HRT音声分析セラピスト
山田 剛 氏 インタビュー
金メダルを獲得したスキージャンプの
日ノ丸飛行隊も
マインドマシンを活用していた
山田 剛 氏プロフィール
脳科学を基盤としたマインドマシン(脳活性化システム)活用の分野において、20年以上のキャリアと実績がある日本におけるマインドマシン・メンタルトレーニング研究の第一人者。
幼少より、瞑想指導の大家であり、精神工学装置の開発でも大きな功績があると知られている、叔父の山田孝男氏より瞑想をはじめとする数々の手法を伝授される。後に、氏が設立した株式会社エムエムエイトの代表取締役に就任。事業を継承する。
1998年、長野オリンピック、スキージャンプ代表チームに対し、マインドマシンを活用したメニューを考案する。原田選手の復調など目覚しい成果を挙げ、スキージャンプーチームは見事、金メダルを獲得するという快挙を成し遂げる。
同年、アメリカ水泳界最大のスーパースターのゲーリー・ホール・Jrと瞑想誘導専門家ディトソン・ソマー博士が共同開発したボイジャーエクセル・スポーツを、当時最下位だったプロ野球チーム千葉ロッテマリーンズに提案し、若手投手中心に導入される。その後、千葉ロッテマリーンズは日本シリーズを制覇する。
1994年、ニューズウィークでも特集を組まれた全米ベストセラー「メガブレイン」の著者でもあり、マインド・テクノロジー非営利研究団体「ニューロ・テクノロジー・インスティチュート」の創設者でもあるマイケル・ハッチソン氏を日本に紹介する。
現在、生科学者ダン・エステス氏によって開発された音声分析メンタル強化システム「HRT(ハーモニック・レソリューション)」や、医学博士ノーマン・シャーリー博士、ハリウッド女優キャサリン・オクセンバーグなど各界著名人に絶賛される「ヴァイウラサウンド」(感覚刺激装置)を体験できるHRTスタジオ「スタイル21」を設立し、20年の実績に裏付けられた心身活性メンタルトレーニングの分野で目覚しい成果を挙げ続けている。
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マインドマシン・メンタルトレーニング研究の
国内第一人者
山田剛氏インタビューINDEX
自分の支点とバランス
- ヒエラルキー(階層)的考え方への疑問
- ある瞑想体験からの気づき
- スピリチュアルな世界から現実主義の世界へ
- 全否定しても否定しきれないもの
- 叔父である瞑想家の山田孝男氏について
- 瞑想体験が自分のメンタルトレーニングに活かされる
- 何事もバランスです
マインドマシンとテクノロジー
- 音声解析やマインドシステムの仕事は1980年代中ごろから
- 金メダルの日ノ丸飛行隊もマインドマシンを使っていた
- スピリチュアルテクノロジー
- マインドスパは純粋なる周波数のアプローチ
- HRTの開発者ダン・エステスが発見した「感覚共振現象」
- HRTセッションでの体験
- テクノロジーをうまく使う
- 「ショートカット」というひとつの有効な選択肢
- テクノロジーを利用する一番の目的
具体的活用法
- 「瞑想」ではこんなふうに活用してみよう
- 「語学学習」ではこんなふうに活用してみよう
- 夜に心の対話が多い人のために
- 外部接続機能で好きな音声と一緒に使ってみよう
- まずは、山田社長ご自身の根底にある考え方について教えていただけますか。
- 私は、一時期、スピリチュアルに偏り過ぎている傾向にありました。あるとき、バランスを変えたいと強く考えるようになりました。その頃、自分は、物事の捉え方についてのある疑問が沸いたんです。
ヨガなどでも何でもそうですが、トラディショナルな考え方だと、みんな「ヒエラルキー」(階層)で意識の境地や物事を説明します。物事を上下で見ようとします。例えばお免状と同じで、あなたは書道で2級の人、あなたは1級。1級の人は2級の人より上という上下の位置づけをします。しかし、意識の世界をそれで説明することに、私はものすごく矛盾を感じました。ヒエラルキー的な宇宙観に疑問を持ちはじめ、自分なりの結論を探してみようと探求しはじめました。
- なるほど、意識の世界は上下や優劣では説明できないのではないかと思われたわけですね。
- あるとき、深い瞑想をしていると、「このヒエラルキーというのはその境地を教えるための方便であってそこまでゴールした者にとっては一切無意味になる」というメッセージを受け取りました。そして、「じゃあ、剛。こう見てごらん」と、上下に伸ばしたメジャーをクっと横にするビジョンを見ました。すると先ほどまでは一番上だったものが、横にしたとたん、野球のグランドになったんです。
「なんだ、センターじゃないか。ピッチャー、キャッチャー、みんな並列な関係であって上下じゃない」ということに気づかされ、「ほんとうの宇宙というのはバランスなんだよ」と教えられた気がしました。
「山頂を目指せ」とよく言われますが、この瞑想を通して、「実は山頂も一号目も関係ない。すべてはバランスであって、自分が今必要としているバランスの支点がどこかということを意識するだけでこの世の中というのは見えてくるはずだ」という気づきに至ったのです。
