ダニを研究しつづけて25年
ビアブルの安心安全防虫グッズ全品掲載
21世紀の防虫製品・株式会社ビアブル訪問レポート
株式会社ビアブル
代表取締役社長 田中良子さんに聞く
女性ならではの感性で品質の高い商品を開発されています
それも『虫好きなご主人』とともに・・・
ビアブルさんでは天然ハーブにこだわった
人に優しい、21世紀の防虫製品開発の手助けをしています。
ほかに、自社で開発したお布団用の防ダニカバーの販売もしています。
*
ぜんそく・アトピーなどアレルギー疾患の根底には私たち自身の体内環境の悪化とともに、
気密性が上がりすぎたこと、プラスイオンの過剰によって室内がダニ・カビなどが繁殖しやすい
環境になってしまったことが挙げられています。
この対策にはいろいろありまして、まめに高機能な掃除機をかけることもその一策です。
また、安全な忌避剤を使うことも、高密度シートを使うことも有効ですが、
弊社でビアブルさんの商品のご紹介をする理由は1つ、
『ダニの生態について極めて造詣が深い』からに他なりません。
天然成分にこだわり、化学物質に脅威を感じる方にもお使い頂けます。
『敵の出方』に精通しているが故に効果的な製品を世に出せるという
極めて単純なことをこのページでのレポートを通じてご紹介させて頂きます。
ビアブルってどんな会社?
株式会社ビアブルさん。ホームページ・トップのタイトルをクリックすると、
芝生で見つけた四葉のクローバーです。 このページを見ていただいた方が、今より少し、幸せになりますように
一つ一つの容器の中に、
それぞれ違う種類の虫が飼育されています
なんて紹介が写真と一緒に出てくる。身近な昆虫を探しに野外にも良く出かける。そんなある日、ふっと、四葉のクローバーを見つけたのだろう。なんとも"ほのぼの"とした会社の雰囲気が伝わって、こちらまで幸せになる。
ビアブルさんは生活環境で出会う昆虫やダニの検査や試験をしている。
例えば、何かに刺されて痒いんだけどこれってダニ?・・・・とか
タンス用の防虫剤の効果は?・・・・とか掃除機って本当にダニが採れるの?・・・・とか、このようなことに関するお答えをいただけるのだ。
ホームページに、こんな紹介もある。
ヒメカツオブシムシの卵を使った試験はもうすぐ終了します
累代飼育中のヒメカツオブシムシの蛹化が終わりに近づいてきました。
蛹化数が徐々に減少しだし、一日当たり100個体ぎりぎりになっています。
もちろんどんどん産卵していますが、卵を使った試験はもうすぐできなくなると思います
累代飼育中?! ルイダイって、ずっとムシを飼育し続けているってことでしょう。
もちろんどんどん産卵していますが・・・って、ムシのタマゴがどんなふうになっちゃってるの???
こんな会社、気になりませんか?そして、とうぜん私たちは取材にお邪魔しました。
トップページには飼育中の昆虫とは関係のない、身近にみられる昆虫の写真を隠しました。 春らしい元気な虫たちです。
こんな紹介の仕方に、なんとなく、ムシに対する愛情を感じませんか?
