱酸性、中性、アルカリ性と様々です。
洗浄力を求めるなら、油汚れに強い「弱アルカリ性」。食器や調理器具の油をさっと分解する力を備えていると同時に、肌の油を分解してしまう可能性も高いので、手荒れをしやすい方は要注意です。
ひとの手肌に近いとされる「弱酸性」。「肌への負担が少ない」や「優しい」と云われる理由は、油の分解力の弱さです。弱酸性と比較して、油脂への親和性が低いため、洗い落としにくいラードなどの動物性の油汚れには、頼りないと感じたり、取れないぬめりにイライラを感じる場合もあります。
圧倒的に多い液性「中性」は、「弱アルカリ性」と「弱酸性」の真ん中あたりに位置します。
油脂の汚れが落としやすく、手肌の油やうるおいを”落としすぎない”液性だと考えられ、多くの食器用洗剤が「中性」に区分されています。
では「中性」の台所用洗剤を選んでも、
違いを体感するのはなぜでしょうか。
洗浄成分の違い~界面活性剤~
「中性」の台所用洗剤を選んだだけでは、すっきりしないという方。ガサガサは多少は緩和されたけれど、今度は汚れ落ちが悪く、ストレスがたまるという方。水素イオン指数(pH値)だけが原因ではなく、成分そのものが原因なのだとしたら、それは界面活性剤と呼ばれる洗浄成分です。界面活性剤は、油と水を混ざりやすくし、汚れを取りやすくする役割を担っています。
単純に考えるなら、界面活性剤の含有量が高いほど、油を持った汚れは落ちやすくなります。この界面活性剤にもたくさんの種類があるようで、純石けん分も実は界面活性剤のひとつ。
家庭用品品質表示法によって、細かく定義されており、「純石けん分」は、脂肪酸ナトリウムと脂肪酸カリウムの2種(もしくは、どちらか)が成分です。そのほかに、陰イオン系、非イオン系、両性イオン系、陽イオン系の4つに区分され、それぞれの区分の下に「系別」、さらに種類が系統だてて分類されます。
界面活性剤の区分 | 界面活性剤の系別を示す用語 |
---|---|
陰イオン系界面活性剤 (アニオン系界面活性剤) |
脂肪酸系(陰イオン) 直鎖アルキルベンゼン系 高級アルコール系(陰イオン) アルファオレフィン系 ノルマルパラフィン系 |
両性イオン系 界面活性剤 | アミノ酸系 ベタイン系 アミンオキシド系 |
陽イオン系 界面活性剤 (カチオン系界面活性剤) |
第4級アンモニウム塩系 |
非イオン系 界面活性剤 | 脂肪酸系(非イオン) 高級アルコール系(非イオン) アルキルフェノール系 |
※消費者庁ホームページより一部引用
家庭用品品質表示法>製品別品質表示の手引き> 雑貨工業品一覧表>合成洗剤
界面活性剤の分類
界面活性剤を大きく二つにわけると、イオン性と非イオン性に分類できます。
またイオン系界面活性剤は、その特徴により陽イオン系、両性、陰イオン系の3つに分類されます。
- 陰イオン系界面活性剤
- 泡立ちがよく乳化分酸性に優れ、温度の影響を受けにくい特徴があります。
- 陽イオン性界面活性剤
- マイナスに帯電している固体表面に吸着し、柔軟性を高めたり、帯電を防止したりする特徴があります。石けんとは真逆の性質を持つため、リンスや柔軟剤にみられます。
- 両性界面活性剤
- アルカリ性領域では陰イオンの酸性領域では陽イオンの性質を示します。水への溶解度に優れ、他の活性剤と相乗効果を示すことから、使いやすい界面活性剤とされています。
- 非イオン系界面活性剤
- その名のとおり水に溶けたときにイオン化しない界面活性剤のため、水の硬度の影響を受けにくく、他の界面活性剤との併用が可能です。
それぞれ性質により用途に向き不向きがあり、この4つの区分で考えるなら、両性界面活性剤が台所用洗剤向きだとされます。
界面活性剤の原料
界面活性剤の原料は、往々にして「油」です。日々の暮らしから、私たちは「油が水に溶けない」と知っていますし、詳しい方は「アルコール」を使うと油と水が混ざり合うのもご存じかもしれません。非常に単純にいうなら、アルコールは水と油の中間の性質を持っていて、アルコールが”油を溶かす”力を持ちます。
しかし油を溶かすのは、油に混ぜるのが一番手っ取り早いのです。そして「油の汚れを落とすために、油を使う」発想で作られたのが、界面活性剤です。
オリーブオイルや菜種、パームなどの植物性油、ラードなどの動物性油、石油や鉱物油(ミネラルオイル)などの鉱油があり、これらはすべて界面活性剤の原料になります。
したがって、中性洗剤の違いは、
- 界面活性剤の原料の違い
- 界面活性剤の系別と種類
- 界面活性剤以外の混合原料
余談ですが、家庭用品品質表示法のもとでは、洗浄剤(石けん)の種類は、界面活性剤の種類と含有量で区分されます。純石けん分以外の界面活性剤を含有しない「石けん」、純石けん分以外の界面活性剤を重量の30%未満含有する「複合石けん」、純石けん以外の界面活性剤を原料とする「合成洗剤」の3区分です。
つまり家庭用品品質表示法上では、合成洗剤に使用されている界面活性剤の由来原料による区分はありません。「植物洗剤」や「オーガニック洗剤」、「エコ洗剤」は、販売者側がつけた通称名であり、「合成洗剤=化学合成原料の洗剤」と一辺倒に考えるのも少し違います。
解剖!エブリディキッチンソープ
らくなちゅらる®エブリディキッチンソープは、液性は中性、界面活性剤を組み合わせた「台所用合成洗剤」で台所用洗剤と呼ばれるカテゴリの王道です。
台所用洗剤が野菜洗いを原点とするために、製造元が提出する仕様書では、用途に「野菜や果物」を洗っても良いように書いてありますが、純粋に食器や調理用具の洗浄に使っていただきたい洗剤です。
エブリディキッチンソープは、「天然」か?