会社などの組織では、管理のしやすさもありますから、ヒエラルキー的な考え方もありだと思います。でも生きざままでそうしてしまうと苦しくなってしまうと思います。
- 「バランス」がキーワードということですね。
- 私は、スピリチュアルな方向にマックスで振り子を振ってしまった時期があったのですが、その後、「バランスをとるためにはかなり極端に現実に触れないといけない」という意識を持ちました。そう思って自分の支点を探していたのですが、「やっとなんとなくバランスがとれてきたな」と感じられるようになったころ、タイミング良くアメリカから「HRT(ハーモニックレソリューション※)が開発できたよ」という連絡が入りました。このHRTのリーディングは、すべてバランスの説明です。正しい、間違っているという説明ではありません。あなたのバランスは今こうなっていますよという、あくまでも「バランス」の説明です。このタイミングに面白いなと感じました。
それまでは、いわゆる奉仕のようなことをやっていましたが、それだけではバランスが良くないと気づいた私は、会社組織を作って、採算をしっかり考える経営にもチャレンジするようになりました。
また、今までのやり方では、スピリチュアルなことに関心がある人には喜んでもらえるけれど、「広く世の中の人たちのためになっているのか」と考えると、疑問です。そうであれば、スピリチュアルな世界に関心がある人だけに喜んでもらえるものではなく、どんな人にも喜んでもらえて、役に立てるような仕事がしたいと思うようになりました。HRTやマインドスパは、テクノロジーです。デジタルだから裏切らない。つまり、世間一般の誰もがわかりやすい形です。
※HRT(ハーモニックレソリューション)…生科学者ダン・エステス氏によって開発された音声分析メンタル強化システム
- 広くたくさんの方々に理解され、利用していただくためには、「テクノロジー」というアプローチのほうが明快ですね。
- 0年前なんて、自分が瞑想をやっているということさえ言いたくない時期がありました。とにかく自分の過去を消したいと思って肩書から社名まで変えたいと思ったぐらいでした。ごくごく普通になりたい、普通になりたいという気持ちで、一時期は、「意識体験なんてない。あんなのウソ」と、徹底してそれまでの体験を否定したのですが、否定しても否定しても否定しきれない部分が存在するということを、否定しつくした経験によって気づかされました。そこまで来ると、やっぱり、理屈じゃない部分もあるんですね。
そのあと最近になってやっと、「叔父は山田孝男(瞑想家)です」と言えるようになりました。極端な振り子の触れ方をして今があります。今はニュートラルに叔父のことも言えるようになりました。
理論的なことを参考にしたい場合は弊社のホームページもご覧になっていただけると、マシーンを使った「メンタルトレーニングのやり方」や「学習法」なども掲載しています。今回のマインドスパとはモデルや機種は違いますが、やり方は同じなので参考になると思います。もしよかったらぜひ、のぞいてみてください。
- ところで、瞑想家でいらっしゃる山田社長の叔父にあたる山田孝男氏について少しお話しいただけますか。
- ひとことで言うとぶっ飛んでいる人でした(笑)。叔父は、インドやヒマラヤのアシュラム(修行道場)で2年半ほど瞑想修行に行っていました。叔父は、帰国後、日本ではじめて、「瞑想指導家」ではなく、「瞑想家」という職業を名乗った人でした。「何をやるか」というと、「瞑想するのが仕事だ」と。「どうやって食べていくのか」と聞かれても「どうにかなる」という感じで“瞑想家”を肩書に生きた人でした。
- それだけですごいですね。まずは普通、先生になりますよね。「ヨガの先生」ならわかるけれど、「ヨガ」をすること自体で食べていますというのはね。
- 「アート」にしてしまったと言えばいいのかな。「ミュージシャン」と言ったら「音楽をやっています」ですよね。瞑想家は「瞑想をやっています」ということなんですね。いかに叔父がぶっとんだ発想で生きていたのかが、やっとこの年になってわかってきました。
私は叔父と子どもの頃会っていました。叔父がインドから青森に帰ってきたころ、私は小学校4年生で、まだ、10歳ぐらいでしたから落ち着きがありませんでした。そういう自分を見て、母が「瞑想でもすれば少し落ち着くのではないか」と思い、まるで修行に出されたかのように、夏休みの間、実家に放りこまれました。
そのころの私は、座るのも面倒くさいと感じていましたが、夜はちょっとした個人セッションみたいなものをずっと受けていました。叔父にしてみたらインドでやってきたことをきちんと人に伝えられるか、試すような感覚でいたようです。
例えば、「さあこうやって目を閉じて体の周りで光が見えるか」、こんな具合です。子どもですと先入観がないので想像なのか本当なのかわからないけれど、どんどんビジョンの世界に抵抗なく入っていけました。理屈も知らないので、叔父の誘導で光が見えたり、体外離脱もすぐできてしまったりしたので、子ども心に「そういう世界はあるものだ」という感覚で私はずっと育ってきました。