そうです、株式会社ビアブルの田中 巧(たくみ)さんは
ダニを研究しつづけて25年、ついにダニに恋をしてしまった人なのです。
「研究なんて、おこがましいものではなく、初めはただいじり始めただけです」
と恥ずかしそうに謙遜なさる、とても優しい方だ。
ほとんどの種類のダニは、直接人間に害を与えない
えさの粉末飼料と乾燥酵母を混ぜたもの。
この中に無数のヤケヒョウヒダニがいました
「気持ち悪い」「刺す」「血をすう」など、ダニにはいいイメージがない。しかし、家の中にはたくさんの種類のダニがいて、ほとんどの種類は人間と直接的なかかわりがないのだ。つまり、それぞれの生活圏で、静かに平和に過ごしているだけなのだ。
刺されてかゆみを感じるのは、ツメをもつ種類のダニ。しかし、これも吸血鬼のようにいつも私たちを狙っているわけではない。
「実験で、ツメダニに刺してもらおうと皮膚に載せても、実際は、めったに刺してくれないんです。
服と肌の間に挟まれたりして、ダニが驚いたときに刺すんです。蜂が驚いたときに刺すのと一緒なんです」
と巧さんはあくまでダニの側に立って物を見る。
いよいよ調査研究部門室に入れていただいた。応接間の隣が研究室になっており、その中に生きた衛生害虫や食品害虫・衣類害虫が飼育!?されている。
まず見せていただいたのが、ヤケヒョウヒダニがはいっているという容器。
中に入っている砥粉(とのこ)のようなものは、粉末飼料と乾燥酵母を混ぜたもので、ダニがいっぱいいるらしい。らしいというのは、肉眼でヒョウヒダニ(チリダニ)は見えないのだ。
顕微鏡で見せていただけることになった。
細い筆の先に水をつけ、蚤の大きさほどの酵母の固まりをシャーレの中心におかれた布上に移し置く。
見せていただいたのはヤケヒョウヒダニ。うわ~っ!無数のダニが一斉に広がっていく。
"ダニ"という衛生害虫は言葉ではわかっていても、身近なものとしては感じられないもの。やはり自分の目で見るのが一番だ。しかし、よくよく見ると、真珠がキラキラ輝いているようで、とってもきれい!透きとおって、だんだんかわいらしく感じてくる。
目の粗い布と高密度繊維の上にダニが広がるようす。右の長綿は目が密に織られており、ダニが入り込む隙間がない。
「ダニは、織りの粗いシーツの目などがあると、そこに頭だけ隠すと、安心して、心地よさそうにしているんですよ」
「こいつら、エサばかり食って、なかなか金を生まないんですわ」
と田中巧さんのダニに対する愛情は尽きることがない。
「ツメダニが一番かっこいいんです!」
ツメダニが一番カッコいいと
巧さんが写真を見せてくださいました
「あの人、ツメダニが一番カッコいいと思っているんですよ」田中良子社長が教えた下さった。
その拡大写真を見せていただくと、映画にでてくる怪獣そのもの。自然はどうしてこんな精巧な造形ができるのだろう!
「このツメでがっしり捕まえてから、ここの口が伸びて、エサのダニや昆虫を刺し、体液を吸うんです!」
なるほど、細部までほんとうに良くできている。映画のエイリアンのシーンはこれを真似たに違いない。いつのまにか私たちもその魅力にどんどん引き込まれてしまった。
人と環境の共生( symbiosis )が叫ばれる現代、人間だけの横暴で、邪魔者を排除していく考え方はもう通用しない。
人にもやさしく、ムシにも愛情をそそぐ、ビアブルさんの開発商品は、まさに21世紀の商品だ。
実験室の様子
花から採集してきた衣類の害虫
21世紀の防虫製品
さて、商品の紹介に入ろう。
アウトドアブームで虫よけスプレーの普及がすすんでいる。弊社では普通の「虫除けスプレーは危険」との立場から21世紀の防虫スプレーと銘打って、100%天然ハーブとミント使用の防虫スプレーをご紹介してきた。その防虫スプレーの開発に当初より係ってきたのが、株式会社ビアブルさんだ。
社長の田中良子さんは、笑顔のとても優しい方だ。名刺には繊維製品品質管理士、一級テキスタイルアドバイザーと記載されている。繊維製品品質管理士という資格があるんだなと思いつつ、私たちはまず、新製品を含め全商品を紹介していただいた。
机の上に次々に商品が並ぶ。
- 天然ハーブの防虫スプレー
- ドクターハーブ
- NEW衣服ガード
- 人形用一年防虫
- ハッカ脳
- 米びつ用防虫剤
- 布団カバー
防虫スプレーが体に優しいとお聞きし、本来皮膚に直接スプレーする使い方はしないのだが、私たちは早速肌に試してみた。(写真)
まったく刺激がなく、なんと言っても、ミントとハーブの香がとてもおいしそうでいい感じ!!?