合成洗剤の品名が示すように、エブリディキッチンソープの主成分は「界面活性剤」です。原料は、全て植物。賛否両論あるでしょうが、「ヤシ」と「パーム核」を原料に生成した界面活性剤です。
界面活性剤 | アルキルエーテル硫酸エステル塩 | ヤシ、パーム核 |
---|---|---|
ヤシ油脂肪酸アルカノールアミド | ヤシ | |
ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン | ヤシ | |
ポリオキシエチレンアルキルエーテル | ヤシ | |
ポリオキシアルキレンアルキルアミン | ヤシ、パーム核 | |
その他 | プロピレングリコール | 可溶化剤(食品グレード/食品添加物) |
発酵アルコール | 粘度、低温安定剤(糖蜜由来) | |
ジンクピリチオン | 防腐剤 |
- アルキルエーテル硫酸エステル塩:陰イオン系界面活性剤/高級アルコール系
- シャンプーやボディソープに利用されることが多い原料です。分子構造において炭素(C)の数が少ないアルコールを低級アルコール、多いアルコールを高級アルコールと呼ぶため、一定量の炭素数を持つアルコールを原料とする界面活性剤は、高級アルコール系と呼ばれます。
- ヤシ油脂肪酸アルカノールアミド:非イオン系界面活性剤/脂肪酸系
- 化粧品の基材としても広く使用される界面活性剤です。また界面活性剤の中で、石けんに限りなく近い性質をもつとされます。
- ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン:両性イオン系界面活性剤/ベタイン系
- シャンプーにも使用される洗浄成分です。高い気泡性と低い刺激性が特徴とされます。
- ポリオキシエチレンアルキルエーテル:非イオン系界面活性剤/高級アルコール系(非イオン)
- 家庭の台所用および洗濯用の洗剤として利用されます。
- ポリオキシアルキレンアルキルアミン:非イオン系界面活性剤
- 冷水へ溶けやすく、特に油汚れに対し力を発揮します。
- プロピレングリコール:可溶化剤
- 界面活性剤の親水性をより高めるために加えています。
化粧品もそうですが、雑貨も似たようなもので、「植物」原料は、往々にしてまとめて「天然」原料に区分されるようです。おそらくそれが「天然成分」と説明される理由の根拠なのでしょう。エブリディキッチンソープもまた天然成分由来、もしくは天然由来成分という説明がなされますが、あくまでも植物性「由来」原料であって、天然成分の食器用洗剤ではありません。
天然の界面活性剤は、存在します。ムクロジやサイカチの実に含まれるサポニンや、卵黄や大豆に含まれるレシチンがそれです。伝統中医学でつかわれる桔梗(キキョウ)や烏柄杓(カラスビシャク)も、天然のサポニンをつかった去痰(きょたん)です。天然の界面活性剤は確かに存在するものの、食器用洗剤を組み立てるためにそのまま使えるかどうかというと、現段階では技術面でも経済面でも難しいと云わざるをえません。
少しの工夫で使いやすく
最初の試作品は、水のようにさらっとしていました。これでも十分でしたし、真冬の冷水でも洗いあがりがすっきりで、満足度の高い仕上がりでしたが、敢えて糖蜜の発酵成分をつかったアルコールでとろみをつけました。
理由は簡単です。日本の家庭での洗剤の使い方です。
日本では、食器を手洗いする時に、合成スポンジなどに洗剤をつける習慣があります。つまりポンプを押してスポンジに洗剤を注いだ時に、空いた無数の穴に適度に絡まり、それでいて水のようにさらっと流れ落ちない工夫が必要です。
わずかに粘りをつけるとスポンジに適度にとどまりますが、洗剤の「粘り」や「ぬめり」で食器が滑り落ちては本末転倒。どきっとしたり、ハッとするのも、嫌なものです。
エブリディキッチンソープは、原料の種類もさることながら、界面活性剤を含めた全体の配合を工夫し、「快適な使い心地」を追求しました。
食器の香りと食事の香り、どちらが大切?