- 普通瞑想というのは、大人になってはじめるということが多い中で、理屈からではなく、実体験から、そういうものなんだという意識でお育ちになったのですね。
- そのあと叔父は東京に戻って活動するということで、その後の私に対する瞑想指導は、たまに叔父が帰省した時に一緒に瞑想するといった程度でした。でも体験を通じて意識の世界は存在するという感覚が芽生えていたので、中学校のころからメンタルトレーニングのようなことを自分で勝手にやるようになっていました。
私は当時、バレーボール部でした。優勝している自分の姿をイメージすることをずっと繰り返すようになり、その効果が結構あったんです。バレーボールはチームプレーですから私自身のメンタルトレーニングが効いている、いないは別としても、結果的に私の代は県大会で負けなし。全国大会までいきました。おそらく実力はそれほどではなかったけれど、今の言葉で言えば、運とか、タイミングのようなものを引き寄せていたように思います。
- 子どものころからの体験が活かされたわけですね。
- 叔父は「瞑想」というのは「願望実現」のためにするものではなく、「究極の悟り」に至るためのものであると考えており、それだけを徹底して指導した人でした。私は、すごく俗っぽくない世界に触れさせられてきたというのが、よかったかどうかは別として不思議な感覚で成長してしまいました。逆にその生い立ちの反動でリアルな世界でしっかり生きないといけないという思いも、その後、強くでてきました。多分、昔は、すごくアンバランスだったはずです。だから一回、瞑想から離れるという機会も意識的に持ちました。何事もバランスだと思いますね。
瞑想などを極めている人の中には、世間と遊離してしまっている人がいます。叔父はそこまでいっていなかったけれど、本質はそれに近かったのだろうと思います。その後、私は、さまざまな自分の体験を通して、「地に足をつけて生きる重要性」に気づきました。今もバランス回復を目指しているところなのかもしれませんが、バランスを大切にしようとしていることには間違いありません。
音声解析やマインドシステムの仕事は1980年代中ごろから
- 音声解析やマインドシステムのようなものに携わるようになったのはいつ頃からですか?
- 1980年代中ごろからです。もう20年以上前からになります。音声分析ができたのは2003年(現況のもの)です。ブレインシステムが世界中で出現したのも80年代でした。
一度、こういったマシーンが世界でブームになり、日本でもそうなった時期があるのですが、その後、世間を騒がせた大きな事件で、一気に終息してしまいました。その事件の映像でよく目にした「ヘッドギア」は、洗脳をするマシーンというイメージになってしまったため、こういったマインドマシンも一緒くたにされてしまったんです。それまでは、実際に、日本を代表する大物アーティストでさえ、当時のマシーンを装着した顔写真をアルバムジャケットに採用していたほどでした。でも、残念なことに、純粋なテクノロジーを利用したマシーンも、あのようなものとごちゃまぜにされてしまいました。
金メダルの日ノ丸飛行隊もマインドマシンを使っていた
- なるほど、純粋なるテクノロジーも一緒に否定されてしまったのですね。
- こういうものは、わからない人からすると全部怪しいものになってしまいます。そこで、こういうマシーン系をやるようになってからは徹底した現場主義を貫いてきました。例えば、当時の輸入元の紹介で、スポーツ選手のメンタルトレーニングで活用してもらいました。日の丸飛行隊(スキージャンプ)やロッテ(野球)など、このようなところで実績を作っていかないと、やはり、なかなか社会的に認知してもらうのは大変だと感じたからです。
- それにしても、こういったものは、今も昔も、おおよそ本場はアメリカですね。アメリカでは相当このような機器を使ったマインドトレーニングをしますよね。しかも話が、山田孝男氏のスピリチュアルな話からになってしまいましたが、山田社長からすれば、音声分析にしてもマインドスパにしても、これらは完全にテクノロジーの世界のものであり、何ら、スピリチュアルなものではないですよね。ついついスピリチュアルな文脈にいきそうだけれど、これらの仕組みは、「音声の質を解析してそれを補正する音源を生成するもの」だったり、「調整された波長の音や光で刺激するもの」だったりと、科学的なものですからね。
- その通りです。ただし、HRTの開発者はあらゆるオールジャンルに詳しい人ですから、カバラなどの計算式をアルゴリズムに加えていることも確かです。
- カバラ自体はスピリチュアルな領域で使われますね。そうすると音声の分析などはバリバリのテクノロジー。そこのアルゴリズムの部分が、われわれ一般人にはなかなかわからない何らかの係数が使われていて、そこにある種のスピリチュアルといわれるような要素が含まれている。そして、その出力されるものを日々使っていると、結果的に、臨んだ方向に心の状態が動いてくということですね。