プラスチック製品に直接スプレーすると、プラスチックが溶けることがあるので、注意が必要だが、それ以外は人と環境に極めて安全な製品だとわかる。
ビアブルさんの防虫スプレーは、ミント(はっか)とハーブが原料。もちろん100%天然だ。
「ミントにはダニを殺す作用・カビ防止の効果があります。又、アリや夏の害虫・ネズミに対しては忌避作用があります。また、お客様から寄せられた面白い使い方では、犬の遠吠え防止に効果がある」と教えてくださった。
衣服ガードは、使いやすい半年用だ。一年防虫がはやりだが、衣類の入れ替えは半年に一回、この方が実際的だ。
他に人形用の一年防虫剤がある
また、香りの商品で、樟脳ならず『ハッカ脳』!ハッカの結晶で、防虫、防カビ、生活害虫への忌避作用のほかに、靴の防臭剤としても利用できるという。
ビアブルさんでは、寝具類の防ダニカバーも製品化している。
私の子供の頃は、母親にダニ、シラミの害をよく聞かされたものだ。実際に見たのか記憶が定かではないが、なぜか寝具や衣類の縫い目に、シラミがびっしり付いている様子がイメージできる。
また、仕事ではインドを何度も訪ねている。見ていると、インド慣れしていない人は、たいてい一回は発熱でダウンする。そんな時、ダニにやられるともうかわいそう。インドの安物の毛布は、汗で色落ちする。肌が染料に染まったところに、ダニに喰われて皮膚に点々と赤い痕がのこる悲惨な状況が想像できるだろうか。そんな時、「体に優しいダニ除けがあったらなー」とつくづく思う。スプレーと防ダニカバーがあれば行くところ敵なしである。
防ダニカバーは、繊維が長い長綿をダニの通過不可能な223本/inch以上の高密度織物に加工した製品だ。田中社長の「繊維製品品質管理士、一級テキスタイルアドバイザー」の肩書きはこのためのものであった。布の専門家なのだ。
「布の表面がツルツルとしたとても細かい繊維で織られているので、ダニがはいれないのです。でもアレルギーでお困りの方にとっては、ファスナーの縫製部分に付着するダニが気になります。そこで、改良型のカバーは、寝具の入れ口を顔から遠い足のほうに移動し、ふとんの出し入れを容易にし、かつダニの被害を少なくできました」
機能性はとても大切だ。このシーツは病院の先生からもご紹介が多いという。
ダニが喘息や、アトピー性皮膚炎の原因に
家屋内では、人間のフケやアカなどを分解したり、カビを食べるダニが多数派です。寝具のダニ自体はアレルゲンにはなりにくく、ダニの死骸・脱皮した殻が細かく砕かれたも、あるいは糞を吸い込んだときに、激しい発作をひきおこすことがあります。(大阪府立公衆衛生研究所 吉田政弘氏)
ダニはちょっとした日常のケアで大幅に減らせます。
寝具の防ダニ対策は、なんといっても表面を清潔にすることが大切です。
綿わた布団は非常にダニ数が多く、一枚の布団換算で、20~30万匹となり、衛生面では問題があると 山崎義一(1988)は指摘しています。
ポリエステルと、羊毛はダニが少なく、ポリエステルはほとんど水分を含まず、乾燥しているため、ダニの好適環境(温度25℃~28℃、湿度60~80%R・H)に適応せず、表層部分にしかいないのではないかと推定されています。
西宮市環境衛生局(1988)はダニアレルギーの患者宅に、掃除メニューを提示し、ダニ数の減少に努めてもらう傍ら、室内のダニ数と日々の喘息発作の関係を追跡調査した結果、
- 室内の床よりも、寝具の管理が重要で
- 喘息発作に影響するダニ数の基準は、1㎡当たり100匹以下に減少すれば、喘息発作は抑えられる傾向が認められ
- 夜、喘息発作を起こさないためには、チリダニ抗原を吸入しない手段をこうじることが重要であり
- 睡眠に使用する寝具を清潔に保つことが、第一になすべきこと
寝具・寝室以外はあまり喘息発作と関係ないとしながらも、ダニ抗原の相乗汚染の問題から、寝具の管理だけでなく、日常的な管理が必要である、と述べています。
奥田良子先生(1989)は、寝具類のダニと各種高密度繊維を用いた防ダニカバーの効果を検討した。
布団表面のダニの通過不可能な223/inch以上の高密度織物を用いた防ダニカバーは、布団表面でのダニ数が増加しても、カバー表面上でのダニ数は少なく、寝具歳表面へのダニの進出が阻止され、喘息に有効である、と報告されています。
寝室の一週間の掃除機使用状況 | |
---|---|
児童 | 平均3.6回/週 |
学生 | 平均1.9回/週 |
ぜひこまめに掃除機をかけましょう!
特に学生さん、一週間に一回も寝室を掃除しない人が、結構いるといいますよ。気をつけましょうね!