エブリディキッチンソープには、香りを加えていません。 ヤシとパーム核由来の数種の界面活性剤が組み合わさった、そのままの香りです。
無香料という云い方をしても良いのでしょうが、洗浄成分がもつ香りがありますので、「香料を添加していません」という表現がより適切です。
初めて頂いたサンプルにも香料が入っていましたし、プロジェクトが始まって最初に試作くださった洗剤にも香料が入っていました。香料を加える理由は、「原料臭」。「ヤシの香りを嫌がる方が多い」ので、香料を加えたいというのが、工場側の言い分です。
確かに、大手生活消費財のメーカーが作る食器用洗剤には、往々にして香料が加えてあります。食器を洗う時にも、香りがあると気持ちも華やぐ、リラックスできるという方は、香料が入っていても気にならないでしょうが、中には洗剤の香りが食器に移る気がする、洗い終わった後に手に残る香りが気になるという方もおられます。
香料を加える目的が、原料臭をマスキングするためであり、お客様から”臭気”のクレームを防ぐ目的を兼ねているのだとしたら、「耐えられないほどの匂いか」検証する方が先です。そもそも本当に「マスキング」しなければならない酷い香りなら、敏感な方には感知されますし、隠してもいずれ時間の経過に伴い顔をだします。
弊社では香りを加えない試作品をつかい、普段気になる香りがするのか、また時間経過で、気になる香りに変化するのか、開発担当者が主体となり、ほぼ一年にわたり検証し、下記の結論にたどり着きました。
「水で快適に食器を洗う」を目的とし、
最低限必要な成分に絞り、
可能な限り植物由来原料を使おうと設計を進めた
「エブリディキッチンソープ」には、
香りは加えていません。
ベストは「フォーリア(Folia)」!
弊社には、イチオシのオーガニック洗剤「フォーリア(Folia)」があります。
イタリアのパートナー ピエルパオリ社から弊社に託された「フォーリア(Folia)」は、有機農法で育てた菜種やエッセンシャルオイルを原料にし、処方も作り手の考え方も、「快適」が最上級でデザインされた素敵な洗剤たちです。衣類用、家庭用、食器用と洗剤のバリエーションだけでなく、衣類用柔軟剤まであって、家の中で必要な洗剤はこれで十分。「洗う=地球と丸ごと気持ちよくなる方法」を、日々の暮らしに定着させる伝道師と呼んでも、決して大げさではないはずと確信しています。
ですから、本来であれば自社で他の食器用洗剤を開発する必要はないのですが、1年以上 実際に使い続けながら、得心がいくまで時間をかけて企画・検証した「台所用洗剤」をお届けします。
その名も「Everyday Kitchen Soap」。
輸入の”ナチュラル”洗剤がどんどん増える昨今、
「日本の食習慣や生活習慣、水質にあった」洗剤をと
日本国内のパートナーたちと国内で作り上げました。
原料は植物由来です。香料はつかっていません。
真冬の水でも泡切れがよく、指先の力が弱くよく手を滑らせていた私も、食器洗いの最中の「ハッ!」「ヒヤッ!!」から解放されました。なにより、汚れ落ちを優先し、綿の手袋+ゴム手袋を2枚付けしないと食器が洗えなかったのに、今では素手でもストレスフリーです。私以上に肌が敏感な母も、この食器用洗剤は大賞賛です。
「ナチュラル」か?と聞かれたら、首を傾げます。
「エコ」か?と聞かれても、同じく、首を傾げます。
「自然派」か?「天然」か?と聞かれると、私はこう問い返します。
あなたにとっての「自然派」は、何を意味しますか?
何が「天然」ですか?
ゆったりと座っていたい食後に、短時間に台所を片付けるために。
湯が出るまでの時間も、気持ちよくすすげるように。
大切な食器を、長く使い続けられるように。
「自然派」でも「天然」でも「エコ」でもありません。
ほんのちょっとで泡あわとは無縁、落としたい汚れをさっと落として、ガサガサやザラザラともなるべく無縁でいたいから、パーフェクトではないけど、ちょっと楽でナチュラル気分が味わえて、毎日の暮らしで気兼ねなく使い続ける台所用洗剤。
沢山の“ありがとう”とともに、お届けします。
プレマシャンティ開拓チーム 横山奈保
※上記の使用感はあくまでも個人の意見・感想です。
商品の特性を説明するものではありません。