- アメリカの開発者が、たまにインターネット上で、「われわれは、スピリチュアルテクノロジーを開発してるんだ」という表現をします。「スピリチュアルテクノロジー」というのは、調べてみたけれどあまりつかわれていないので彼の造語だと思うのですが、私はそれが一番、的を得た表現だと感じます。これは、まさに「スピリチュアルテクノロジー」なんです。
- ラジオニクスなども非科学の世界とよく言われますが、やっていることは抵抗値を変えているということであり、テクノロジーと言えばテクノロジーですよね。電気が流れていないのにどうしてかという本質的な問題はあるのですが、操作自体は特定の周波数を増幅させたり低減させたりしているわけです。それを機械が感じ取るのか、自分の感覚で感じ取るのかの違いだけというのがラジオニクスです。まさに、「スピリチュアルテクノロジー」としかいいようがないですね。
- 「マインドスパ」の基本原理について教えてください。
- マインドスパは、周波数のアプローチを利用しています。光の点滅や、ププププとかブーンという音は「周波数同調現象」という原理を利用しています。人は、特定の周波数を聞かされたり、パターンを見せられたりすると、そこに同調していこうとする傾向があるので、その原理をうまく使っているというわけです。
周波数を超えている現象を包括したもう一歩大きな理論というのがHRTの開発者ダン・エステスが言っている「感覚共振」という考え方です。
もともとダン・エステスというのは脳の専門家です。脳内物質などを研究していました。エンドロフィンぐらいしかわからない時代からの研究者です。彼がいろいろ研究した結果、この「感覚共振」という現象を発見しました。
HRTの開発者ダン・エステスが発見した「感覚共振現象」
- 「感覚共振」とはどんな考え方か詳しく教えていただけますか。
- 人間は、「生存本能」を持っています。生存本能とは、こうやってお話ししていても人は五感を通じて自分に身の危険がないかと絶えず考えているということです。ダンは、「これがリラックスするときには邪魔になる機能なんだ」と言います。絶えず警戒していると、「は~い、力抜いて」と言っても、完全には力が抜けない。なんとかそのメカニズムを停止するか、迂回させる方法はないかとダンは考えました。
今、一般的によく使われている方法は2つあります。ひとつが「フローテーションタンク」というイルカの研究で有名なジョンリリー博士が研究した方法で、感覚を遮断してしまう方法です。音がなく、真っ暗なカプセルの中に、特殊な溶液を入れ、死海のように身体を浮かべます。外界から刺激が入らないので、脳は分析ができなくなり、思考が停止の方向になるというアプローチです。
- 五感をクローズさせる手法ですね。一時期流行りましたよね。
- それもまさに80年代90年代、マインドマシン系のひとつとして流行りました。ただこれは最初に内面のいろんな雑念、感情がブワーと湧いてくるプロセスを通ります。昔のことを思い出したり、気がかりなことが出てきたり、その状態を抜け切るまでに時間がかかる。
そこでダンは、「逆に、安全で楽しい刺激を五感に与えることによって、心身に情報のオーバーフローを作りだしてしまおう」と考えました。こうすると、心身は「もう情報が多すぎて計算は十分だ」ということになる。そして安全な刺激を与え続けると、一瞬、意識がポーンと抜けるような状態になります。それが「感覚共振」の状態です。
HRT(音声分析サウンドヒーリング)セッションでの体験
- 今日のHRTセッションの体験がまさにその感覚共振状態なのですね(※)。
- さきほど、ヴァイブラサウンド(五感に同調した刺激を与え、感覚共振状態を作り出す装置)を体験したとき、HRTの音や刺激がワーッときますが、突然、非常に静かな感覚にはまった瞬間を体験しませんでしたか。もし体験できたとしたら、それが、生存本能のメカニズムを迂回した体験の瞬間です。よく、これはクラブで遊んでいる若者たちも体験します。ガンガンにテクノミュージックや照明のライトショーで、ガーっと刺激がくると、突然「ポカッ」と意識が抜ける瞬間があります。
- バンコクに行ったら、うるさいところに行きたくなるのはそれですね。世界中のテクノロジーを楽しめるクラブが集まっているところなので、音響も照明も凄いです。
- そうやって、ドーっと刺激のシャワーを浴びていると、人間というのはおもしろいもので、ポカっと抜ける瞬間があります。つまりオーバーフロー状態。これをもっとわかりやすい例で言うと、「カクテルパーティー現象」という言葉がありますが、大きなパーティー会場でガチャガチャ非常にうるさい中であっても、向い合って話している人の声だけはしっかり聞きとれます。他の声はまるでフェードアウトさせているような状態になります。本来は聞こえている音を聞かないようにフィルターを掛けている状態です。それに近いような状態がこの感覚共振の状態です。で、そこから抜けたところが、スピリチュアルです。そこまで持っていくのがテクノロジーなんです。
- なるほどなるほど!
※取材当日、中川と岸は、HRTスタジオ「スタイル21」にて、山田氏によるHRTセッションを受けさせていただきました。自分も体験してみたいという方はこちらをご覧ください。
HRTスタジオ「スタイル21」
- フィジカルな領域を超えると、あとはスピリットやマインドと呼ばれる領域に入るのですね。
- 私がこういう仕事を20年もやっている根底には、単なるアルファー波のリラックスではなくて、その先にある部分もぜひ皆さんに伝えたい、知ってもらいたいという気持ちがあります。その前提としてリラクゼーションとかフィジカルなボディー的、物質的なアプローチがあります。
- なるほど。しっかりそこがあればこそなんですね。
- トラディショナルな瞑想家の人たちは、ポーンと抜けるところまでを滝行したり、修業したりするわけですが、それをこういったシステムを利用したテクノロジーで、ポーンとスピリチュアルな領域までに持っていくということですね。
- ショートカットとも言えますね。修業しなくてもある一定のところまでは行けてしまう。現代の人は、気持ちがあっても、時間に追われているので、座るという時間を作るのが容易ではないですから。
- トラディショナルな修業を積んでいる人たちの中には、こういうテクノロジーを否定する人もいっぱいいます。私はそれも正論だと思う。
けれども、私が言っているのは、「登山」に例えると、一合目から、よいしょ、よいしょとお花畑など、いろいろな風景をみながらそのプロセスも楽しむ。それがトラディショナルな道です。しかし、現代人はそんな余裕がなかなかもてないので、そうであれば、一合目から八合目まではリフトで登るという方法もあるということです。テクノロジーでそれができるのであれば、選択肢のひとつだと思います。ただし、やはり残りの二号分ぐらいは、技術だけのアプローチでは到達できない領域があるとも思っています。
- いわば「加速学習」ですね。「ショートカットのレシピがはっきりしているのであれば、それを使ったほうがいい」という合理的な考え方。やはり、テクノロジーが持っている良さだと思います。
- もちろん、すべてデジタルではうまくいかないような気がしています。最後の部分はアナログなんですよね。やっぱり。そうすると、デジタルでは登りきれない、その先の残り二号、頂上までには何があるのか、何が関係するのかというと、こういうとスピリチュアルな言い方になってしまいますが、それぞれの魂の持って生まれた課題だったり、今までの経験だったり、神の恩寵もあるかもしれないですし、そういうあらゆる要素を含めて山頂に至れるかどうかというところになってくるのだと思います。
けれども、この一合目から八合目までの間では、テクノロジーがものすごく役立つと私は思います。使い方はたくさんあります。加速学習、仕事の効率や精神力アップ、夜のリラックス…。こういうものは、何も頂上までを目指さなくてもいいわけです。
- 十分、それだけでも役に立ちますよね。これはツールとして有効なものだということですね。日々、忙しかったり、いろいろ悩み事があったり、もしくは何かがシステマティックではないことにストレスをかかえたりしているぐらいなら、このような仕組みを持ち込んで一度整理するなり、綺麗にしてみる。そうすると精神的な余裕も出てきますよね。
- そう、もうちょっと先が見えてくるはずです。
ただまあ、この登山を例えとしたヒエラルキー的な説明も、宇宙のカラクリから言えば方便なのかもしれませんが。
- スピリチュアルと言わなくても、テクノロジーを使ったショートカットを利用することにより、何かもっと人の役に立つための基盤ができると思います。
- なります!「お金がないといつまでたっても人のためには働けない」というのは本当で、自分の生活に追われ続けていると、他人のことまでは考えられないのが現実です。限られた時間のなかで、どうやって自分の持っている力を十分に発揮し、達成感を得たり、納得のいく仕事ができるか。そこがうまくいけば、その人の生活はもっと充実してきます。余裕ができた分、より人のためにも働けます。みなさん、たくさんのことを抱えすぎてカツカツだから、年がら年中、「動かなきゃダメだ」と苦しくなってしまうんです。
- ついつい、あれもこれもとやること多さに、めいっぱい動いてしまう。結果として余裕がなくなり、ストレスを抱えてしまうという悪循環に入ってしまいますよね。
- もし、意識をコントロールすることで、もっと効率が増して、何かに取り組む時間が半分で済むのなら、あるいは、もし、何かをしながらでも、すっきり感、リラックス感を得ることができるのなら、その分余裕がでてきます。その余裕によって、ものごとがうまくまわっていくのなら、このようなショートカットを可能にするシステムを積極的に活用してもいいのではないかというのが私の考えるところです。私が意識をコントロールするテクノロジーを利用したり、紹介したりする大きな目的はここにあります。
- すごくわかります。実際にリラックスですらできない人がその次の段階にいこうとしても…
- 無理!
- 人には、「リラックスできないと良くないですよ」というけれど、まさに自分ができていなかったりします。私も、一人になると考えることがいっぱいあります。毎日一時間の瞑想を習慣化できている人は、それでいいかもしれないけれど、子育て中の女性などが30分~1時間座るとなると、そこに向かうまでのことが大変だからなかなか継続できないわけですよね。
でもマインドスパなら、ガチャガチャしていても、とにかく20数分だけはつけてやってみる。そうすると、心身の状態がすごく整理された状態になります。実際に、私も出張で持ち歩いています。出張中に昼寝をすることはできませんが、山田社長も昼間のリラックスなり仮眠をすすめていいらっしゃるように、私も会社に帰れば横になる時間を持てます。40分でもそのときにマインドスパをつけて横になればそこからの時間の質というのは加速度的に変わりますね。非常に現世利益的というか、テクノロジーとしての魅力が凝縮された装置だと思います。
- HRTセッションが終わった後に、「あ、これから何かをやったらいいな」と思いました。なんというか、「スコーン」と抜けるようなスッキリ感があったんです。
- やっぱり心身の状態が整理されたのではないですか?パソコンで言うところの、デフラグのような状態。
- だから本来はセッションが終わった後からが“ほんちゃん”なんです。リラックスの場合は、そのまま寝てしまって構いません。心身の状態がグチャグチャっとなったものを綺麗に整理したいという人は、何かを始める前にこのシステムを使えば、コンディション調整にもなります。
- そんな感じでした!私は毎日座る習慣があります。でも、妻でもあり母親でもありますから、会社の仕事以外にも家でやることは‘わんさか’あるわけです。座るときは、呼吸に意識を集中し、チャクラが開いていくようなイメージもするのですが、いつのまにか、今日しなくてはいけないことなど、全然違うことを考えてしまうことがよくあります。
- あるある!
- その状態に気づいて、また呼吸に意識を戻そうとしますが、それでもまたいつのまにか雑念が出てくる。で、なんとなく終わってしまったという状態を何度も経験しています。だからこそ、HRTなりマインドスパで、高い意識状態を作れるのであれば、それをうまく利用して、より質の高い瞑想をしたいと思いますし、それができれば、質のいい一日も送れるように思います。
- 私のホームページにマインドマシンを使った瞑想法というコンテンツを書いているのですが、瞑想と言ってもいろいろなやり方があるわけで、そのひとつとして、トラディショナルな座禅のような静かな瞑想を求める人には、「ぜひ、その瞑想を始める前に、マインドスパでショートプログラムをして意識を高めてからやってみてはどうですか。そのほうがきっと効率いいですよ」とアドバイスしています。実際に私のところへ多くの人が相談にきます。「瞑想をしているのですが、雑念が浮かんできてしまい、うまく深いところへ入っていけません」と。「そうであれば、15分あるいは10分でもいいので、短いアルファ波プログラムを瞑想の前にやった後、瞑想してみてください」と伝えています。
- すごく良さそうですよね!
- ものすごく効率よく、深い体験ができますよ。あるいは、瞑想の仕方などは全然勉強していないけれど、自己流でいいから瞑想の境地のようなすごく深いイメージトレーニングをしたいという人には、「自律訓練法」みたいな瞑想誘導ソフトを聞きながらロングセッションプログラムを体験するとイメージに入りやすいとお伝えしています。マインドスパは外部入力で自分の好きな音声が一緒に聞けるようになっていますから。
- 私自身はそれを語学学習に使おうと思っています。あのゴルフの遼くんが使っているスピードラーニングの中国語バージョン。そう思って、この出張10日前に注文したのですが、“スピード”ラーニングなのに、なかなか“スピード”が遅くてまだ手に入っていないんです。
- あっはっは!(大ウケ)
- あっはっは!(大ウケ)
- 今までマインドスパを使って体験しているような状態で言語を学習すれば、「絶対にそりゃ深いところに入るわ」と思います。“語学こそ、深いところに入らないと”と思っています。私は、英語が上手ではありません。でも世界中どこにいってもすごく褒められる。中国語も同じで、中国に行くと、自分の話す中国語を中国の方がとても褒めてくれます。それは、相手の状態で自分が話すからです。でも、語学を座学で勉強してきた人というのは、本当にコミュニケーションができない。問題は言葉に心がないということです。だから、表層で言語学習を積み重ねた人よりも、私みたいなまったくのダークホースで、先にシンパシーから行く人のほうが通じてしまうんです。
- すごくわかります。あくまでも、言葉はコミュニケーションの“ツール”ですからね。
- そうなんです。だから、心のほうが先です。その認識ができればいいのですが…。最近は言語学習もスピードラーニングのように聞き流すだけというものが多く出ていますね。テキストを併用した従来型の学習システムですと、どうしてもロジックになってしまいます。単語の組み合わせを考えながら話すと、結局は、「何も通じない」という状態になってしまうことを、最近は、教材を作る側がよく理解しています。ほんとうは、わざわざ難しい単語を頭の中で探しにいく必要などないわけで、そういった意味でも、リラックス状態で言語学習するというのは効果があると思います。「ながら学習」で、マインドスパに語学音声をつないで一緒に使えば、頭ではなくて、もっと深いところに入っていくはずです。それを期待しているのです。
- その成果は、かなり期待できると思います。特に語学などの学習系には凄く適しています。そのときは7番からのシータプログラムを使うといいです。シータが一番学習能力系に力を発揮するプログラムです。
- 私のお気に入りのプログラムはシータプログラムです。自分には一番フィットしているように思います。なんとも言えない軽い瞑想状態。寝ているのか起きているのかわからないようなギリギリの状態。外した瞬間に“シャキーン”という感じになる。もの凄いスッキリ感です。自分であれえやこれやといろいろ考えているからできなかったことが、ボーっとしている間にスムーズになっている感じがします。
- 夜、うまくリラックスできない人にはデルタプログラムがおすすめです。一度やっただけではうまくいかないという人は、「もう一回繰り返してください」、とお伝えしています。多分、繰り返し3回やっても変化がないという人はそう多くありません。
- 夜うまくリラックスできないという人は、夜中に「心の対話が多い」ということです。夜中にずっと自己対話をしています。それが静かな状態にさえなればゆっくり休めます。
- その通りです。
- 夜中じゅう、ずーと、「ああでもない、こうでもない」と考えていると朝になってしまうので、その動きを音や光の刺激、つまり、外的要因によって静めることができれば…
- スッとリラックスしていくと思います。
- ほんとうは、単にそれだけなんです。自分の中でしゃべり続けている声に気づかないと、なかなかうまくリラックスできるようにはなりません。これを自覚している人というのは、あまりいないですよね。だから、改善しないのだと思います。実は、心の会話が大きな原因と私は思っています。
このマインドスパは、あくまで物理的な方法ですから、習慣性もないですし、同じようにスッキリしたいときにもつかえるので、海外出張の長時間のフライトでボーっとしてしまうようなときにも試してみようと思っています。
- その他にはどんな使い方がありますか?
- マインドスパはテクノロジーで意識の状態を自分の期待した方向にもっていけるマシーンです。それをどう使うかはその人自身のイマジネーションです。特におすすめは、学習能力系、精神力や仕事の効率アップを期待するときです。休憩時間に10分やるだけで全然効率が違ってきます。
それから、メンタルトレーニング、イメージングにも使えます。プログラム後半の16~18は、特に、光のエンターテイメントのようなもの、すごくきれいな光の曼荼羅のようなものが見えるのですが、好きな音楽と一緒に聞くと、ずっと深い部分に入っていけます。
- そう、前の話でも触れましたが、マインドスパは音声入力ができる外部接続機能を持っています。CDプレーヤーやiPodなどにつなげて、マインドスパのヘッドホンから好きな音声を聞くことができます。マインドスパは目を開けて使うことができるので、ブーンという音とともに、例えば英会話や中国語会話を一緒に聞くと、より深い意識に入りやすくなる。音楽や言語学習でなくても、スピリチュアルなメッセージが入っている音声でもよさそうですね。
- もしくは特殊なCD、いわゆるオーディオストロボCDを使うと、光のプログラムが音声と一緒に録音されています。それを使うと、マインドスパは、音楽やナレーションに連動した光を発します。
- とにかくマインドスパのすごいのは目を開けて体験できるところです。テキストを読むのであれば、ゴーグルをかけて、弱い光にして読むほうが、より効率が高まります。まずはじめに能力アップ、もしくはリラックスに使いながら、そのあと瞑想するという順序にすれば、ショートカットで全部が済んでしまいます。
- すごいショートカットですね。
- そうそう、最初から効率よく取り組めます。例えば、まずはマインドスパをかけて何かを勉強し、その後にリラックスのプログラムを少し入れて、最後に瞑想をする。そのように完結できれば、子どもが学校から帰宅するまでに、自分がやりたいことをきちんと取り組めたという充実感があります。マインドスパを使うと本当にそういう状態になります。充実感がある心の状態で子どもを迎えることができれば、さらに楽しく充実感を持てますよね。
- ひとサイクル完結できるということが充実感や満足感につながります。自分の時間の中で、ひとつ何かが完結できると、気持ちがスッキリしますから、今度は、子どもと一緒にいる時間も“いい時間”になります。ところが、ひとつのことが完結できない延長線上にもうひとつのことが重なると、「あれができなかった」、「これができなかった」という心の会話につながってしまいます。
- それが行き過ぎると夜中、自己対話がはじまってしまい、心が休まらなくなってしまうわけです。
- やはり現代は、すべてが効率ということに集約されるかもしれないですね。
- 不安や緊張感がかかるというのは効率的ではないとも言えますし、もうひとつ、私がこの製品をいち早くお客様へご提供したい理由は、震災の不安や緊張感を抱えている人に、ぜひ役立ててほしいと思っているからです。特に、今、放射線量が高めの地域にお住まいの方や放射線情報をネットで追い続けている方の不安や緊張感は大きく膨れ上がっています。
- 私の友達も体調を崩しぎみの人が数人います。
- いるでしょ。震災後、そのような人たちが非常に増えています。彼女(岸)はホットスポットと呼ばれる地域に住んでいるんですね。
- そうでしたか、気になりますよね。
- 放射線量はもちろん低い方がいいわけですから彼女のご家族はそれに向かって、除染の努力もされています。けれども、危険という情報は世の中にいっぱいありますし、どうしようもないものもあります。
- ほんとうにそうなんです。
- そのときに何ができるかというと、自分が今できることに力を振り向けてみる。そうすると自分の中で、その情報に対してきちんと受け入れられるだけの余裕とバランスが徐々に整ってきて、外部の環境は変わらなくても、もしかしたら、今、受けている影響も受けにくくなるもしれないですよね。科学的な証明はできないかもしれないけれど、きっと人間はそういう力をもっていると私は思います。よく、自分が変わると周りも変わるとスピリチュアルな世界ではよく言われているように。
- 私もそう思います。
中川がマインドスパをお客様へご提供したかった一番の理由
- 今回の地震や原発事故による強い不安や緊張感をより少なくして、その人自身の持てる可能性を発揮してもらうために、マインドスパは有効なツールだと思いました。いろいろな情報や判断があるかとは思いますが、「リスク」というのは、常にどんな場合でもあります。ここで座っていても天井が落ちてくるリスクというのは必ず数字にあるわけです。例えば、1万年に1回のリスクをいつも日常生活で「怖い、怖い」とずっと考えれば、その不安や緊張感のほうが直接的な病気につながることでしょう。そのことを考え続ける周りへの悪影響というものもあります。当人はリスクを教えてあげているという気持ちなのだけれども、単に不安や緊張感の反応でそうなっている場合があります。
しかし、過度な不安や緊張感を解消することで、もっと「自分の免疫力を高めていこう」とか、それこそ、「やっぱり家の周りだけでも除染しよう」とか、今、自分にできること、可能性に意識を向けることができます。
- そうですね。できないことをいつまでも追いかけて悩み過ぎては、それだけですぐに病気になってしまいそうです。もちろん何も気にしないわけではありません。いろいろな情報を知ることはリスクを回避するために必要です。しかしながら、自分で解決できることとできないことが絶対にあって、できないことをいつまでも追求していると、出口がなくなり苦しくなります。現状を容易には変えられない中で、では、どうやって折り合いをつけて、心のバランスをとって、健康を保っていくかということが大切になってくると思います。ということは、やはり余計な不安や緊張感が少ない方がいいわけですよね。
- 傾向としては、子育て中の専業主婦の方が特に大きな不安や緊張感を抱えるようです。子どもを守りたいという母性が働くのは当然です。しかしながら、不安要因となる情報にどっぷり浸かってしまい、そこから抜けだせなくなっている方もいます。
そのような方でも、マインドスパを使えば、「わたしは今まで何を悩んでいたのだろう?」という気持ちの転換が期待できるのです。この製品を弊社でご提供しようと決めた動機は、マインドスパが「心のケアをするツール」としてすばらしい力を発揮することを確信したところにあります。能力開発は二の次の問題でした。